【毒親育ち】親が死ぬと子どもが抱える悩みや問題は解決する?
こんにちは。心理カウンセラーPocheです。
今日の記事は、毒親育ちの子どもが抱える悩みや問題と「親の死」の関係についてです。
こんなふうに思うのはダメなこと?
- 「この親さえいなければ…」
- 「親がいなければ自由になれるのに…」
- 「この親から解放されたい…」
このように思うことがあるかもしれません。
「こんなふうに思う自分はダメなのでは」「酷い人間なのでは」と思い悩む人もいますが、このような気持ちを抱く毒親育ちは少なくありません。
ですが、あなたがダメだとか、酷い人間だとか、そういうことではありません。
そんなふうに思ってしまうほど、辛いことが過去にあったということ。そう思ってしまうほど、親に苦労してきたということです。
だから、そのように思う自分を責めるのではなく、「そう思ってしまうような環境で生きてきた過去の自分」を褒めてあげてください。認めてあげてください。
親が亡くなれば悩みや問題は解決する?
- 「この親さえいなければ、悩まずに済む」
- 「親がいなければ自由になれる」
- 「親さえいなくなれば、親との問題は解決する」
精神的・肉体的虐待を受けていたり、金銭的な面で苦労させられているなど、あなたが今まさに目の前に親に苦しめられているのであれば、それも一理あるでしょう。
親と離れてやっと心の傷に気づけることがありますし、親と会わなくなってやっと過去の出来事について振り返れるようになることもあります。
物理的に親から攻撃を受けているのであれば親が亡くなることで、精神的・肉体的負担はかなり軽減されるでしょう。
ですが…
非常に多くのケースにおいて、毒親育ちが抱える問題は親がいなくなるだけでは解決しません。
親と離れたとしても、親と絶縁して会わなくなったとしても……
究極のところは親が亡くなったとしても、その影響が消えるどころか一層強くなってしまいます。
「もうどうにもできない」「親に伝える選択肢さえない」という絶望や喪失感を味わうからです。
死んだ人を責めるのはいけないこと?
さらには、「死んだ人を責めるのは良くないこと」という世の風潮も、追い打ちをかけます。
「死んだ人を責めるのは良くないことなのでは」「もう終わったことなのに」「過去を掘り起こしていいのだろうか」と、自分自身を追い込んでしまったり、そのことを周囲から責められてしまうこともあります。
死んだからといって親がした行為がすべて消えるわけではないのですが、「もう終わったこと」として扱わざるを得ない雰囲気を感じ取ったり、「許すべきなのでは」という葛藤に苦しめられてしまいます。
あなたがもし、すでに親を亡くした一人なのだとしたら伝えたいことがあります。
すでに親が亡くなっているからといって「なかったこと」にする必要はないし、許さなければいけないということもありません。
そうしなければ前に進めないということもないので、心配しないでくださいね。
親が生きていようと死んでいようと、過去に起きた出来事は変わりません。
親が死んだとしても、「親」という目の前の存在が消えるだけで、あなたの心に残った傷や言葉の影響は残り続けます。
だから、「死んだ人を悪くいうなんて…」「死んだ人を許せないなんて…」と自責する必要は全くありません。そう簡単に許せないようなことが、あなたに起こっているのですから。
責められるべきは、死者を悪く言う「子ども」ではありません。
罪悪感を抱きながらも、それでも心の整理がつかないほどの傷を負わせたのは「親」だからです。
親を責めなさい、恨みなさいと強制しているのではありません。
あなた自身が親を悪く言うことに罪悪感を抱いているのなら、無理してまで親を悪く思う必要はありません。親を悪く言う自分を責めてしまうくらいなら、「そのまま」でもいいのです。
でも、その代わりに、自分を責めないでおきましょう。
親を悪く言えないとしても、「自分のせい」にするのはやめておきましょう。そんなことをしてしまったら、あなたの苦しみや悲しみ、怒りや傷つきは行き場をなくしてしまうからです。
- 「今は、まだ親を悪く思えない」
- 「でも、当時の私は悪くない。今の私も悪くない」
このように自分の気持ちをそのまま認めた上で、「自分も悪くない」と肯定してみてください。
親に受けた影響と向き合う方法は、いろいろあります。
あなたにとって無理のない方法、苦しくない方法を選んでみてください。
苦しまなければ解決できない、ということはありません。大丈夫です。