【イラっ!それともホッ?】「頑張らなくていい」という言葉 〜受け取り方が違う理由

こんにちは。心理カウンセラーPocheです。

今日のブログは、「言葉」があなたに与える影響について。「頑張らなくていい」という言葉の受け取り方について、お話ししていきます。

 

「頑張らなくていい」という言葉にホッとしたり救われたりする人もいれば、モヤモヤしたりイラッとくる人もいます。

 

ですが、どちらが正しくて、どちらが間違っているということはありません。

ホッとできる人が良くて、モヤモヤする人が悪いということもありません。

どんなふうに感じてもいいです。

 

だからあなたが、「人の言葉をどう受け取るかなんて私の自由だ!」と思えているのなら、この先は読まなくても大丈夫。

相手の言葉にモヤモヤしたりイライラした時に、そんなふうに感じる自分を責めていないのなら、全く問題ないからです。

 

自分を責めてしまうあなたへ

 

ここから先は、誰かに言われた言葉をずっと気にしてしまったり、誰かの言葉にモヤモヤしたりイライラしたり…そんな自分が嫌になったり落ち込んだりしてしまうあなたに向けた内容です。

今回は、ブログのタイトルにもある「頑張らなくていい」という言葉を例として、「そう感じてしまう3つの理由」をお伝えしていきます。

 

1つめは、あなたが今いる状況によるもの。

2つめは、相手との関係性によるもの。

3つめは、過去の影響によるもの。

 

自分に関係のありそうなものから読んでいただければと思います。

 

理由1:あなたの状況

  • 「頑張らなくていいと言われても、自分しかやる人がいなければ、やるしかない」
  • 「頑張らなくていいなんて、所詮綺麗事だ」
  • 「頑張りたくないし、もう頑張れないのに、頑張るしかない状況にいる」

このような状況や思いから、「頑張らなくていい」に否定的な感情を抱くことがあります。

これは、あなたが今「頑張らなくても許される環境にいるのか」が影響しているケースです。

これまでを振り返った時に、「頑張らなくていい」という言葉で救われたことが一度でもあるのなら、この可能性を疑ってみてください。

 

「頑張らなくていい」という言葉は一般的に、優しい動機で使われます。

あなたに声をかけた人は、あなたを苦しめる意図はないでしょう。むしろ、「そんなに頑張らなくていいんだよ」という気遣いや心配の意味が込められていることが大半です。

 

ですが、現実にあなたが頑張らなくても他の誰かが助けてくれるのか、あなたが頑張らなくても何とかなるのか……このような現実的な問題が、「頑張らなくていい」という言葉の受け取り方を変えます。

相手が親切で言ったとしても、相手があなたを心配していたとしても……今のあなたにとっては「無意味な言葉」「無責任な言葉」として不快感を抱くことがあるのです。

 

例えば、あなたが風邪で辛くて、仕事や家事を休んで家で寝ているとしましょう。あなたの代わりに家事をしてくれたり、あなたのお世話をしてくれる人もいます。

この時に「頑張らなくていい」という言葉を聞けば、ホッとするかもしれません。それは、頑張らなくていい状況にいるからです。

でも、風邪で辛いのに、どうしても仕事や家事を休めなくて、仕方なく頑張っている時に「頑張らなくていい」という言葉を聞けば、ほっとするどころか腹が立ったり、悲しくなったりするかもしれません。

「頑張りたくないのに、頑張らなくてはいけない状態」で、精神的にも肉体的にもギリギリのところでふんばっているからです。

 

特に、心理的にネガティブな状態、心や体が追い込まれている時には、「休む」「やらない」という選択肢が出てこなくなります。

「自分しかいない」「やるしかない」「休めない」というふうに、思考や行動の選択肢が狭まり、追い込まれていきます。だから、「頑張らなくていい」という言葉にモヤモヤしてもイライラしても、あなた側には全く問題ありません。

 

ですが、この言葉に不快感を抱く時は、「自分一人に相当負担がかかっている時」だということを覚えておいてほしいのです。

 

「頑張らなくていい」という言葉をかけた相手にモヤモヤやイライラをぶつけるのではなく、「頑張らなくていいという言葉に不快になるほど頑張っている自分」を労ってください。

やらなければいけないことを1つ減らしたり、休息をもうけたり、息抜きをするなどして、自分の心や体を回復させてあげてください。

「無駄では」「サボりでは」と感じて不安になることがあるかもしれませんが、これは無駄なことでもなければサボりでもありません。

 

今の自分に必要なことなのだと信じて、堂々と時間を使ってください。

「自分がやるしかない」と感じるような状況を変えるのは難しいかもしれませんが、だからこそ、あなたの心と体を少しずつ回復させておきましょう。

 

理由2:相手との関係性

突然ですが、あなたには憧れの人、好きな人、「推し」はいますか?

もしその人たちが、あなたに「頑張らなくていいよ」と言ってくれたら、どのような気持ちになるでしょうか?

