嫌な過去を思い出した時に「心を整える」ためにできること5選
こんにちは。
心理カウンセラーのPocheです。
突然ですが、
ふとした瞬間に「もう終わったはずの出来事」が心に浮かんでくること、ありませんか?
何年も前のことなのに、そのとき感じた「痛み」や「怒り」、「悲しみ」が、生々しくよみがえってくる…。そんな自分が嫌になったり、「なんで?」と戸惑って相談に訪れる方が後を断ちません。
たとえば、ぼんやりしているときや、くつろいでいるとき――
ふと目にした風景や、誰かの言葉、香りや音楽など、ほんの些細なきっかけで、記憶の扉が開いてしまうことがあります。
ときには、特別なきっかけがあったわけでもないのに、
「なんで今?」と思うようなタイミングで、突然思い出してしまうこともあるんです。
不意に思い出すのは「おかしくない」
実はこれ、脳のあるしくみが関係しています。
私たちがぼーっとしているとき、脳は「何もしていない」わけではありません。
脳の中では“内側の世界”――つまり、過去の出来事や自分自身の気持ちについて静かに考えるモードに入っているのです。
この状態のことをデフォルト・モード・ネットワークと呼びます。
ちょっと難しい言葉ですが、イメージとしては、脳がひとりで自動的に過去や未来を思いめぐらせている時間のようなもの。
ふと昔のことを思い出したり、これからのことを不安に感じたりするのも、この時間に起こりやすいのです。
つまり、ぼんやりしているときに過去のつらい記憶がよみがえってくるのは、脳がちゃんと働いている自然な反応。
あなたが過去を思い出してしまうのは、「前に進んでいないから」でも「過去に執着している」わけでもありません。
これはむしろ、脳が正常に働いている証拠なのです。
けれど、その記憶がつらいものであればあるほど、心には大きな負担がかかってしまいますよね。
そこで今回は、そんなふうに過去の記憶に引きずられそうになったときに、心を整えるためにできる5つの方法をお伝えしたいと思います。
どれも、無理なくできるやさしい方法ですので、「なんだかしんどいな」と感じたときに、思い出してもらえたらうれしいです。
過去の記憶に心が乱されるとき、私たちはつい「こんなことで」と自分を責めてしまいがちですが、実はそれもごく自然な心の反応なんです。
今回は、そんなときに心を落ち着けるために、今日からできる5つのことをお伝えします。
1. 「あの時の自分」を責めずに、ねぎらってあげる
効果:自己批判のループを断ち切り、自己肯定感を高めます。
私たちはつい、過去の自分を「こうすればよかった」と否定してしまいがちです。
でも、セルフ・コンパッション(self-compassion)という心理学の考え方では、「自分を思いやること」がストレスの軽減や回復力の向上に役立つとされています。
「あのときの自分も、必死だったんだよね」
「あの状況では、あれが精一杯だったんだ」
そんなふうに、やさしい視点で自分を見てあげることが、癒しの第一歩になります。
2. 思い出した「感情」を否定しない
効果:感情の抑圧を防ぎ、気持ちの整理がしやすくなります。
つらさや怒り、悲しさを感じること自体は、決して悪いことではありません。
心理学では、「感情の抑圧(Emotional Suppression)」が長期的に不安やうつ症状を高める可能性があるとされています。
大切なのは、感じることを自分に許すこと。
「ああ、あの時は本当に悔しかったんだ」
「寂しかったなあ」
と、まずは心の声に耳を傾けてみましょう。そうすることで、自然と感情はゆるんでいきます。
3. 呼吸をゆっくり整えて、「今、ここ」に戻る
効果:身体の緊張をゆるめ、不安やパニックを鎮める効果があります。
過去の出来事を思い出して不安になるとき、身体も一緒に緊張しています。
このとき役立つのが「深呼吸」や「マインドフルネス・ブリージング(意識的な呼吸)」です。
呼吸を整えることで、副交感神経が働き、心拍数や血圧が落ち着くといわれています。これは心身をリラックス状態に導く効果があります。
鼻からゆっくり4秒吸って、
口からゆっくり6秒吐き出す。
それだけでも、「今ここ」に心を戻す助けになります。
4. 気持ちを「言葉」にして、外に出してみる
効果:脳の中の感情処理が進み、気持ちの整理がしやすくなります。
心理学では「エクスプレッシブ・ライティング(感情表現を書く)」という方法があります。これは、感情を言葉にすることで脳の扁桃体(不安を司る部分)の活動が落ち着くことが示されています。
「誰にも見せないから」
「自分のためだけに」
そう思って、ノートやスマホに感情を素直に書いてみるだけで、気持ちが少し楽になることがあります。
5. 一人で抱え込まない
効果:信頼関係の中で話すことが、安心感と自己理解を深めます。
人は、安心できる人とのつながりの中で、心の傷を癒していける存在です。
心理療法でも「共感的な関係性」が癒しにおいてとても大切だとされています。
もしあなたが、「そろそろ、ひとりで抱えるのが苦しい」と感じているなら…
誰かに話してみることで、頭の中の「ぐるぐる思考」がゆっくりとほどけていくことがあります。
身近にそんな人がいないと思えば、Pocheメールカウンセリングも「話す相手」の1つとして思い出してみてくださいね。
心は、ゆっくり動いていく
過去の記憶は、時に私たちを立ち止まらせます。
でもそれは、心が「もう少し、見てほしい」と伝えているサインでもあります。
あわてなくて大丈夫。
比べなくて大丈夫。
「今のままの自分でも、ここにいていいんだ」
そう思える時間を、少しずつ増やしていけますように。
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