【性格のせいじゃない】気を遣いすぎて疲れてしまうあなたへ
こんにちは。
心理カウンセラーPocheです。
この記事にたどり着いたということは、あなたも「気を遣い過ぎて疲れてしまう」と感じている一人なのではと思います。
でもそれは、あなたがとても優しく、周りの人を大切にしているからこそ。
決して悪いことではありません。
ですが…
その優しさや気遣いが、時に自分自身を苦しめてしまうこともあるのではないでしょうか?
この記事では、気を遣い過ぎて疲れてしまう人の特徴や、その背景、そして少しでも楽になるための方法をご紹介します。
あなたの気遣いの力を、自分自身を癒やす力に変えるきっかけになりますように。
気を遣い過ぎてしまう人の特徴
どのようなことが気になり、何に気を遣うかは、個人差があります。
だからこそ、「気を遣い過ぎて疲れる…」と感じる原因は一人一人違うのです。
あなたが「気を遣いすぎてしまう原因」は次の3つのうち、どれに近いでしょうか?
1:自分が後回し、断るのが苦手
相手のことを優先してしまい、自分の気持ちは置き去りにしがちなケースです。
これらの行動は、「相手を優先したい」という優しさから来ていますが、度が過ぎると自分の心や体に負担がかかってしまいます。
(例)
・友達や家族に頼まれ事をされたとき、自分の予定をキャンセルしたり後回しにして相手の都合を優先してしまう。
・「今日は和食が食べたいな」と思っていたけど、友達が「中華がいい」と言うので、自分の希望を言わずに中華に決めてしまう。
・「このやり方は効率が悪いな」と感じていても、「これを言ったら場の雰囲気が悪くなるかも」と考えて発言を控える。
2:責任感がとても強い
責任感が強すぎることで自分を追い込んでしまうケースです。
人と会った後、家に帰る頃にはヘトヘトで動けなくなるほど、エネルギーを使い果たしてしまうことも…。
責任感そのものは素晴らしい特性ですが、度を超えると自分自身を苦しめてしまうことがあります。
(例)
・「私が何とかしなきゃ」と自分の仕事を後回しにしてまで、そのミスや遅れをフォローしようとする。
その結果、自分の負担が増えてしまう。疲れ果てても「これは自分の責任」と考え、助けを求めることができない。・家族の中でトラブルが発生した際、「自分が間に入らないと収まらない」と考え、双方の意見を聞いて解決策を考えたり、自分が犠牲になる形で折り合いをつけようとする。
その結果、自分の時間やエネルギーを使い切り、家族のために頑張っても感謝されず、ストレスがたまる。
3:モヤモヤを抱えやすい
「空気を悪くするかも」と自分の意見を飲み込んだり、相手が悪いと分かっていても指摘できず、モヤモヤがたまってしまうケースです。
その結果、自分の本音を言えなくなったり、不満や我慢が蓄積して人間関係に限界がきたり、自己嫌悪や無力感が強くなることがあります。
これらの特徴は、あなたが「人を大切にしたい」「場を和やかにしたい」という思いから生まれたものですが、その優しさが時に負担になっているのかもしれません。
(例)
・意見がない人、と誤解されやすい。
・自分の意見を言えず、後悔したり落ち込みやすい。
・本当はAがいいと思っていても、周囲がBがいいと盛り上がっていると、「それでいい」とつい言ってしまう。
・相手に不満があっても、相手との関係性がギクシャクするのが怖くて言えない。
気を遣い過ぎてしまう背景にあるもの
「人に気を遣いすぎている」と感じるようになったのは、いつ頃からでしょうか。
そう感じるようになったのが、「今の職場になってから」「今のパートナーと付き合ってから」など、比較的最近のことであれば、原因はその環境や関係性にあります。
嫌われたくなかったり、不安があったり……その場所・その人に対して、「気を遣ってしまう理由」が何かあるということです。
親の影響
これといったきっかけがなく、「昔から人に気を遣ってばかりいた」のだとしたら、その原因は子どもの頃にあるのかもしれません。
特に影響を与えやすいのが、身近な人との関係性。あなたと親との関係です。
例えば、以下のような親の特徴に心当たりはありませんか?
