【親と毒親】子どもが「苦しむ親」と「そうではない親」に見られる9この違い

こんにちは。心理カウンセラーPocheです。

以前のブログでは「毒親とは」についてお伝えしましたが、今回は「子どもが苦しむ親」と「そうではない親」の具体的な違いについて。

なお、ここでいう「そうではない親」というのは、子どもをコントロールしない親のこと、「子どもが苦しむ親」は、子どもをコントロールしようとする親のことです。
※以降は、「そうではない親」のことを「親」と表現します。

 

『毒親とは』の記事同様に、この記事の目的は親の立場のあなたが毒親かどうかをジャッジすることではありません。

このような記事を親の立場で読んでしまうと、「自分は毒親なのではないか」「自分の子育てが良くなかったのでは」と、必要以上に自分を責めて苦しんでしまうことがありますのでご注意ください。

 

この記事は、「あなた」と「あなたの親」について知るためのものです。

親との関係に悩んでいる方は、この先を読み進めていただければと思います。

 

「親」と「子どもが苦しむ親」9この違い

 

人間を植物に例えるなら、親子関係は土壌です。植物が生きていくためには欠かせず、さらにはどのように成長していくかにも必ず影響を与えます。

それと同じで、どのような家庭で育ったのかということは、大人になった時の「あなた」に様々な影響を及ぼします。親のせいにしているとか過去に執着しているとか、そういう単純な問題ではないのです。

 

ですから、自分では「当たり前」だと思っていたことが実は、当たり前ではないこともあります。

「どの家もこんなものだ」と思っていたことが実は、そうではないこともあります。

 

幼少期は特に、外の家のことはよく分からないものです。

子どもにとってはその家、親の言うことが全てなので、その家で起こったことを受け入れざるを得ません。それが正しいのかどうか判別する術も知識もなく、「どの家もこんなもの」「これは普通だ」と受け入れ、「親が言っていることは正しい」と納得しなければ、その家で生きていくことが困難だからです。

 

ですからここでは、「子どもを苦しめる親」と「親」の9この違いについてお伝えします。

「子どもを苦しめる親」について、あなたの親に当てはまるものが1つでもあること、さらにはそれが日常的に継続されていたのであれば、大人になったあなたに過去の親子関係が影響を与えている可能性があります。

 

これら9この要因は、ひとつひとつが独立しているものではありません。

多くの場合はいくつかの要素が絡み合い、連鎖的に積み重なって子どもの心を傷つけています。

 

1.安心感とストレス

親は、子どもに安心感を与えます。

だから子どもにとって家庭は、自分らしくいられて安心できる場所だと思えます。

保育園で嫌な事があっても、学校で友達とケンカしても、会社で気づかいして疲れても……「家に帰ったらホッとできる」「家に帰ればリラックスできる」と思うことができます。

 

一方、「子どもが苦しむ親」は、子どもにストレスを与えます。

だから子どもにとって家庭は、緊張する場所です。自分らしくいることが許されず、ありのままの自分ではダメだと否定されてしまうからです。

何を言ったら親が怒るのか、何をすれば親が喜ぶのか、どうすれば家の空気が良くなるのか……親のことを気にして生活しなければいけません。このような子供にとって、家庭は失敗が許されない場所です。大人になった時に、「実家が苦手」「家でくつろげない」「親の前で本音を言えない」「親の前で自分を取り繕ってしまう」などと悩みます。

 

 

2.自立と依存

親は、子どもの自立を喜びます。

子どもが選ぶ道がどんな道であれ、その子が自分らしく生きていくことを応援します。

子どもは「親から離れること」に罪悪感を感じません。親から離れることは自立であり、親もそのことを応援してくれているからです。
※同居していたら自立できない、という意味ではありません。成人した子が、親からの自立を望んだ時に、それを親が受け入れるかということです。

 

一方、「子どもが苦しむ親」は、子どもの自立を喜びません。

親から離れようとすると、「見捨てるのか」「育て方を間違えた」と子どもを責めます。自立を受け入れられません。

口では、「早く自立しろ」と言うこともありますが、いざ親から離れようとすると邪魔をしたり否定的なことを言います。その結果、子どもは親から離れることに強い罪悪感を持ちます。離れたいのに離れられない、というジレンマに陥ることもあります。

親からのコントロールが強い場合は、成人してもなお「自由に行動すること」が許されません。

だから、何をするにも親の許可が必要だと感じるようになります。自分のしたいことを抑え込むしかなくなり、次第に「したいこと」「好きなこと」さえ分からなくなります。

周囲の人は「勝手にすればいい」「親の許可なんていらないでしょ?」などと言うこともありますが、このタイプの親を持つ場合は「そんなことできるわけがない」と思います。幼少期の経験から、どんなに大変なことになるかを知っているからです。

 

