過去の出来事に「未だに怒っている」と自分を責めてしまうあなたへ

こんにちは。心理カウンセラーPocheです。

今日は、「過去の出来事への怒り」に苦しむあなたに向けてお話しさせていただきます。

 

  • たくさん助けてあげたのに、あなたのことを助けてくれなかったあの人。
  • 大好きだったのに、その気持ちを利用してあなたを傷つけたあの人。
  • ずっと信じていたのに、あなたを裏切ったあの人。

 

ふとした時に過去を思い出して、怒りが湧いてくることがあるかもしれません。

それが数ヶ月前の出来事のこともあれば、もう何年、何十年と前の出来事のこともあるでしょう。嫌なことが起こった当時よりも、今の方が強い怒りを感じている人もいるかもしれません。

 

まずは大切なことを、お伝えしておきますね。

過去の出来事に怒りを感じているのは、ダメなことではありません。

それが随分前のことだとしても、です。

 

 

だから今もまだ怒っている自分を責めたり、今だに根に持っている自分に呆れたり、当時言い返せなかった自分を責めたりしないでおきましょう。

というのも今回私がこのようなブログを書いているのは、「過去に怒りを感じている自分をダメだと思わないでほしい」という思いからなのです。

 

過去の怒りに思い悩む人の中に、「わざわざ好き好んで怒り続けている人」は、いません。

嫌な記憶をすっきり忘れられたら、過去を怒らないで済んだら、どれだけラクになれるだろうかと思っているのは、他の誰でもないあなた自身のはずです。

 

だからこれ以上自分を追い込まないでおきましょう。

怒りが出るようなことがあって、今も忘れられないほど心が傷ついているのですから。

 

やっと怒れるようになったのかも知れない

 

「今もまだ過去の出来事に怒っている」というと、あまり聞こえは良くないかもしれませんが、もしかするとあなたは「今もまだ怒っている」のではなくて、「やっと怒れるようになった」のかもしれません。

当時あの人に怒れなかったことを悔やんだり、あの人の人間性に気づけなかった自分を責めてイライラすることがあるかもしれませんが、もしかすると当時のあなたは「怒れなかった」のではなく、「怒っても意味がない」「怒ると余計にややこしくなる」と無意識に判断したのかもしれません。

 

怒りの感情を出すには、怒りを出しても安全な環境が必要だからです。

あまりに自分の気持ちを抑え込んでいたり、「自分なんて」という気持ちが強い時には、自分のために怒れないこともあります。理不尽なことが起こっていても、心が麻痺して気が付けないこともあります。

 

今あなたが当時よりも強い怒りを感じているなら、それはやっと怒れるような状況になったから。

あなたを傷つけるあの人から離れて、当時よりも安全な環境になって、やっと怒りの感情を出せるようになったのかもしれないのです。

 

過去は忘れて許すべき?

Poche

 

「過去は忘れて許した方がいい」と、あなたにアドバイスをする人がいるかもしれません。

忘れて許せるようなことなら、それに越したことはありません。忘れてしまえば思い出すこともなくなり、今よりも怒りに苦しまずに済みます。

 

でも「忘れて許す」にも、時間が必要です。

忘れて許すためには、とことん怒りを出し切る必要があります。

 

そもそも私は「忘れて許さなければいけない」とは思いません。

※許さなくていいと思う理由については【>>過去のブログ】でお話ししています。

……ですがあなたが「忘れて許したい」と思うのなら、なおさら今感じている怒りを無理に抑え込まない方がいいです。

 

「まだ過去のことを言っているの?」と誰かに呆れられたり、自分自身でそう思ってしまう人もいるかもしれません。

でも「いまだに怒っている」だなんて、自分を責める必要はありません。

当時あの人に怒れなかったあなたが、今相手に対して怒れるようになったなら「それは怒れるようになった」ということ。

 

これまで「自分のせいだ」と思って生きてきた人が、「あの人のせいだ」と思えるようになったならそれもまた、「怒れるようになった」ということ。

これはあなたにとって「前進」ともいえます。

 

怒っている自分を責めても、怒りは消えてくれません。

それどころかますます怒りは膨れ上がります。当時の嫌な出来事に対する怒りに、「自分を否定された」怒りが加わるからです。

他人に否定された時に傷つくように、自分で自分を否定した時にも心は傷付きます。

 

だから「怒っている自分が嫌い」「もう怒りたくない」と思う人ほど、今はまず怒っている自分を認めて受け止めてみてくださいね。

不思議かもしれませんが、その方がずっと早く怒りを手放せます。

小さな子どもが転んだ時に抱きしめてよしよしをしてもらうと、痛みが軽くなるのと同じで、怒りも早く軽くなります。

 

世間一般に「怒る」というとよくないイメージの方が先行しがちですが、あなたが今こうして怒っているのは「一つの前進なのかもしれない」と考えてみてくださいね。

怒るのはダメなことではなくて、今のあなたに必要なプロセスなのかもしれませんから。

 

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