1.「やります」と言ったのに動けなくなるあなたへ
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心理カウンセラーPocheです。
仕事をしていると、上司や同僚から頼まれごとをされることがありますよね。
あるいは家庭の中で、家族から「ちょっとこれお願い」と頼まれることもあるかもしれません。
そのときに「はい、やっておきます」と返事はするのに、気づけば手が止まってしまう…。
「やらなきゃ」「やろう」と思えば思うほど、時間だけが過ぎていき、結局「どうなっているの?」と確認されてしまう…。
そんな経験、あなたにもありませんか?
それは心の防御反応
一見すると「約束を守れなかった」「信頼を失った」と思えてしまう場面かもしれません。
「先延ばししてしまう」「やらなきゃと思っているのに動けない」…そんな自分を責めたり、嫌になることもあるかもしれません。
でも、もう少し丁寧に見ていくと…
そこには、あなたの優しさや気遣い、そして不安に揺れる心の動きが隠れているのです。
「引き受けた」ときの心
「やります」と返事をしたけれど、本当は「やりたくなかった」のかもしれません。
断りたい気持ちがあったのに、どうしても断れなかったのかもしれません。
あるいは、その時は「できる」と思えたのに、いざ始めようとしたら手が止まってしまった…そんなこともありますよね。
- 相手をがっかりさせたくなかった。
- できないと思われたくなかった。
- 断ることで嫌われたり、迷惑をかけたりしたくなかった。
- 断ったら、気を悪くするかもと思った。
- とっさに、つい引き受けてしまった。
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「やります」と引き受けてしまうことがあります。
けれど…
実際に取りかかろうとすると、心と体が固まって動かなくなる。
やり方がわからない、不安、完璧にできるか自信がない…。
頭では「やらなきゃ」と分かっているのに、身体が拒否してしまう。
これらは怠けではなく、「失敗して責められるのが怖い」という心の防御反応なんです。
「相手の期待に応えたい」と「できなくて責められるのは怖い」が同時にぶつかり合い、
結果として「引き受けたけれど進まない」という状態になってしまっているのかもしれません。
決して「嘘つき」とか「無責任」とか、そういうことではないのです。
むしろ―
相手を大切に思うからこそ断れなかったり、自分に厳しいからこそ完璧にできるか不安になったり…。
そんな人間らしい優しさと繊細さの現れです。
小さな工夫でプレッシャーを和らげる
「やると言ったのに進まない」とき。
まずやるべきは、そんな自分を責めることではありません。
まずは「怠けたわけではない」「心が守ろうとした結果だった」と理解してあげることが大切です。
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これから「自分」を守るためにできること
本当は相手の要求をハッキリ断れたらいいのですが、これまでずっと引き受けてきた人にとって、それはとても難しいことだと思います。
そこでまず試してほしいのが―
「引き受けたあとに、プレッシャーを少し減らす工夫」です。
- 「はい、やります」と言ったあとに、「少し時間がかかるかもしれません」と添える
- 「できるところまで進めてみます」と、あえて曖昧さを残す
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そして、もしすぐに取りかかれなかったとしても…
それは「怠けた」のではなく、「自分を守るための選択」だったと認めてあげてください。
「やらなきゃ」と分かっているのに取り掛かれなくて、一番苦しいのはあなた自身のはずだからです。
だからこそ、「できなかった私」を責めるよりも、「守れた私」を褒めてあげてください。
その繰り返しが、少しずつ心に余白をつくり、行動にも小さな変化を生んでいきます。
あなたは弱いのではなく優しいだけ
返事をしたのに動けなかった―。
それは弱さではなく、やさしさと不安が同居した結果。
その背景を理解してあげられるのは、まずあなた自身です。
どうか「約束を守れなかった」と一方的に責めないでくださいね。
あの日、精一杯に「はい」と言えたあなたを、今日はそっと抱きしめてあげましょう。