・厳しい親
「失敗してはいけない!」というプレッシャーが強く、周囲の期待を裏切ることへの不安を抱えるようになります。
・感情的な親
いつ怒るかわからない親のもとで育つと、周囲の機嫌を伺う癖がつきやすくなります。
・条件付きの愛情を与える親
「良い子じゃないと愛されない」という経験が、他人の評価を気にする性格を育てます。自分の意見を言ったり、自分を大切にすることよりも、「嫌われないため」「誰かのため」に頑張りすぎてしまいます。
・過干渉な親
「こうしなさい、ああしなさい」と言われ続けると、自分の判断よりも相手に合わせるようになります。自分で選び選択する機会が少なくなるので、失敗や挑戦を過度に避けることもあります。
以上の4つはほんの一例ですが、これらの環境の中で育った人ほど、自分の感情を抑え込んでしまいがちです。
全部、親のせい?
このようなお話をしたのは、「誰が悪い」「誰のせい」という犯人探しをするためではありません。
親のせいでこうなったと、あなたの親の子育てを批判したいのでもありません。
では、なぜこのようなお話をしたのか。
それは、あなたが今抱えている「なぜか気遣いしてしまう」という癖や習慣の原因について、あなた自身が知るためです。
悩みを解決するためには、原因を知る必要があります。
たとえば、鼻水が止まらない場面をイメージしてみてください。
それが「風邪」によるものなのか、それとも「花粉症」によるものなのか、はたまた「別のアレルギー」なのか…。
原因がわからなければ、どのようなお薬を飲めばいいのかわかりません。
手当たり次第に色々なお薬を飲んで試す…という方法もありますが、一番手っ取り早いのは「原因がなんなのか」を知ることです。
気遣いしすぎてしまう原因が、目の前の相手なのか、それとも過去に植え付けられた「癖や思考」なのか…。
それが分かれば、これからどうしていくのかを自分で選んでいけます。
気遣い出来るというスキルは残しつつ、状況や相手によって「気遣いするかどうか」を選んでいけるようになります。
そうなれば、あなた自身はどんどんラクになっていきます。
※親のタイプによって抱える問題については非常に複雑なため、個別にメールカウンセリングでご相談を受け付けています。
気遣いから抜け出す3つのステップ
気を遣い過ぎてしまう自分を少しずつ変えるための、具体的なステップをお伝えします。
1. 自分の気持ちを知る
まずは、自分の気持ちに耳を傾けることから始めましょう。
「本当はどう感じているのかな?」「私は本当は、どうしたい?」と、自分に問いかける習慣をつけることで、自分の本音に気づけるようになります。
「この人はこう思っているだろうな…」と思った時には、すかさず心の中で「でも、私はどう思う?」と尋ねるのがポイントです。
2. 「NO」を許可する
人に気遣いすぎてしまう人の多くは、「NO」を言うことに慣れていません。
「NO」を言えなければダメ!ということではありません。
ですが、同じ「断らない」にしても、「断れないから引き受ける」のと、「断れるけれど引き受ける」のとでは、ストレスの度合いが全然違うのです。
だからこそ、「NOを言える」習慣をつけて、気遣いから生じるストレスを減らしておきましょう。
最初から大きなことを断るのは難しいですから、まずは小さな場面で「NO」を言う練習をしてみましょう。少しずつ慣れていけば大丈夫ですよ。
3. 自分を責めない、否定しない
他人にしてあげたいことを、自分自身にもしてあげてください。
人を気遣うように、自分を気遣ってみてください。
大丈夫。人を気遣えるあなたには「気遣うスキル」があります。
それを少しずつ、自分自身に向けていきまょう。
※以上の3つに加え、子どもの頃の「親との関わり」が影響している場合には、今のあなたに何がどう影響しているのかを知ることも大きな手掛かりになります。電子書籍『もしかしてうちの親って、毒親?』に掲載されている7つの親のタイプと、それによって受ける影響がお役に立てるはずです。
気遣いを「あなた」に向ける
「気を使いすぎる」というと、なんだか悪いことのように聞こえるかもしれませんが、決してそのようなことはありません。
気を遣うことは、あなたの大切な魅力であり強みです。
でも、だからこそ…その優しさを自分自身の幸せを犠牲にする形で使う必要はありません。
これからは、周囲の人と同じくらい、自分にも優しくしてみませんか?
あなたが持っている「気遣いの力」を活かして、あなたがもっとラクに、そして幸せに生きられる日々を応援しています。
どうか、心と体を大切にしてくださいね。