【毒親】子どもを苦しめる母親6│残酷な母
こんにちは。
心理カウンセラーのPocheです。
今日の記事は、親子関係に悩む『子ども』のあなたに向けて書いていきます。
毒親カウンセリングで相談が多い母親のタイプを7つに分類し、それぞれの対応についてお伝えしていきます。
今回は6つめ。
『残酷な母』との付き合い方です。
あなたがすでに成人なら、私はこのタイプの母親とは離れた方がいいと考えています。
とてつもなく悪い人ではないかもしれません。やさしい時もあるかもしれません。普通の時もあるかもしれません。
でも、あなたを傷つけても何とも感じない親です。
それどころか、あなたの悲しむ姿を見て満足や喜びを感じているかもしれません。
傷つけてもいい存在、だと思っているかもしれません。
このタイプの親と一緒にいればいるほど、子どもの自尊心は失われていきます。考える力も奪われます。
仲よくしよう、関係を改善しよう、分かってもらおうと思うと、時間と体力だけが奪われていきます。
すでに介護をしているなど、現実的に離れるのが難しいという人もいるでしょう。
その場合にはとにかく関わる頻度を減らすことです。
心を通わせよう、分かってもらおうとしないで、なんとかして心を守ってください。あなたの心がバランスを崩す前に、疲弊して倒れてしまう前に…。
なお複数のタイプが混在していたり、成長過程でタイプが変化することもあります。
過去の親子関係が現在の思考パターンを形成している可能性が高いので、『成長過程でタイプが変化した場合』は、過去のタイプも併せてお読みいただくことをお勧めします。
※内容を分かりやすくお伝えするために「毒親」という表現を用いることがあります。
毒親というのは、子どもにとっていわゆる「毒」となる性質を持つ親のことです。親によって植え付けられた価値観や行動、子どもの頃の暴言や暴力が、大人になっても影響を与えてしまう場合に「あなたにとっては毒親だった」という定義の元、話を進めていきます。
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残酷な母とは
- 子どもの貯金を勝手に使う
- 子どものお金を無心する
- 子どもの悪口を他人に平気で言う
- 子どもを傷つけてもなんとも思わない
- 子どもが泣いているのを見て、笑う
言葉のナイフで子どもを傷つけたり、子どもを一人の「人間」として扱わなかったりするのが、『残酷な母』の特長です。
親が子どもを傷つけていると自覚していることもあれば、自覚していないこともあります。
いずれにせよ「傷つけている」という事実を認めません。もしその事実を認めても、「私が悪かった」とは思いません。
「傷つく子どもが悪い」「傷つく子どもが弱い」と、自分を正当化するのです。
その言葉を信じて、そのまま大人になった人が大勢います。
弱い自分が悪いのだ、こんなことで傷つく自分がダメなんだ、こんなにも怒らせた自分がいけないのだと、傷つき悩んだまま、大人になってしまったのです。
でも、違いますよ。
傷つく子どもが悪いのではありません。
傷つけた大人が悪いのです。
…とお伝えしても、親の影響が強ければ強いほど『そうは思えません』。「でも…」「私が…」と、自分を責めてしまうと思います。
この記事を読んでくれているあなたも、もしかするとその一人かもしれません。
では、こう考えてみることはできないでしょうか。
- あなたと同じことを、あなたの大切な人が言われていたら?
- あなたと同じことを、あなたの大切な人がされていたら?
あなたは大切な人に対して、「親をそこまで怒らせた、あなたが悪い」「親にそうされて当然だよ」と責めますか?大切な人に、「もっと強くならないと!」と怒りますか?
きっと違いますよね。
「あなたは悪くないよ」「辛かったよね」と、寄り添うのではないでしょうか?
それと同じです。
大切な人に寄り添うように、あなたの心にも寄り添ってあげてください。
「あなただから酷いことを言われてもいい」「酷いことをされてもいい」ということは、決してないのです。
例│残酷な母の具体例
「残酷な母」の例を3つ、ご紹介します。
なおこの内容は、実際の相談内容に基づくものではありません。
例1│子どもを批判する
子どもの努力だけでは、変えようのない部分を批判する親がいます。
「太っている」という言葉を浴びせられ続け、どれだけ頑張って痩せても「自分は太っている」という呪縛から逃げられない子は多いです。「周りはみんな細いのに自分だけが太っている」という錯覚から、なかなか抜け出せないこともあります。
「気持ち悪い」「醜い」という言葉を浴びせられ続け、人と親密になるのが怖くなることがあります。誰かが自分を見ているだけで、「嫌な事を言っている」と不安になってしまうからです。
こうした親の多くは、「これは冗談だ」とか「事実だから恥をかかないように教えた」といったことを言います。
例2│感謝しない
子どもが親を助けても、手伝っても、贈り物をしても感謝しない親がいます。「してもらって当然」と考えているからです。してもらっても喜ばないし褒めてくれないのに、「しない」と怒ります。「親不孝者」だとか「常識がない」といって、子どもを責め立てます。
親の誕生日にプレゼントを贈っても、「ありがとう」がありません。(表面上、一応感謝されることもあります)
それどころか「えー、安物じゃん」とか「センスないわねぇ」と、もらったものに悪態をつく。それならばと贈り物をやめると、「常識がない」などと子供を攻撃します。手伝いをしても、「ありがとう」「がんばったね」という言葉がありません。(表面上、一応感謝されることもあります)
