「今もまだ許せない」〜その気持ちに、静かに寄り添ってみませんか?
こんにちは。
心理カウンセラーPocheです。
「あの人のことがどうしても許せない」
「いまだに思い出してムカムカする」
そんな気持ちを抱えたまま、ふとした瞬間に苦しさがぶり返すことはありませんか?
そのことを誰かに話した時、
「もう許してあげたら?」とアドバイスされたり、「そんな昔のことをまだ言ってるの?」と呆れられたり…。
「今も許せない気持ち」を持ち続けることが、まるでダメなことのように感じてしまう瞬間もあるかもしれません。
許せない気持ちに揺れるとき
「許せない」ことに悩む時、心の中にはたくさんの感情が渦巻きます。
たとえば…
- あんなことをされたのに、なぜ私ばかりが傷ついていなきゃいけないの?
- もう過去のことなのに、忘れたいのに、思い出しては怒りや悲しみがこみ上げてくる…
- 私を傷つけたあの人が、幸せそうに生きているのが許せない
そんなふうに、「相手」への怒りが膨らむことがあります。
でもそれと同時に…
- 許せないなんて、心が狭いのかもしれない
- こんなふうに思っている自分が嫌だ
- 早く許して前に進むべきなのだろうか
こんなふうに、「今もまだ許せない自分」を心のどこかで責めてしまう人は少なくありません。
「許せない」、の奥にある心の叫び
私たちは、強く怒りや憎しみを感じるとき。
実はその奥には、「深く傷ついた心」があります。
たとえば、信じていた人に裏切られたとき。
尊厳を踏みにじられたと感じたとき。
大切にしていたものを軽んじられたとき――。
このような時に、心は傷つき、そしてそれが「怒り」となってあなたに訴えかけてきます。
※怒りが出にくい人の場合は「悲しみ」という形で訴えかけてくることも
その痛みは、簡単に消えるものではないからこそ、許すこともまた簡単ではないのです。
だから、まずは「まだ許せない私」を否定しないであげてください。
あなたがその出来事をどれほど大事に思っていたか、どれほどその人を信じていたか……それだけ真剣に向き合ってきた証だからです。
「許さなければ」と思うほど苦しくなる
「早く忘れたい」
「もう気にしない自分になりたい」
そんなふうに思えば思うほど、心はどこかで無理をしてしまいます。
「感情」は、頭でコントロールできるものではないからです。
それに本来、
許す・許さないは義務ではなくて、「あなたが自由に選べること」のはず。
今すぐ許さなければいけない、ということはありません。
許さないままでも、前に進むことはできます。
むしろ、「許せない自分」も一緒に抱えながら、「それでも生きていく道」を探していけたらいいのではないでしょうか。
無理に許そうとするよりもきっと、その方があなたの心に優しい選択となります。
心が緩むタイミング
もし、今「許せない気持ち」が苦しくてたまらないときは、誰かにその思いを聞いてもらうのもひとつの方法です。
それは、「あの人を許すため」ではなく、「あなたが、自分自身を苦しめないため」に必要なこと。
「悔しかったね」「つらかったね」と誰かに受け止めてもらうだけで、心がふっと軽くなることがあります。
一人で抱え込まず、少しずつ外に出していくこと。
それは、あなた自身を大切にする第一歩です。
「許せない」そのままのあなたへ
今、まだ許せなくてもいいんです。
そのままのあなたが、間違っているわけではありません。
感情には、感情のペースがあります。
どうか焦らず、比べず、あなたのタイミングで心を見つめてあげてください。
もし、「この気持ちを、どこに置いたらいいかわからない」と感じたときは、その想いをひとつひとつ一緒に整理していくお手伝いができたらと思っています。
あなたの心が、少しでも軽くなりますように。
そして、「私のままで大丈夫」と思える日が、そっと近づいてきますように。