3.愛情を与える・奪う

親は、子どもの自信を育てます。

あなたにはそのままで価値があるのだと、親が態度と言葉で示します。

だから子どもは、「ありのままの自分で価値がある」と思えます。親からそのようにして愛されてきたからです。

親は、子どもを愛します。

あなたは愛されるべき存在なのだと、親が態度と言葉で示します。

 

一方、「子どもを苦しむ親」は自信を削いでしまいます。

そのままのあなたではダメだ、いい子でいなければ愛されないと、親が態度と言葉で示します。

だから子どもは、「ありのままの自分には価値がない」と思います。親からそのように示されてきたからです。

「子どもが苦しむ親」は愛情を与えるどころか、子どもから愛情を奪います。

子どもを愛するのではなく、子どもに愛してもらおうとします。

子どもが親を喜ばせ、親の機嫌をうかがい、元気のない親を励まします。

本来親が子どもにすべきことを、「子どもが苦しむ親」は子どもに背負わせます。

>>【関連記事】親が「した」影響「しなかった」影響

 

 

4.人間性の扱い方

親は、子どもの人間性を尊重します。

大人しい子、活発な子、1人が好きな子、大勢が好きな子、好きな色、好きなもの、好きな人……子どもと親の価値感が違ったとしても、それを尊重します。

子どもと自分が「別の人間である」ことを知っていて、子どもの人間性を尊重しようとするからです。

 

でも「子どもが苦しむ親」は、真逆です。

子どもと自分の価値感が同じだと、勝手に思い込んでいます。だから、自分が良いと思うものを子どもに押し付けます。

子どもが「いらない」と言うものを与え続け、ほしいものを与えません。子どもの気持ちではなく、自分の気持ちを優先するからです。

子どもが拒否すると怒って恐怖心を植え付けたり、子どもを非難することで罪悪感を植え付けたりします。

子どもを一人の人間として尊重していないからです。

>>【関連記事】過干渉の親が「悪気なく」及ぼす弊害

 

5.子どもの世話

親は、子供を世話します。

生活する場所を提供し、食事を与え、子どもが「子どもらしく生きる環境」を整えます。

物質的な面だけでなく、心の面もサポートします。

子どもが話を聞いて欲しい時に耳を傾け、子どもが自信を無くした時に「あなたなら大丈夫」と励まし、子どもが辛い時には抱きしめたり一緒に泣いたりします。

子どもは、親が「自分の味方だ」と思えます。頼れるべき存在であり、親に安心感を抱きます。

 

一方、「子どもが苦しむ親」は違います。

生活する場所を提供し、食事を与えるのは親の義務であるにもかかわらず、「してやった」「感謝しろ」「誰のおかげで大人になった」と子どもに恩を着せます。

子どもの話を聞くどころか、自分の愚痴を聞かせます。

子どもが自信を無くした時に励ますどころか、「ほらみたことか」「だからアンタは…」とますます自信を失わせます。

子どもは、親が「自分の味方だ」とは思えません。「親は自分なんていらないのではないか」「自分なんていなくてもいいのではないか」という不安を抱えます。

 

 

6.経験の扱い方

親に育てられた子どもは、経験から学びます。

うまくいっても、失敗しても、それぞれから学びを得ます。

成功に失敗はつきものだと知っています。失敗するのがダメなことだとは思っていません。だから挑戦することを恐れません。

子どもの頃に親から愛されたおかげで、「何かができたかどうかで人の価値は決まらない」と知っているからです。

 

一方、「子どもが苦しむ親」に育てられた子どもは、経験にブレーキがかかります。

うまくいっても褒められず、失敗した時に責められてきたからです。うまくいった時だけ褒められて、失敗した時にはとことん責められることもあります。

子どもの頃に親から本当の意味で愛されていないので、「失敗すると見捨てられる」「完璧じゃないとダメ」「ありのままの自分じゃ愛されない」と不安を抱えています。

やってもダメ、やらなくてもダメ……というダブルバインドの状況下で、混乱することもあります。

>>【関連記事】日常的なダブルバインドがもたらすもの

 

7.自己表現

親に育てられると、自分を表現する能力が育ちます。

親が自分の気持ちや考えを聞いてくれたり、受け止めてくれたからです。家庭の中で「自己表現をすること」の楽しさを知ることができるので、大人になっても自分の気持ちを相手に伝えることが出来ます。

人との距離感や、コミュニケーションに悩みにくく、人間関係でそれほど困ることもありません。

理不尽な人がいたとしても、「相手の問題だ」ということが理解できるので、距離を置くことができます。

 

