「頑張れない自分」を責めないために——無理をしない生き方のヒント
こんにちは。
心理カウンセラーPocheです。
「やらなきゃいけないのに、どうしても動けない…」
「気持ちは焦るのに、体がついてこない…」
「何もできない自分が嫌になる…」
そんなふうに、自分を責めてしまうことはありませんか?
今日は、そんなあなたに向けて、「なぜ頑張れなくなるのか」「無理をしないための考え方」について書き進めていきますね。
なぜ「頑張れない」自分を責めてしまうのか?
「やる気が出ない」「動けない」と感じると、多くの人は「怠けている」と思ってしまいます。
でも、実はそれはあなたの心と体が「これ以上無理をすると危険だよ」とブレーキをかけている状態なのです。
特に、こんな傾向がある人は、無意識に自分を追い詰めてしまいやすいです。
① 過去に「頑張ることが正しい」と思ってきた
・「努力すれば報われる」と教えられてきた
・学生時代や仕事で、一生懸命頑張るのが当たり前だった
・「手を抜く=甘え」と感じてしまう
➡ 頑張りすぎて心と体が限界を迎えたとき、ブレーキがかかるのは自然なことです。
でも、上記のように「頑張ることが当たり前」になっていると、頑張れない時でさえ「頑張ろう」としてしまいます。その結果、ますます動けなくなってしまうのです。
② 「動けない自分=価値がない」と思ってしまう
・「何か成果を出さないと、自分には価値がない」と感じる
・「人の役に立たなきゃ」「誰かに認められなきゃ」と思ってしまう
・何もしないと、罪悪感や焦りを感じる
➡「動けない時期があること」自体は、決して悪いことではありません。
でも、上記のような思いが強すぎると、動けなくなった自分に絶望してしまいます。「動ける=いいこと」、つまりは「動けない=悪いこと(ダメな自分)」と結びついてしまうからです。
③ 休むことに罪悪感を感じてしまう人
・「こんなに休んでいていいのかな?」と不安になる
・周りが頑張っていると、自分だけサボっている気がする
・「休んでいる間に置いていかれそう」と焦る
➡ 休むことは本来、罪悪感を感じるようなことではありません。休むことでエネルギーが回復し、結果的にまた動けるようになるからです。
でも、上記のような思いがあると、心から休むことができません。「休むこと=悪いこと」「動いていないと価値がない」といった思い込みがあると、「本当は休みたいのに、休んでいる自分を責めてしまう」状態になってしまいます。
その結果、心が落ち着かず、エネルギーが回復する前に無理をしてしまい、さらに疲れが溜まってしまうのです。
「頑張れない自分」を責めないために
「頑張れない」と感じるとき、つい「もっとやらなきゃ」と思ってしまいがちですが、次のような考え方を取り入れることで、少しずつ気持ちが軽くなることがあります。
✅ 「今は充電期間」と考える
✅ 「動けないのは、頑張ってきた証拠」と認める
✅ 「できることだけやる」と決める
✅ 「回復すれば、また動ける」と信じる
相談事例:「今日はこれだけやる」を試したEさん
・学生時代は、どんなにしんどくても休まず努力するのが普通だった
・社会人になってからも、「仕事を頑張らなきゃ」と無理をしていた
・でも、ある日突然、何もやる気が出なくなってしまった「このままじゃダメだと思うのに、何もできなくて…。休んでも、罪悪感ばかりで気持ちが落ち着かないんです。」
Pocheへのメールでそう伝えてくれたのは、Eさん(30代・女性)。
この方は、昔から「頑張ることが当たり前」な性格なのだといいます。
そんなEさんがカウンセリングで一緒に取り組んだのは、「今日はこれだけやる」と決めることでした。
たとえば…
「まだ出来そう」「もう少し大丈夫」「キリのいいところまで」
…このように思った時に、いったんやめてみる。
頑張るのが当たり前の人にとっては、「ここでやめておくのが頑張らないコツ」なのです。
最初は、「たったこれだけ?」と思ったEさんですが、少しずつ小さな行動を積み重ねることで、「何もできない」という感覚がみるみる薄れていきました。
次に挙げるのは、5日間のカウンセリング最終日にEさんから届いたメールの一部です。
「前は、『もっと頑張らなきゃ』と思うたびに苦しくなっていました。でも「やらなくていい」も、罪悪感がすごくて。
Pocheさんと一緒に『今日はこれだけやればいい』を考えるようになってから、少しずつ気持ちが楽になってきました。カウンセリング3日目から、肩こりや頭痛も気にならなくなりました。やっぱり頑張りすぎていたんですね、私。今なら少し、わかります。」
「頑張れないとき」こそ、自分に優しくすることが大切
「何もできない…」と感じると、つい自分を責めたくなるかもしれません。
でも、「頑張れない」のは、あなたの意志が弱いからではなく、「今は休むタイミング」なだけなのかもしれません。
焦らなくても大丈夫。
「今は充電期間なんだ」「頑張れないのは、それだけ頑張ってきた証拠」と、自分に優しく声をかけてみてください。
あなたが無理をしなくても、また動けるようになる日がきっと来ます。