「言いたいことが言えない…」 過干渉な親のもとで育つと意見が言えなくなる理由とは?

こんにちは、心理カウンセラーPocheです。

◆本当はこう思っているのに、言えない
◆何か言おうとしても、頭が真っ白になる
◆「どうせ言っても無駄」と諦めてしまう

こんなふうに、「自分の意見を言えない」と感じて悩んでいませんか?

 

誰かに意見を求められても、つい相手の意向を優先してしまったり、「どんな反応をされるんだろう…」と考えすぎてしまったりすることも、あるかもしれませんね。

でも、それは決して「あなたの性格の問題」ではありません。

「意見を言えない」ことには、あなたのこれまでの経験や環境が大きく関係しているのです。

 

意見を言えないのは、あなたのせいじゃない

意見を言えない理由には色々な要因がありますが、過去の経験が尾を引いて「意見を言わない方がいい」と思うことがあります。

今回はその中でも、特に影響の出やすい「過去の家庭環境」に原因をしぼってお伝えします。

 

① 過干渉な親のもとで育った

「何をするにも親が決めていた」
「自分のやりたいことより、親がやらせたいことを優先するのが当たり前だった」

このような経験が多い場合、「自分で決める」「自分の意見を持つ」ということが難しくなります。

小さい頃から「決めてもらうのが当たり前」の環境で育つと、「私はどうしたい?」と考える機会が少なくなり、大人になっても「意見を持つこと自体が難しい」と感じてしまうことがあるのです。

 

② 意見を言うと否定された経験がある

「そんな考え、間違ってる」
「お前の言うことなんてどうでもいい」
「余計なこと言わずに、黙っていなさい」

もし、過去にこうした言葉をかけられた経験があると、「どうせ言っても否定される」と感じるようになります。

 

特に、親が絶対的な存在で、「親の意見に従うことが正しい」と教えられてきた場合、「意見を言う=反抗」と捉えられ、否定されることが多くなりがちです。

すると、次第に「何を言っても無駄だ」「黙っていた方が平和だ」と学び、自分の意見を封じ込めてしまうのです。

勇気を出して言っても傷つくだけだから、意見を言おうとさえ、思わなくなるのです。

 

③ 相手の反応を気にしすぎてしまう

「こんなこと言ったら、嫌われるかも…」
「もし間違っていたら、恥ずかしい…」
「否定されたらどうしよう…」

こうした気持ちが強い人は、「人との関係を大切にしたい」と思っている、とても優しい人です。

でも、その優しさが「自分の意見を伝える」ことのブレーキになってしまうこともあります。

特に、「親の顔色をうかがいながら育った人」は、無意識のうちに「相手が望む答えを探す」クセがついていることがあります。

自分の意見を言うよりも、「どう答えたら相手が喜ぶか」「怒らせないか」と考えてしまい、「私はどう思う?」という視点が抜け落ちてしまうのです。

 

実際の相談事例

「言いたいことが言えない」段階から、どのように言えるようになっていくのか…。悩みが深ければ深いほど、本当にそんなこと可能なのかな?と思ってしまうものです。

そこで今回は、どんなふうに解決するのかイメージするために『実際の相談事例』をご紹介します。

 

「職場でも家族の中でも、つい相手の顔色を伺ってしまって、『とりあえず合わせておこう』って思ってしまうんです。本当は違う意見を持っていても、『言ったら否定されるんじゃないか』『場の空気を壊してしまうんじゃないか』って不安になって、結局何も言えなくて…。
だから、ずっと“周りに合わせること”が当たり前になっていました。」

そう語るのは、Aさん(30代・女性)。

カウンセリングでは、「今まで周囲を優先してきた分、自分の意見を言うのが怖くなるのは自然なこと」と伝えた上で、「あなたの気持ちは大切にされるべきもので、あなたが周囲に合わせたように、あなたも合わせてもらうことがあってもいい」ということをお話ししました。

 

次に挙げるのは、そこから1週間後に届いたAさんからの言葉です。

「(略)友人との会話の中で「本当はこう思っていたんだよね」と勇気を出して話してみたら、驚くことに相手は否定するどころか、「そうだったんだね」と受け入れてくれました。「怒らないの?」って聞いたら、「え、なんで?むしろ、ちゃんと言ってくれて嬉しい」って優しく笑ってくれて」

Aさんの場合は、この出来事をきっかけに、少しずつ自分の気持ちを伝えることに挑戦し、今では「無理に意見を言うのではなく、自分の気持ちを大切にすることができるようになった」と言います。

 

「言えない」自分を責めなくて大丈夫

 

もし、あなたが「意見を言えない」と悩んでいたとしても、それは「これまでの経験がそうさせている」だけで、あなたの意思が弱いからではありません。

まずは、「私は今まで、こうやって周りに合わせてきたんだな」と、自分の気持ちを認めることから始めてみてもいいかもしれませんね。

 

今回は、Aさんの事例を紹介しましたが、すべての人にとって同じ方法が正解とは限りません。

「意見が言えるようになりたい」と思っても、対処法は人それぞれ。性格や思考パターン、これまでの経験によっても変わってきます。

「こうすれば必ず言えるようになる」という決まった方法はありませんが、自分に合った対処法を見つけることが大切です。

 

 

【その気持ち、抱え込まなくて大丈夫です】

「ずっと誰にも言えなかった気持ち、抱え続けていませんか?」
「こんなことで相談してもいいのかな…」そんなふうに思う必要はありません。
あなたの気持ちを、誰にもジャッジされずに安心して話せる場所をご用意しています。
ひとりで考え続けるより、誰かと一緒に整理することで、もっと楽に前を向けることがあります。

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Posted by poche