「頼まれると断れない」波風を立てずに「NO」と言うには? 無理せず断るためのやさしい5つのヒント
こんにちは。
心理カウンセラーPocheです。
「頼まれると、断れない…」
「本当はやりたくないのに、いつも引き受けてしまう…」
「あとになって後悔する…」
そんなふうに悩んでいる方へ、まずお伝えしたいことがあります。
それは、あなたが「やさしい心の持ち主」であるということ。断れないのも、はっきり言えないのも「弱さ」なんかではありません。
きっと、理由があるはずなのです。
たとえば…
人の気持ちを思いやれるからこそ、「断るのは悪いこと」と感じてしまうのかもしれません。
相手の期待を裏切りたくない、嫌われたくない、申し訳ない気がする…そんな優しさが根底にあるのかもしれません。
「嫌われるのが怖い」「不快にさせたくない」という不安や恐怖があるのかもしれません。
でも…
そんなやさしい心が、知らないうちにあなた自身を苦しめてはいませんか?
断れないまま心が疲れきってしまう前に
断れないのがダメだ、ということではありません。
引き受けるのが良くない、と言いたいのでもありません。
そんなあなたに救われた人も、たくさんいるはずです。
でももし、あなた自身が「断れないことでキャパオーバー」になってしまうなら…それは、とても辛いことです。
誰かのために動けるのは素敵なことですが、誰かのためにあなたが犠牲になってしまうのは、また別の話です。
そこで今回は、そんなあなたに「無理せず、やさしく断るための5つのヒント」をお届けします。
1. 「すぐに返事をしない」を自分に許す
頼まれた瞬間、条件反射のように「いいよ」と言ってしまう…そんな方も多いのではないでしょうか。
断るのが苦手だったり、あとで後悔することが多い人に大切なのは…
「自分の気持ちに耳を傾ける時間」です。
「少し考えてみてもいい?」
「スケジュールを確認して、また連絡するね」
そう一言添えるだけで、自分の気持ちを整理する余裕が生まれます。直接断るのが苦手なら、メッセージで断るのもいいでしょう。
即答をしないことは、決して冷たいわけでも、相手を困らせることでもありません。
「あとでドタキャンするより、迷惑をかけない」
「じっくり考えて返事をするのも、誠実な対応」
2. 「NO」ではなく「YES以外の選択肢」を伝える
ストレートに「できません」と言うのは、やっぱり勇気がいりますよね。
そんなときは、「できない理由」よりも、「代案」や「希望」を添えてみましょう。
たとえば…
「今週は難しいけれど、来週なら少し時間が取れるかも」
「手伝うのは難しいけど、〇〇を紹介することはできるよ」
「30分だけなら大丈夫です」
そんなふうに完全に断るのではなく、「できる範囲の協力」を示すことで、相手も納得しやすくなります。
3. 「自分を優先してもいい」と認めてあげる
「断る=相手を傷つけること」と感じていませんか?
でも実際には、あなたが無理をしてまで引き受けたことが、後で負担になったり、不機嫌な態度につながったりすると、かえって関係がぎくしゃくしてしまうこともあるのです。
自分を大切にすることは、相手のためでもあります。
「今はちょっと余裕がない」
「体調を考えて、今回は遠慮しておくね」
そんなふうに、自分の気持ちや状況を丁寧に伝えることが、結果的に誠実な関係をつくっていくことにつながります。
そしてなにより…
勇気を出して断ってみることで、「あなたの選択(NOを含め)を尊重してくれる相手かどうか」を見極める指標にもなります。
4. 「申し訳なさ」より「感謝の気持ち」を伝える
断るとき、つい「ごめんね」「悪いけど」と言ってしまいがちですが、
代わりに、「声をかけてくれてありがとう」
「頼ってくれたことがうれしかった」と伝えてみましょう。
そうすることで、あなたの断りが「拒絶」ではなく「信頼への感謝」として伝わり、相手も安心します。
これは心理学でいう「感謝表現(gratitude expression)」のひとつで、人間関係にポジティブな影響を与えることがわかっています。
感謝の言葉は、相手に「自分の存在が価値あるものだ」と感じさせ、断られたことによる否定感やがっかり感をやわらげてくれるのです。
「NO」を言う場面でも、「ありがとう」があるだけで、関係が壊れるどころか、むしろあたたかさが残る……そんなふうに、人とのつながりを守る力が、感謝にはあるのです。
5. 「NO」を言える自分に、やさしい目を向けて
断ることができた自分を、責めるのではなく、どうか認めてあげてください。
「自分を大切にする」という行動ができたあなたは、とても勇気ある人です。
最初はドキドキしたり、罪悪感がついてくるかもしれません。
でも、それは悪いことをしたから出てくるのではなく、「誰かを大事にしたい」と思ってきた、あなたのやさしさの証。
だからこそ、そのやさしさを「自分自身」にも向けてあげてください。
あなたの「NO」は、やさしさのひとつ
断ることは、決して冷たいことでも、わがままでもありません。
あなたの心と体を守るために、そして、相手と良い関係を続けていくために…やさしく断るスキルは、とても大切な「自己肯定の一歩」です。
ひとつひとつ試しながら、自分のペースで身につけていってくださいね。
そしてもし、「やっぱりひとりでは難しいな」と感じたら、Pocheメールカウンセリングも力になります。
あなたの優しさが、あなた自身も幸せにできるものでありますように。