「大人のいい人症候群」がつらいあなたへ 〜いい人をやめたら、心がふっと軽くなる〜
こんにちは。
心理カウンセラーPocheです。
「頼まれると断れない」
「笑顔でいたいけど、本当はもう疲れてる」
「人に嫌われたくないから、つい相手に合わせてしまう」
…こんなふうに感じることはありませんか?
もし心のどこかで、「自分ばかりが我慢している気がする」「なんだか毎日がしんどい」と感じているとしたら、それはもしかすると……
“大人のいい人症候群”かもしれません。
今日は、そんな「いい人」であり続けようと頑張っているあなたへ。
その優しさの裏にある苦しさと、そこから少しずつ解放されるためのヒントをお届けします。
「大人のいい人症候群」とは?
“いい人”であることは、もちろん素敵なことです。
でも、それがいつしか「無理をしてでもいい人でいなきゃ」に変わると、心が静かに悲鳴をあげはじめます。
▷ こんなサインありませんか?
- 頼まれると断れない
- 相手の機嫌が気になって仕方ない
- 自分の意見や本音が言えない
- 何かと「私が悪かったのかも」と感じてしまう
- 人との関わりがだんだん億劫になる
どれかひとつでも当てはまったなら、あなたはきっと、誰よりも周りを思いやってきた方だと思います。
でも、その思いやりが「自分をすり減らす優しさ」になっていないか、少しだけ立ち止まってみませんか?
「いい人」でい続けることの見えない代償
いい人であろうとするのは、素敵なことです。
でもそのプレッシャーがあまりに強すぎると、日々のなかで、知らず知らずのうちに心と体が疲れてしまいます。
次に挙げるのは、「心と体が疲れたサイン」の一部です。
暴飲暴食や甘いものへの依存
我慢が続くと、ストレスを食べることで紛らわせようとすることがあります。
「つい食べ過ぎてしまう」「甘いものがやめられない」そんな自分を責める前に、その背景にある“がんばりすぎ”に目を向けてみてくださいね。
本当の自分を出せない
笑ってはいるけど、本音は言えない。
「こんなこと言ったら嫌われるかも」と、自分の気持ちを抑え続けると、だんだん心が疲れてしまいます。
頑張りすぎて限界がわからなくなる
頼まれたことを「いいよ」と受け続けて、気づいたら限界を超えていた。
でも、誰にも言えず、ひとりで抱え込んでしまう、ほどほどがわからない、60%でいいなんて思えない……そんな経験はありませんか?
人との付き合いがしんどくなる
本当は人と仲良くしたいのに、合わせるのがつらくて会うのが億劫になってしまう…。
気づかぬうちに、「人との関わり=疲れるもの」になってしまうこともあります。
なぜ「いい人」をやめられないのか?
「いい人でいなきゃ」と感じる背景には、幼い頃の経験や心のクセが関係していることがよくあります。
たとえば…
- 「ちゃんとしなさい」「迷惑をかけないように」と言われて育った
- 怒られないように、親や先生の顔色をうかがっていた
- 自分の気持ちを話しても、否定されたことがある
こうした経験があると、「人に合わせる」「嫌われないようにふるまう」ことが生きる術になってしまうのです。
でも、それは「そのとき必要だった生き方」だっただけのこと。
大人になった今のあなたには、もっと自由に、もっとやさしく生きられる選択肢があります。
※幼少期の影響については、電子漫画『親を大切にしたい、でも苦しい。相反する思いに悩むあなたへ』で詳しく解説しています。
「いい人」を少しずつ手放すためにできること
無理に自分を変えようとしなくて大丈夫です。
まずは、小さな一歩から。
ここでは、「いい人」のプレッシャーを和らげる3つの方法をご紹介します。
▷ 自分の気持ちを聞いてあげる
「本当はどうしたかった?」と自分に問いかけてみる。
スマホに打ち込んだり、ノートに書き出すだけでも、心が少し整理されます。
▷ 小さな「NO」を言ってみる
「今はちょっと難しいです」「また今度にしてもいい?」
そんなふうにやわらかく伝える練習をしてみましょう。
つい「YES」と言ってしまいそうなら「即答しない」こと、直接断るのが難しければ「メッセージで断る」など、罪悪感を減らす方法を探してみましょう。
▷ 自分にやさしい言葉をかけてあげる
「今日はよく頑張ったね」
「断っても、私は悪くないよ」
そんな言葉が、心の緊張をほぐしてくれます。
「やさしい言葉をかけるって、よくわからない」と思えば、「自分を肯定してくれる言葉」や、「今の自分の状況を肯定できるような情報や言葉」を意識して集めてみてくださいね。
耳から入る「言葉」だけでなく、目から入る情報もあなたの心を癒してくれます。
「いい人じゃなくても、愛される」
「嫌われたくない」
「人に迷惑をかけたくない」
―その気持ちが、あなたを長い間支えてきたのかもしれません。きっと、とても頑張ってきたのではと思います。
でも、あなたが無理をしなくても、あなたは愛されていい存在です。
誰かの期待に応えることだけが、あなたの価値ではありません。
今はまだそう思えないかもしれないけれど、本当は、そうなのです。
少しずつ、「私は私で大丈夫」という感覚を育てていけたらいいですね。
「どうしても断れない自分が嫌になる」
「人との関わりが怖くなってきた」
そんなふうに感じていたら、ひとりで抱え込まないでくださいね。
気持ちを話すだけで、ふっと軽くなることがあります。
誰にも責められず、安心して話せる場所が、ここにあります。あなたの想いをそっと聞かせてくださいね。