「信じて傷つくくらいなら…」「また裏切られるのでは…」:人を信じられない理由

こんにちは。心理カウンセラーPocheです。

「この人は本当に大丈夫だろうか?」
「また傷つくことになるのでは…?」
「裏切られるくらいなら、最初から期待しないほうがいいかもしれない…」

そんなふうに、人を信じることが怖くなってしまうことはありませんか?

 

人との関係を築きたい気持ちはあるのに、「また裏切られたらどうしよう」という不安が先に立ち、心から信じることができない——。
その不安に疲れてしまうことも、あるかもしれませんね。

今回は、なぜ「人を信じることが怖い」と感じてしまうのか、その背景についてお話ししていきます。

 

なぜ、人を信じることが怖くなってしまうのか?

 

「また裏切られるかもしれない」という不安は、突然生まれたものではありません。
それは、これまでの経験の積み重ねによって、少しずつ心の中に根を張ってきたものだからです。

ここでは、よくある背景を3つご紹介します。

 

①「信じていたのに、傷つけられた経験がある」

過去に信じていた人から傷つけられた経験があると、「次も同じことが起こるのでは?」と無意識に警戒するようになります。

例えば、次のようなケースです。

💬 相談事例:「私なんていなくてもいい?」
「母から『あなたがいなくても、家はまわる』と言われたことがあります。冗談半分のつもりだったのかもしれませんが、その言葉がずっと心に残っています。
思い返せば、家族の中で私だけ誕生日を祝われなかったり、兄と扱いが違うと感じることが何度もありました。私なんていなくてもいいのではと、心のどこかで思ってしまいます。」

 

これ以外にも、「信じていたのに、拒絶された」「大切にされなかった」という経験は、心に深く刻まれます。

再び同じ思いをしたくないという恐怖や不安から、「また同じことが起こるのでは?」と警戒心が強くなってしまうのです。

 

②「信じた自分が悪かった、と思い込んでしまった」

誰かに裏切られたとき、本当はその相手に問題があったとしても、「自分が悪かったのでは?」と責めてしまうことがあります。

「人を信じたせいで傷ついた」「自分が甘かったから裏切られたのでは?」…そんなふうに感じると、「もう二度と同じ思いはしたくない」と心を閉ざしてしまうのです。

例えば、次のようなケースです。

💬 相談事例:「家族だから助けるのが当たり前…?」
「母にお金を貸してほしいと言われることが何度もありました。『今月ちょっと厳しくて…』と言われると、家族だから断れなくて…。でも、あるとき『なんでそんなに渋るの?家族なんだから、助けてくれて当然でしょ?』と言われ、『私はただ都合よく使われていただけなのかもしれない』とモヤモヤした気持ちが残りました。」

 

③「また傷つくくらいなら、最初から信じないほうがいい」

裏切りを経験したことで、「また同じことになるなら、最初から期待しないほうが楽だ」「信じることで傷つくくらいなら、最初から信じないほうがいい」と考えるようになることがあります。

小さな裏切りの積み重ねでそうなることもあれば、「たった1回の裏切り」でそうなってしまうこともあります。

たとえば、次のようなケースです。

💬 相談事例:「私だけ聞いていなかった…」
「仲のいいグループがあったのですが、ある日、みんなが週末に遊びに行った話をしているのを聞きました。『そんな話、私聞いてない…』と思ったけれど、今さら聞くのも気が引けて、その場では笑ってごまかしました。
こういうことが何度か続くうちに、『私はいてもいなくてもいい存在なのかもしれない』と思うようになり、人と深く関わるのが怖くなってしまいました。」

 

「信じられない」=「心を守るための防衛本能」

「人を信じられない自分に問題があるのでは」と悩む方もいますが、そうではありません。

「また裏切られるのでは…?」と不安になってしまうのは、過去の経験があなたに「警戒することで自分を守ろう」と働きかけているから。

 

つまりあなたには「人を信じる心」は、ちゃんとあります。

でも、あなたの心が過去の傷を覚えていて、今はまだこれ以上傷つかないように守ろうとしているだけなのです。

 

まとめ

✔ 「人を信じられない」背景には、過去の経験が深く影響している
✔ 信じた相手に傷つけられた経験があると、「また同じことになるのでは?」と不安になってしまう
✔ 「警戒することで、自分を守ろうとする防衛本能」でもある

 

無理に「信じなきゃ」と思わなくても大丈夫です。

でも、「人を信じられない」と感じることが辛いなら、少しずつ試せることもあります。

 

信じることに対する不安は、すぐになくなるものではありません。
だからこそ、焦らず、自分のペースで「大丈夫かもしれない」と思える瞬間を増やしていけるといいですね。

それでも「どうしたらいいのかわからない」と感じるときは、一人で抱え込まずに、カウンセリングなどを活用してみるのもひとつの方法です。

あなたの心が少しでも楽になれるように、一緒に考えていけたらと思います。

【その気持ち、抱え込まなくて大丈夫です】

「ずっと誰にも言えなかった気持ち、抱え続けていませんか?」
「こんなことで相談してもいいのかな…」そんなふうに思う必要はありません。
あなたの気持ちを、誰にもジャッジされずに安心して話せる場所をご用意しています。
ひとりで考え続けるより、誰かと一緒に整理することで、もっと楽に前を向けることがあります。

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Posted by poche