出来ないところを探して「コレがダメ」「まだまだだわ」「要領が悪い」と説教をし、子どもの自信を失わせます。「出来ていない」とダメだしするのに、手伝いをしないと怒るのも特徴の1つです。親に言われた「働かざるもの食うべからず」といった言葉に、大人になっても苦しめられる人が多いです。
例3│一切認めない
子どもの努力や成功を一切認めない親がいます。目標を達成しても、100点をとっても、賞をとっても、認めません。
それなのに「出来ないこと」を並べて、子どもを非難します。「こんなこともできないのか」「○○ちゃんはできるのに」と、誰かと比べられます。どうせ頑張ってもできない、どうせうまくできない、と劣等感を植え付けられます。
このタイプの親は、子どもがどれだけ頑張っても認めません。褒めません。認めるつもりも褒めるつもりもないからです。
すると、子どもは戸惑います。どうすれば認められるのか、愛されるのかが分からず、大人になっても親に尽くし続けることになります。
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残酷な母が『あなた』に及ぼす影響
『存在するな(Don’t Exist)』
このような親の元で育つと子どもは、『存在するな(Don’t Exist)』というルールを自分の中に作り上げてしまうことがあります。
親から大切にされなかったり、人格を否定されるような言葉を浴びせられることで、「自分なんていてもいなくてもいいんだ」「私は愛されないんだ」と思い込んでしまうのです。
このルールが子どもの頃に作られると、大人になった時に以下のような行動がみられることがあります。
- 消えてなくなりたいと思う
- 自分はいない方がいいんじゃないか、と思う
- 生きることに罪悪感がある
- 死にたいとは思わないが、生きていたいと思わないことがある
あなたに、当てはまるものはありますか?
もし当てはまるものがあるなら、「私なんて…」という考えはこのルール(思い込み)のせいかもしれません。
このルールは、「禁止令」と呼ばれるものです。
親の言葉や態度から、子どもの頃のあなたが「これはしちゃいけない」「こうしなきゃダメだ」と無意識に感じ作り上げたルール。その環境で生きていくために、作り上げたものです。
禁止令は変えられます。
「自分に自信を持ちたい」「生きていていいと思いたい」「愛される価値のある人間だと思いたい」・・・あなたが今そう思うのなら、『存在するな(Don’t Exist)』の禁止令は捨ててしまいましょう。
このルールがなくなれば「生きていていい」と思えるようになります。何かあった時に、自分を責めなくなります。好きな人と幸せになるのが、怖くなくなります。人に遠慮しすぎなくなります。自尊心が取り戻せます。
大丈夫。大人になったあなたは、もう親のルールに縛られなくても生きていけます。
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残酷な母との付き合い方
このタイプの母親は、関係を切ろうとすると「親不孝者!」「恩知らず」といった罵声を浴びせてくることがあります。
それでも娘が折れないと分かると、次は猫なで声で近づいてきたり、捨てられた子犬のような目をして謝ってくることがあります。
娘は「反省してくれたのかな」「分かってくれたのかな」と思って許す(関係を修復してあげる)ことが多いのですが、多くの場合は再び傷つけられます。その繰り返しです。
このタイプの母親が「誰から見ても酷い親か」というと、必ずしもそうではありません。
むしろ親戚からは「いいお母さん」、近所からは「上品な奥さん」と思われていることも多いです。
全然事情を知らない他人から「お母さんに優しくしてあげないと!」「お母さん、寂しがってるわよ」なんて、余計なアドバイスをもらうこともあるでしょう。
母親が父親に援護を求め、「いい加減に大人になれ!」とか「お母さんの気持ちも考えろ」と怒られることもあるかもしれません。あなたは悪いことを何もしていないのに、です。
だからこそ冒頭でもお伝えしたように、あなたが成人しているのなら『離れる』のが一番だと思います。
一切連絡を断つことで、やっと自分を取り戻せる人は多いです。
でも現実にはそれが難しく、「どうしても会わなきゃいけない」という人もいるでしょう。
その場合には『心を守る』ようにしてください。
「ここまでは出来るけど、ここからはしない」と決めたり、接触する回数を減らしたり、二人きりでは合わないようにするという方法もあります。
とにかく、つながろうとしないこと。理解してもらおう、理解しようと思わないことです。
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嫌いにならないと離れちゃダメ?
親のことが好きでも、嫌いでもどちらでもいい。
恨んでいても、恨んでいなくても、許していても、許せなくてもいい。
どちらが良くて、どちらがダメということはありません。
大切なのは、「一緒にいるあなたの心がどうなのか」。
どんなに好きでも、あなたの心がボロボロになるなら離れた方がいいと思います。
嫌いにならないと離れちゃダメ、これくらいで離れちゃダメ、なんてルールはないのです。
自分を責めすぎないでくださいね。
親の人生は親のもの、あなたの人生はあなたのもの。それぞれ別の人生なのですから。
- 「うちって、毒親なのかな?」
- 「こんな風に思っちゃ、いけないのかな?」
- 「離れたいけど、罪悪感が…」
このような場合は、一度ご相談ください。
あなたが『前に進むための一歩』、踏み出してみませんか?
Poche
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