呆れられてる?嫌われてる?──気にしすぎてしまうあなたが、少しラクになるために
こんにちは。
心理カウンセラーPocheです。
「人からどう思われているかが気になってしまう」
「呆れられている気がする」
「嫌われているかもしれない」
こんなふうに感じることはありますか?
今日の記事は、「そんな不安な気持ち」に悩んでいるあなたに、届けたいことです。
これって「気にしすぎ」?
「気にしすぎてしまう性格を直したいです」
「人のちょっとした表情で不安になってしまいます」
「スルーできる人が羨ましいです」
カウンセリングでも、こんなお話をよくお聞きします。
でも実は、「気にしすぎてしまう」のは、必ずしも悪いことではありません。
気にしてしまうのは、あなたが相手を大切に思っているから。
自分の行動や言葉で、誰かを傷つけていないかと心を配れるから。
これは本当は、「直さなければいけないところ」ではなく、あなたがもつ『やさしい感受性』。
直すどころか「大切にしていい部分」なんです。
とはいえ、気になったり不安になったり、相手の言葉を真剣に受け止めすぎてしまったり……
このような日々が続くと、疲れてしまいますよね。
ダメなところだから直すんじゃなくて、
「もっとラクになるために選んでいく(気にするかどうか)」という捉え方ができると、少しずつ疲れにくくなっていきます。
そのためにまずお伝えしたいのが、「なぜそう思ってしまうのか」という心の動きについてです。
どうしてそう思ってしまうの?
「ああ、また迷惑かけたかな」
「もう呆れてるよね、きっと…」
職場や学校、家庭の中で「自分よりも何かができる人」が近くにいるとき。
その人が無言だったり、少し冷たく見える態度を取ったりすると、ぐるぐると考えてしまうこと、ありませんか?
ですが、相手の本音は「相手」にしか分かりません。
「呆れている」ように見えたとしても、本当に相手が呆れているのかは分からないのです。
「呆れているように見えた」と感じたとしても、
それはあなたの中にある“思考のクセ”が、そう見せている可能性があります。
心理学では、こうした「相手の気持ちをネガティブに想像してしまう」傾向を、認知の歪みやスキーマ(思考の土台)と呼びます。
この傾向が生まれやすいのは、次のような経験が過去にある場合です。
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ミスをして責められた経験がある
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誰かに呆れられてつらかった思い出がある
などがあると、それをもとに「また同じことが起きるかもしれない」と、自分を守ろうとする心の働きが生まれます。
もしかすると、相手はまったく別のことを考えていたり、ただ忙しかったりしただけかもしれません。あなたに関係のないことで、イライラしていたり不機嫌だっただけかもしれません。
でも、この思考の癖があると、
「無言=呆れている」「イライラしている=自分が何かした」というように、無意識のうちに「自責傾向」に結びつけてしまう原因になりやすいのです。
「読みすぎて」しまう
人間関係において、空気を読んだり、人の表情や言葉を深く受け取ったりすることは、とても大切な力です。
でもその力が育っている人ほど、相手の小さな変化にも反応してしまい、「嫌われたのかも」「失望されたかも」と思いやすくなることもあります。
ですがこれは、決して欠点ではありません。
あなたが繊細で、相手を大切に思っている証拠なんです。
自分を責めてしまうときに思い出してほしいこと
誰かに呆れられた気がしても、嫌われたかもしれないと思っても、それが「事実かどうか」は分からないことが多いです。
それを思い出すためにも、こんなふうに自分に声をかけてみてください。
「本当にそうかな?ただの思い込みかも」
「私はできる限りのことをしてる。それで十分」
「相手に原因があるとしたら?」
「私のせいじゃないとしたら、どう?」
このように自分に声をかけることで、ぐるぐると暴走しがちな思考に、やさしくブレーキをかけることができます。
私たちの脳は、いったんネガティブな方向に傾くと、同じ考えを繰り返しやすくなる性質があります。
だからこそ、意識的に「別の見方」を差し込むことが、とても大切なんです。
「思い込みかもしれない」
「もしかしたら、ただのすれ違いかも」
「私のせいじゃない可能性もあるよね」
そんなふうに、自分の中に“別の声”を育てていくことで、
少しずつ心の中に安心できるスペースが生まれていきます。
自分の中に、もうひとりのやさしい自分をつくるつもりで。
自分に語りかける言葉が、あなたの心を少しずつ守ってくれるようになります。
人の目が怖くなったときは、まず自分の心を見つめてあげてください。
「私はちゃんと、私を大切にできているかな?」と。
もし、答えに迷ったときは、話しにきてくださいね。
あなたがあなたらしく、安心して過ごせる場所がここにあることを、いつでも思い出してください。