「NOと言えない」「自分を出せない」「良い子」でいることに疲れたあなたへ
こんにちは。
心理カウンセラーPocheです。
・自分の意見より、みんなの意見に合わせてしまう。
・いつも聞き役に回ってしまう。
・周りから「しっかりしてるね」と言われるけど、本当は甘えたい
・NOと言えず、頼まれるとつい引き受けてしまう
こんなふうに、「自分を出せない」ことに悩んでいませんか?
今回は、「自分の気持ちを素直に出せない理由」と、「自分を受け入れるためのヒント」についてお話ししていきます。
「良い子」でいることに縛られてしまう理由
・断れるようになりたい。
・本音を言ってみたい。
・頼りたい。甘えたい。
…そう思いながらも「なぜか出来ない」と感じるなら、理由があります。
これまでの環境や経験によって、「自分を出すこと=よくないこと」だと無意識に感じてしまっているのかもしれません。
① 親の機嫌を損ねないように生きてきたから
💬 相談事例:
「母の機嫌を損ねないように、ずっと気を張って生きてきました。小さい頃から、『どうしたら怒られずに済むか』ばかり考えていた気がします。母の期待に応えられなかったときは、『なんで?』と責められ、『そんな子に育てた覚えはない』と涙を流されました。」
相談者のように、小さいころから「親の期待に応えなければ」「機嫌を損ねてはいけない」と思いながら過ごしていると、自分の気持ちを抑えることが当たり前になってしまいます。
大人になってもその癖が抜けず、無意識に「自分を出さないほうが安全」「相手の期待に沿うべきだ」と無理をし過ぎてしまうのです。
② 「私はこうしたい」が通らない経験を繰り返してきたから
💬 相談事例:
「母は、私の意見をほとんど受け入れてくれませんでした。小学校受験や中学受験も、私の意思ではなく母の希望。服や持ち物も、私の選んだものは却下されることが多かったです。いつの間にか、自分の意見を言うこと自体を諦めるようになりました。他の人に対しても同じです。」
「どうせ言っても無駄」
「反論すると面倒になる」
…このような思いを抱えるような経験から、「黙っていたほうが楽」「合わせておく方が平和」と感じるようになるのです。
子どものころ、「こうしたい」と思っても、親に否定される経験が多いと、自分の意見を持つこと自体が怖くなってしまいます。
③ 「自分を出すこと=嫌われるかもしれない」
💬 相談事例:「私は自分に自信がなくて、自分のことも好きじゃないです。でも、なぜか周りからは『しっかりしてる』『いつも明るい』って言われることが多くて…。たぶん、無意識に自分を取り繕ってしまうんです。素直になれたらいいのに、それができないんです。」
相談者の場合は、子どもの頃に親から否定されることが多く、「今の自分じゃダメ」「努力して変わらなければ」という思いを抱き続けていました。
「素直になりたい」と思いながら、本音の部分では「素直になったらどう思われるかな」「ありのままの私は受け入れてもらえない」「きっと嫌われる」という不安を抱えていたのです。
相談者はまず、「素直になれないのは、自分が悪いわけではない」と気づくことから始めました。「親に否定されてきたから、本音を出すのが怖くなるのは当然」とカウンセリングで言われたとき、ホッとしたそうです。
そして、最初から大きく変わろうとせず、「小さな本音を出す練習」を意識しました。
「友人との会話で『実は私もそう思ってた』と少しだけ自分の考えを伝えるようにしたら、意外とすんなり受け入れられたんです」ー相談者
…そうした経験を積むうちに、「ありのままを出しても大丈夫」と思える場面が増え、少しずつ肩の力を抜けるようになりました。
さいごに
「ありのままの自分を出すこと」が怖いのは、それだけ過去に「出せなかった理由」があるから。
まずはそのことを理解し、受け止めてみてください。
「出せないのがダメ」なのではなく、「出すのが怖いと思うようなことが過去にあった」と受け止めるだけで、自分を責めることはなくなります。
その上で、相談者のように、少しずつ「自分の気持ちを大切にする」ことを意識していきましょう。
子どもの頃、誰かに合わせたりして「良い子でいること」は、あなたを守る手段でした。それは決してダメなことではありません。
でも、だからこそ…ここから抜け出すのはとても大変なのです。
良い子じゃなくなったら、「嫌われるかも」「がっかりされるかも」という不安や恐怖がよぎってしまいます。
「良い子」を抜け出す第一歩は、今の自分・過去の自分を肯定すること。
そして、慌てず少しずつ進むことです。
とはいえ、長年「良い子」として頑張ってきた人が、そこから抜け出すのは大変です。
一人で頑張るのが難しいと感じたら、いつでもご相談ください。
あなたが、自分のままで安心して過ごせるようになりますように。