「なんとなく話についていけない」「輪に入れない」と感じるあなたへ──共感できない話に無理して笑わなくて大丈夫
こんにちは。
心理カウンセラーPocheです。
「最近、なんだか人との会話にうまく馴染めないな…」
そんなふうに感じる瞬間はありませんか?
周囲の話題が、自分にとっては少し遠く感じられるとき。
みんなが盛り上がっている話に、どうしても共感できないとき。
笑顔で聞いていたい気持ちはあるのに、うまく返せない自分にモヤモヤしてしまうこともあるかもしれませんね。
そのうち「なんだかここに居場所がないな」「聞いているのもしんどいな」と感じて、自分から少し距離を置いてしまったり、ぽつんとした気持ちになることも―。
「大人気ない」
「わがまま」
そんなふうに誰かから言われてしまったり、「心が狭いのかな」なんて、自分で自分を責めてしまうことがあるかもしれませんが…
決してそのようなことはありません。
これは、とても切実な気持ち。
「わがまま」や「大人気ない」「心が狭い」という、そういうことではないのです。
興味がない話に心が動かないのは自然なこと
人は、自分の関心や経験と大きくかけ離れた話題に、ずっと笑顔で頷き続けることはできません。
特に、それが「当然わかるよね」「当然みんなそうだよね」と語られる話題だと、心の中に小さな違和感や、ぽつんとした孤独感が生まれてしまうものです。
ご相談で多いのは、次のような話題です。
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「うちの子がさ〜」と始まる育児のあるある話
(自分は子どもがいない/興味がない) -
「旦那がまたさ〜」と家庭内の愚痴で盛り上がる
(パートナーがいない/関係性が違う) -
「男ってさ〜」「女ってさ〜」と決めつけられるジェンダーの話
(違和感を感じてしまう) -
「〇〇って当たり前だよね」と全員がうなずく中、自分だけうまく共感できない話題
あなたにも、「分かる」「あるある」と思うような話題があったでしょうか?
あったとしても、心配しないでくださいね。
これは、とても正常な反応です。
あなたの心が「ちゃんと感じている」からこそ、“無理に共感しようとすると傷つくかも”というサインを出しているだけなんです。
「輪に入らない」のは心の自衛
人と距離を置くこと。
その場にうまく馴染めないときに、少し離れてみること。
それは時に「協調性がない」とか「避けてるだけ」と見なされることもあるかもしれません。
…でも私は、それらは「必要なこと」だと考えています。
なぜならそれは、あなたが「自分の心を守るために自然に選んだ“自衛”の反応」だからです。
人は、ずっと自分を抑えて笑顔でい続けることはできません。
心が限界を超えると、あとから強い疲れや無力感となって押し寄せてきます。
だからこそ、「近づきすぎない」場所に身を置くことは、自分を壊さないためにとても大切な選択なんです。
それでも「寂しい」と感じるとき
とはいえ、どんな理由があっても、輪の中に入れないことで、どこか心がぽっかりと寂しくなることもありますよね。
「話についていけないのは仕方ない」
「でも、ひとりはちょっとさみしい」
ここでは、そんな時に自分を責めずに心を守る方法をいくつかお伝えしますね。
①共通点より「安心できる人」
共通の話題がないと仲良くなれないと思いがちですが、
本当に心が楽になれるのは、「違っても否定しない人」と一緒にいる時間です。
・子どもがいてもいなくても、対等に話してくれる人
・話題がズレても、あなたの意見を聞いてくれる人
・沈黙があっても居心地が悪くならない関係
そんな人が、あなたの周りにほんのひとりでもいれば、心はすっと軽くなっていきます。
② 輪に入らなくても、別の居場所があっていい
ひとつの輪に入れないとき、つい「私はここにいられない」と感じてしまいがちですが、世界はそこだけではありません。
・好きな趣味の場所
・価値観が近い友達との小さなやりとり
・SNSで共感しあえる仲間
・ひとりでホッとできるお気に入りの空間
居場所は、話が合う人の中だけでなく、“自分が落ち着ける場所”にもあるんです。
「話についていけない場所」で無理に頑張るよりも、「ホッとできる場所」を見つけて自分を戻してあげてくださいね。
③ 「わかりあえないことがあっても大丈夫」と思ってみる
価値観や関心が違うと、距離を感じることもありますよね。
でもそれは、「どちらかが悪い」ということではありません。
“違いがあること”を受け入れるのは、時間がかかることです。
でも、「わかりあえないままでも、大丈夫」「わからないし共感できないけど、別に問題ない」と思えると、自分も相手も必要以上に責めなくて済むようになります。
最後に
共感できない話題に笑顔でいられない、輪に入れない――
周囲と同じでいられないことに、傷ついて、寂しさを感じている――
その気持ちは、決して否定されるものではありません。
そんなふうに悩める時点であなたは、自分の気持ちに正直で、まっすぐな人なのだと思います。
あなたの価値は、「輪に入れるかどうか」で決まるものではないし、誰かと同じ経験をしているかどうかでもありません。
あなたの感じ方、生き方、そのままで、大切にされていいのです。
無理に笑わなくてもいい。
わからない話題に無理についていかなくてもいい。
「私は私のままで、ここにいていいんだ」と思えるようになりますように。
そして、どうしようもない寂しさがこみ上げてきたときには、いつでもお話ししにきてください。
話を聞いてくれる場所、話す場所がここにもあるということをどうか思い出してくれますように。