家族のために頑張りすぎてしまうあなたへ——「私がやらなきゃ」の呪縛を手放すには
こんにちは。
心理カウンセラーPocheです。
「また私がやらなきゃいけないの?」
「どうして全部私が背負わなきゃいけないの?」
「私ばっかり頑張ってる…」
家族の問題や困りごとがあった時、こんなふうに感じることはありますか?
あなた一人が頑張ることが「当たり前」になりすぎて、気づけば「自分がなんとかしなきゃ」と抱え込んでしまったり、「あなたがすべき」と周囲から求められているように感じることもあるかもしれませんね…。
そんなあなたは、きっと「頑張る力がある人」。誰かのために動ける、優しさと責任感のある人です。
でも、その頑張る力があるからこそ、「苦しくなるほど頑張りすぎてしまう」こともあるのかもしれませんね。
今日は、「私がやらなきゃ」と感じてしまう背景を整理しながら、もう少し心を楽にする方法を一緒に考えていきましょう。
「私がやらなきゃ」と思ってしまう背景
家族の問題を自分が背負いすぎてしまう人には、いくつかの共通点があります。
① 小さい頃から「しっかり者」として期待されてきた
・親から「○○(あなた)が頼りだよ」と言われてきた
・親や兄弟の面倒を見るのが当たり前だった
・「いい子」「頼れる子」として頑張るのが習慣になっている
➡ こうした環境で育つと、「自分がやらないと誰もやらない」「自分がやるしかない」という感覚が染みついてしまいます。
② 家族の不安や悩みを聞く役割だった
・親が愚痴や悩みを話してきた
・「あなたしか頼れない」と言われてきた
・家族の問題を自分が解決しないと、家の中がギスギスしてしまう
➡ いつの間にか「家族の感情を支える役割」になり、「自分が何とかしなきゃ」と感じてしまいます。親に助けてもらうよりも、自分が親を助けなきゃという思いが強くなります。
③ 家族の問題が、自分の問題のように感じてしまう
・親のトラブル(お金、仕事、人間関係)を自分が対処してしまう
・実家の困りごと(修理や手続きなど)も自分が動いてしまう
・「やらないと責められるのでは?」と不安になる
➡ 「家族=自分」になってしまい、距離を取ることが難しくなることがあります。
「全部私がやらなきゃ」の呪縛を手放すには
「やらないといけない」
「誰もやってくれない」
そう思うと、どんどん自分が動くことになりますよね。
でも…本当に全部「あなただけ」が、やらないといけないのでしょうか?
次のような考え方を少しずつ取り入れることで、「やらなきゃ」の呪縛をゆるめていくことができます。
✅ 「家族の問題=自分の問題」ではないと考えてみる
✅ 「できる人がやる」「必要な人がやる」ことを意識する
✅ 「助けを求めることは悪いことではない」と自分に許可を出す
✅ 「今、私がやらなくても大丈夫?」と自問してみる
✅ 「放っておいたらどうなるか?」を考えてみる(意外と大丈夫なこともある)
相談事例:母の頼みを「全部」引き受けなくなったBさんの話
・家の修理や手続きは、すべて自分がやる
・母から「どうしたらいい?」と聞かれると、放っておけずに全部対応してしまう
・弟は県外にいるし、兄は母に冷たいから、「私がやるしかない」と思い込んでいた
Bさん(40代・女性)は、母親からの頼みごとをすべて引き受けてしまうことに悩んでいました。
そんなBさんがメールカウンセリングで一緒に取り組んだのは、「今すぐ自分がやる必要があるのか?」を考えることでした。
たとえば…
🔹 「修理の立ち会いを頼まれた」
➡ 「自分じゃなくてもいいのでは?」と考え、母に「管理会社に直接聞いてみて」と伝えた。
※立ち会わないことの罪悪感が少しあったので、管理会社の番号は調べてあげた
🔹 「母が書類の書き方を聞いてきた」
➡ 最初は教えたが、「これはお母さんができるよね?」と促した
🔹 「弟や兄に頼れないから私がやるしかない」と思っていた
➡ 「本当にそうなのか?」を考え、弟や兄にも少しずつ任せるようにした
最初は「冷たいかな?」と迷いもあったそうですが、母は意外と自分で動くようになり、「私がやらなきゃ」が少しずつ減っていったのだそうです。
カウンセリング3ヶ月目のメールで、Bさんは次のように伝えてくれました。
「・・・(前略)
最初は、頼みを断るのが怖かったです。なんか意地悪してるみたいな気持ちになって…。でも、Pocheさんに「そうじゃないよ」って丁寧に教えてもらって、少しずつ罪悪感も消えていきました。
多分まだ完全に手放せたわけじゃないけど、『全部自分でやらなくてもいい』と思えるようになっただけで、気持ちがすごくラクになりました!!」
「全部私がやらなきゃ」を手放しても大丈夫
頑張る力がある人は、つい「自分がやらなきゃ」と思いがちです。
子どもの頃から頑張ってきた人ほど、その思いは強くなります。
でも…今、それを手放したからといって、あなたの価値が下がるわけではありません。大丈夫なんですよ。
家族のために頑張ることに疲れた今、「できること」と「やるべきこと」の境界線を持つことが、あなた自身を守るために大切なのです。
🔹 「本当に自分じゃなきゃダメ?」と考えてみる
🔹 「頼れるところは頼る」と決めてみる
🔹 「放っておく勇気」を持ってみる
そんなふうに意識しながら、あなたが少しずつ、「私がやらなきゃ」という呪縛から解放されて、もっと自由に生きられるようになりますように。