仕事のミスを引きずってしまう…職場の人に嫌われたかも…:気持ちを切り替えるために知っておきたいこと
こんにちは。心理カウンセラーPocheです。
◆ 仕事でミスをすると、自分を責めてしまう
◆ 失敗を思い出して「どうして…?」と繰り返し考えてしまう
◆ 「あんなことをするのは私くらいだ…」と自己嫌悪に陥る
◆ 周囲の人に嫌われないか不安になる
こんなふうに、仕事でのミスを引きずってしまい、気持ちの切り替えができずに苦しんでいませんか?
「もう気にしなくていいよ」と言われても、頭の中では何度も失敗の場面を思い出し、自分を責めてしまう…
そんなあなたに伝えたいことがあります。
ミスを引きずるのは「ダメ」なこと?
仕事でのミスを強く気にしてしまうのは、「責任感が強い」「真面目で誠実」「周囲を大切にしたい」などの気持ちがあるから。その気持ちがあるからこそ、成長することができます。
これは決して悪いことではなく、むしろあなたの長所でもあります。
ただ、その長所が「自分を必要以上に責めること」につながってしまうと、心が苦しくなってしまいます。
では、なぜこんなにもミスを引きずってしまうのか…ここではその理由についてお伝えします。
① 失敗=ダメなこと、と教えられてきた
「ミスをすると怒られた」
「完璧であることが当たり前だった」
「失敗=価値が下がることだと思っている」
こうした環境で育ってきた場合、無意識のうちに「ミスをしてはいけない」という強いプレッシャーを感じやすくなります。
本来、仕事のミスは誰にでも起こるものです。
ですが、過去の経験から「ミス=自分の価値がなくなること」と結びついていると、必要以上に自分を責めてしまったり、怖くなったりしてしまうのです。
② 周囲の評価が気になりすぎる
「このミスで嫌われたらどうしよう…」
「信用を失ってしまったかもしれない…」
こんなふうに、周囲の目を気にしすぎてしまうと、ミスをしたこと以上に「人からどう思われているか」が怖くなってしまいます。
もちろん、ミスを減らす努力は大切ですが、「周りの気持ちをすべて自分でコントロールすることは難しい」ということも忘れずにいたいですね。
職場の人がミスをどう受け止めるかは、人それぞれ。必ずしもあなたの想像通りではないかもしれません。
もし「どう思われているんだろう…」と不安が大きくなったときは、「本当のところは相手にしか分からない」と、一度そっと心を落ち着けてみるのもいいかもしれませんね。
③ 完璧を求めすぎてしまう
「絶対に失敗してはいけない」
「もっとしっかりしていれば、こんなことにはならなかったのに…」
こうした思考が強いと、たった一つのミスで「すべてがダメになった」と感じてしまいます。周囲が慰めてくれたとしても、不安はなかなか消えません。
仕事において完璧であり続けることは誰にもできないのですが、「ミス=自分の価値が下がる」と結びついてしまうからです。
このような思考に陥る背景には、いくつかの要因が考えられます。
一つは「幼少期の環境」です。
例えば、「失敗すると厳しく叱られた」「完璧であることを求められた」などの経験があると、「ミス=ダメなこと」と無意識に思い込んでしまうことがあります。
また、「自己肯定感の低さ」も影響します。
過去の失敗経験から「自分はもっと頑張らないと価値がない」と感じていると、少しのミスでも「自分はダメだ」と思いやすくなります。
実際の相談事例
「仕事でミスをすると、しばらくそのことばかり考えてしまって…。何度も頭の中で繰り返して、"なんでこんなミスをしたんだろう" “もっと確認すればよかった"って後悔が止まらないんです。」
そう話してくれたのは、Bさん(40代・男性)。
彼は、真面目で責任感が強く、周囲の人にも信頼されているタイプでした。
しかし、その分、「自分がしっかりしなければ」「ミスをしてはいけない」という思いも強く、一度ミスをすると長い間引きずってしまうことが多かったのです。
そのためBさんには、カウンセリングで「ミスをしてしまった後、自分を責めるよりも、『次にどう活かすか』を考えることが大切」という視点をお伝えしました。
成功体験:少しずつ気持ちを切り替えられるようになったBさん
「ある日、上司に報告ミスをしてしまったんです。いつもなら『なんであんなミスを…』と1週間は落ち込んでいたと思います。でも今回は、"じゃあ次はどう確認すればいいかな" と意識的に考えるようにしてみました。」
Bさんは、ミスをした後の思考を少しずつ変えていくことを意識しました。
最初は難しくても、「ミスをしても自分を責めすぎず、どうすれば次につなげられるか」を考えることで、気持ちの切り替えができるようになっていったのです。
「今でもミスをすると落ち込むことはあるけれど、以前のように"ずっと考え続ける" ことは減りました。落ち込む時間が短くなっただけでも、すごく気持ちが楽になりました。」
…とBさんは、当時を振り返って語っています。
ミスをしても落ち込みすぎないためには
「どうすれば、ミスをしても過度に落ち込まずにいられるのか?」
その答えは、人それぞれ違います。
性格や思考パターン、これまでの経験によって、ミスの受け止め方や対処法は変わってくるからです。
「こうすれば絶対に気持ちが楽になる」という方法はありませんが、少しずつ「自分に合った切り替え方」を見つけていくことが大切です。