嫌な人が頭から離れない…考えなくて済むようになる3つの方法
こんにちは。
心理カウンセラーPocheです。
嫌な言葉、嫌な態度、思い出すたびに胸がざわついたり、「なんでまだ考えてるんだろう…」と自分を責めてしまったり…
もう会っていないはずなのに、ふとした瞬間に「嫌いなあの人」が頭に浮かんでしまうこと、ありませんか?
嫌いなのに、考えたくないのに、なぜか何度もその人が思い出されてしまう…。
この「頭から離れない」感覚に悩まされている方、実はとても多いのです。
なぜ「嫌な人」が頭から離れないの?
なぜ、こんなにも心に居座り続けるのでしょうか。
それには、いくつかの心理的な背景があります。ここでは、そのうち3つについてお話ししますね。
1.心の中でまだ「終わっていない」ことがある
たとえば、言い返せなかった悔しさや、うまく消化できなかった怒りや悲しみ。
本当はもっと話したかった、本当は分かってほしかったという思い。
そんな伝えられなかった思いが心の奥に残っていると、心が「まだ終わっていない」と感じているために、記憶は何度も再生されてしまうのです。
2.無意識のうちに「自分を守ろうとしている」から
脳は「似たようなことがもう一度起きないように」と、過去の嫌な出来事を繰り返し思い出すことがあります。
これは心のセンサーがまだ緊張しているサイン。
つまり、まだ安心できていない状態ともいえるのです。
3.抑えようとすればするほど、強くなる
「もう考えたくない」「忘れよう」と思えば思うほど、かえって頭に浮かんでしまう…。
これは「シロクマ効果(皮肉過程理論)」と呼ばれる心理的反応です。
脳の習性で、思考を抑えようとすると、逆にその対象に注目してしまうのです。
嫌な人を「考えなくて済むようになる」3つの方法
嫌な記憶を無理に消そうとするのではなく、
自然と「頭の中の居場所が小さくなっていく」ような関わり方を意識してみましょう。
ここでは、無理なくできる3つの方法をお伝えします。
① 「浮かんできてもOK」と一度受け入れる
思い出してしまったときは、
「また出てきたな」「それだけまだ気になってたんだね」と、やさしく受け止めてみてください。
抵抗するほど記憶は強化されてしまうので、まずは「浮かんできても大丈夫」と思えることが第一歩です。
▷効果と根拠
マインドフルネスやACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)でも、思考の受け入れによって心の余裕が広がることが実証されています。
戦うのではなく、“観察する”姿勢が、苦しさを軽減してくれます。
② 感じたことをノートに書き出して、外に出す
嫌だった場面や気持ちが出てきたとき、頭の中だけで抱えずにノートに書いてみましょう。
「こんなことを言われてつらかった」
「本当はこう思っていた」
そんなふうに気持ちを言葉にして外に出すことで、心の中で止まっていた思いやモヤモヤが、少しずつ流れ出していきます。
▷効果と根拠
「エクスプレッシブ・ライティング(感情表出の筆記)」はストレスの軽減や自己理解の促進に効果があるとされ、多くの心理療法でも取り入れられています。
言葉にすることで、頭の中の混乱が整理されていきます。
③ 「今の私」に意識を戻す練習をする
過去の記憶に引き込まれそうになったら、そっと今の自分に注意を戻してみましょう。
たとえば、目の前のコーヒーの香り、肌に当たる風、指先の感覚…。
五感を感じることは、心を“いまここ”に連れ戻してくれます。
▷効果と根拠
これは「グラウンディング」と呼ばれる技法で、不安やフラッシュバックを和らげるために効果的です。
“体の感覚”を通して今の安全を確かめることで、過去の記憶から距離をとることができます。
あなたはもう、十分頑張ってきた
嫌な人を思い出してつらくなるのは、それだけ真剣に向き合ってきた証拠です。
心の中にまだ残っているのは、あなたのやさしさや正直さのあらわれでもあります。
だからこそ少しずつ、自分のペースで、“思い出しても大丈夫な心”へと変えていけたらいきましょう。
自分の気持ちに向き合うのがしんどいときは、誰かと一緒に心の整理をしていくことも選択肢にしてみてくださいね。
Pocheメールカウンセリングでも、あなたと一緒に心の整理をお手伝いしています。