 

「その人たちに言われたら、素直に受け取れる!」と思うなら大丈夫。

「頑張らなくていい」という言葉が受け取れない理由は、あなた側の問題ではなく相手との関係性によるものです。

「頑張らなくていい」という言葉を誰に言われたのかは、言葉の受け取り方に影響を及ぼす要因の1つだからです。

 

ネットやSNSで発信されている「頑張らなくていい」にモヤモヤするのなら、「あなたに私の何がわかるの!?」という不快感からくるものかもしれません。

顔見知りの人から言われる「頑張らなくていい」にモヤモヤするのなら、「この人には言われたくない」「この人に言われても嬉しくない」と思うような何かがあるのかもしれません。

 

「憧れの人、好きな人、「推し」に言われた言葉なら、素直に受け取れる!」というなら、何の問題もありません。

ただ単に、相手との関係性の問題だけの話なので、心配しなくて大丈夫。あなたにとって大切な人の言葉、あなたが素直に聞けると思う人の言葉を大切にしていってくださいね。

 

「頑張りたくないのに、頑張ってしまう…」という時には、頭の中で憧れの人や好きな人をイメージして、「頑張らなくていい」と言ってもらうのも、一つの手。好きな人の言葉を信じられる、あなただからこそできる方法です。

 

理由3:過去の影響

言葉をどう受け取るのかは一人一人違います。

この言葉をどう受け取るのかを「認知」といいますが、認知の部分に深く関わっているのが過去の影響です。

子どもの頃にどんなふうに親と接してきたかということはもちろん、過去の友人関係が影響を与えていることもあります。

 

子どもの頃から頑張るのが当たり前だと、「頑張らなくていい」ということに不快感を抱きます。

「なぜ?」という疑問が湧いたり、自分の頑張りを否定されているようで不快になることもあります。

 

ありのままの自分を認めてもらえず、「何かできた自分」しか認めてもらえなかった場合には、「頑張らなければダメだ」という感情に縛られます。

誰かに認めてもらうため、褒めてもらうためには、頑張り続けないといけないと植え付けられています。頑張らなければ、居場所がないと感じることもあります。

 

子どもの頃、頑張ったのに認めてもらえなかった場合には、「そんなわけない」と思います。

頑張っても認めてもらえないのに、頑張らなくて認めてもらえるわけがないと怖くなります。

 

「頑張りなさい」というプレッシャーを感じて育った場合には、「頑張らないこと」が良くないことのように感じます。

頑張れないのは良くないことだと無意識に感じているので、頑張らないことを自分に許可できません。頑張りたくないのに頑張ってしまったり、頑張らないでいることに不安を感じたりします。

 

過去の影響が原因の場合には、どのような影響を受けているのかを知ることが重要です。

誰からの、どのような言葉に、今あなたが縛られているのかが見つかれば、今抱えている悩みは減らしていけます。「頑張らなくていい」以外にもきっと、引っかかる言葉があるはずです。

※過去の影響については、書籍『もしかしてうちの親って、毒親』に詳しく記載しています。

 

 

言葉の受け取り方が違っても、大丈夫

以前は心を元気にしてくれたはずの言葉が、ある日突然心に響かなくなることがあります。

そんな時に「私の性格が悪くなってしまったのでは」と焦ったり、「前は元気になれたのに…」と慌てることがあります。

言葉の受け取り方というのは、心や体の状態、さらには今置かれている環境や状況、過去の出来事に影響を受けます。

 

自分の置かれている状況によって、言葉の受け取り方はガラリと変わるのです。

 

だから「みんなが良い」と思う言葉があなたによって良いとは限らないし、あなたが良いと思った言葉が「常にあなたにとって良いもの」とは限りません。

誰かの言葉にイラっとしたりモヤモヤした時には、いったん立ち止まって、「今、自分が無理をしすぎていないか」を振り返ってみてください。

 

体調が良くなかったり、疲れていたり、落ち込んでいたりする時には、いつもなら平気な言葉に深く傷ついてしまうこともあります。

時間や心に余裕がない時には、いつもなら聞き流せる言葉にイライラすることもあります。

過去の影響から、相手の悪意ない言葉に「悪意」を感じてしまうこともあります。

 

いつもなら癒されるはずの言葉が全く心に響かなかったり、イライラモヤモヤするような時は、心や体が疲れているサインです。

自分の性格が悪くなってしまったとか、イライラするあなたがダメだとか、そういうことではないので安心してくださいね。

 

このような時は自己啓発書を読んで自分を変えようとしたり何かを頑張ろうとするのではなく、とことん休んでみてください。

休むのが苦手なら、自分の好きなことを楽しむのもいいですよ。

好きなことがわからないという場合は、「嫌いなこと」を1つでもいいので減らしてみてくださいね。好きなことは「嫌いなこと以外」に隠れています。

 

言葉の受け取り方に悩むあなたが、自分を責めることが減りますように。

そう願い、今回の記事をお伝えしました。

Poche

 

▼親が何故か『しんどい』と感じたら▼

親子関係に悩んで八方塞がりになってしまっている中で、これから自分はどうすればいいのかを示してくれる本。

『もしかしてうちの親って、毒親?』

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▼何度も、何度も読み返したくなる…▼
「無理しなくていい」「自分を優先していい」。そう思えるようになる本。

『今日は、無理しない日』

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Posted by poche