一方、「子どもが苦しむ親」に育てられた子どもは、自分を表現することが苦手です。

子どもの頃に気持ちを言っても聞いてもらえなかったり、否定されたりしたからです。自己表現することの嫌なイメージばかり浮かびます。

自分の意見よりも、親や他人の意見を優先してきたので、自分を大切にするのが苦手です。そのような環境で育てられてきたからです。

だから、人との距離感に悩みます。自分を出せなくて苦しむ一方で、自分を出しすぎて人が離れていくこともあります。

 

8.自己像

親に育てられた子どもは、正しい自己像が育ちます。

自分を正当に評価できるので、人に褒められた時に素直に喜べます。

出来ないことがあっても「それも自分」として受け止め、必要以上に落ち込みません。

 

でも「子どもが苦しむ親」に育てられた子どもは、自己像が歪みます。

自分をとても低く評価するので、人に褒められた時に戸惑います。喜べないどころか、不快に感じることもあります。言葉の裏を読んでしまうからです。

出来ないことがあると「やっぱり私はダメな人間だ」と落ち込み、親に言われた嫌な言葉を思い出します。

 

9.人との境界線

すぐ近くに知らない人の顔があったら、イヤなかんじがするように、自分のまわりには、勝手に人に入ってこられない個人的な空間があります。

「境界線」は、自分と相手の人との目には見えない心のバリアのようなもの。この透明バリアで、安心や安全が守られています。

 

親に育てられた子どもは、人との間に「境界線」を持つことができます。

相手も自分も大切にできるので、嫌な事は「NO」と断ることができます。

 

一方、「子どもが苦しむ親」に育てられた子どもは、この境界線が曖昧です。

親が子どもの境界線を越えて干渉してくるため、子どもは「どこで境界線を引くべきか」が学べません。

人との距離感が分からなかったり、嫌な事でも「NO」と言えず引き受けてしまいます。「NO」というと嫌われるのではないか、相手を怒らせたり悲しませたりするのではないかと、強い不安や恐怖を感じるからです。

 

「子どもが苦しむ親」に育てられると…

あなたにはこの9個の項目で、当てはまるものがありましたか?

当てはまるものがあるのであれば、大人になったあなたに「今も影響を与えている」可能性があります。例えば、次のような影響です。

 

  • 「自信」がないので、疑わなくていいのに疑ってしまいます。
  • 「自分」が分からないので、何をすべきか必要以上に考え込んでしまいます。
  • 「愛情」が分からないので、誰を大切にすべきか迷います。自分を大切にしてくれない人に、惹かれてしまうこともあります。
  • 「境界線」が曖昧なので、他人の目が気になります。他人優先に動くので、心も体も疲弊します。

 

これら10個の要因は、ひとつひとつが独立しているものではありません。

多くの場合はいくつかの要素が絡み合い、連鎖的に積み重なって子どもの心を傷つけます。

 

例えば、子どもの頃から親に嫌な言葉をかけられたり、十分に愛されていないと感じた子どもは『自己像』が歪みます。

「出来ているのに不安」「褒められても喜べない」「好きと言われて怖くなる(自分に価値がないと思う)」など、本当の自分を受け入れることが出来ません。

 

このように『自己像』が歪んでいると、自分をうまく表現できません。

自分をうまく表現できないと、人とのコミュニケーションがうまく取れず孤立します。

 

自分のせいではないことで悩み苦しむ人たち

私の元には、「自分の性格を変えたい」「自分が好きになれない」「頑張ってもうまくいかない」と悩み苦しむ人たちが、たくさん相談に訪れます。

ですが今回お伝えしたように、『過去の何か』に無意識に縛られ、苦しむ人が大勢います。

 

「自分に価値がない」と思うのも、本当に価値がないからではなく「親がそう植え付けたから」ということがあります。

「人を信じられない」あなたの心に問題があるのではなく、「過去に人を信じられないような出来事があっただけ」ということもあります。

 

 

頑張ってもうまくいかないのは、「原因」が違っていたからなのかもしれません。

例えば自分の性格のせいだと思って「性格を変える努力」をしたとしても、原因が『過去』にあれば、なかなかうまくいきません。過去に親から植え付けられた思考は、非常に強力だからです。

あなたの努力不足ではなく、原因が違うせいで、結果が得られなかったのかもしれません。

 

ここでお伝えしたいのは、「原因が過去にあるから、諦めなさい」ということではありません。

むしろその逆で、原因が過去にあるとしても、そのことに気づけたあなたなら「自分らしく生きてくための方法」を見つけていけるということです。

 

子どもの頃は、その親のもとで我慢するしかなかったとしても、大人になった今は「これからどう生きるか」を自分で決められます。

過去に植えつけられた思考は、大人になったあなたが上書きしていけます。

 

あなたの悩みを解決するための対処法や解決策を選ぶには、「原因」の種類を知ることが欠かせません。

そのために必要なのが、「親からどのような影響を受けたのか」を知ることなのです。

この記事がそのためのヒントになれば幸いです。

 

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