「空気ばかり読んでしまう…」そんなあなたの“しんどさ”に気づいていますか?
こんにちは。
心理カウンセラーPocheです。
「気を遣うのが当たり前になっている」
「自分の気持ちがよくわからない」
「人と一緒にいると、どっと疲れる」
そんなふうに感じることはありませんか?
もしかするとそれは、
これまでの環境のなかで『無意識のうちに身につけてきた生きるための癖』かもしれません。
空気を読むことや、相手の気持ち、顔色を伺うのが当たり前になっていたり……
そのやさしさの裏側で、あなたの感情は、ずっと置き去りにされてきたのかもしれません。
わかってほしいのに、わかってもらえなかった
「迷惑をかけたくない」
「いい子でいなきゃ」
「怒られないように、静かにしていよう」
そんなふうに思っていた子ども時代はありませんでしたか?
親や先生、大人たちの顔色をうかがいながら、自分なりに「正しいふるまい」を一生懸命探していたり、褒めてもらうために頑張ったり…。
きっとそれは、あなたが自分を守るために選んだ、精いっぱいの生き方だったはずです。
本当は傷ついたり、寂しかったり、嫌だったりしたはずのこと。
でも、「そんなこと思っちゃいけない」「わがままだと思われるかも」と、感じないように、見ないように、心にフタをしてきたのではないでしょうか。
その積み重ねの中で、「自分の気持ちがわからない」「本音を出してはいけない」――
そんな自己像が、少しずつ心の中に形作られていったのかもしれません。
“感じないふり”を続けた代償
──心と体が教えてくれるサイン
「自分さえ我慢すればいい」「言っても無駄だ」そんなふうに、、感情にフタをしてやり過ごせた時期もあったかもしれません。
でも、心の奥にしまい込まれた思いは、決して消えてなくなるわけではありません。
言葉にできなかった悲しみ、見ないふりをした怒り、抱えたままの不安や寂しさ―
そういった感情は、ある日ふとした拍子にあふれ出してきます。
「頑張っても疲れが取れない」
「うまくいかないと、すぐに自分を責めてしまう」
「頼れない、断れない、全部自分で抱え込んでしまう」
「誰かと一緒にいるのに孤独」
「どこかいつも不安で、緊張が抜けない」
そんなふうに、心や体がSOSを発します。
ここで立ち止まったり、「もっと自分のことを大切にしよう!」と思えれば、心や体は徐々に元気を取り戻します。
でも…
まじめで優しい人、過去に一生懸命頑張った経験のある人ほど、
「まだ頑張れる」「自分がダメだから」と、心にさらにムチを打ってしまうのです。
自分を責めるループから抜け出せない
「ちゃんとやれば認められるはず」
「もっと頑張ればうまくいくはず」
そんな思いで、一生懸命がんばってきたかもしれません。
でも、自分の本当の気持ちを見失ったままでは、どこかでつまずいてしまうことも多くなっていきます。
たとえば…
- やる気が出ない、何をしても手応えがない。
- 人のちょっとした一言に、深く傷ついてしまう。
- 頑張っているのに、認めてもらえない。うまくいかない
そんな状況で、「私が気にしすぎなんだ」「もっと強くならなきゃ」と、自分を責めてしまうこともあります。
頑張りすぎて疲れているのに、「まだ頑張りが足りない」と無理をし続けてしまう人も、珍しくありません。
そうして心も体も、どんどん疲れてしまいます。
そっと気持ちに気づく練習を
「自分の気持ちに気づくこと」
「言葉にしていくこと」
それは、簡単なことではありません。
とくに、長い時間をかけて感情にフタをしてきた人ほど、最初の一歩がとても難しいものです。
「感じたはずの気持ちが、うまく言葉にならない」
「出そうとすると、かえって不安になる」
このような状況になる人が、たくさんいます。
もしあなたもその一人だとしても、自分を責める必要はありません。
それだけ、あなたががんばってきたということなのです。
本当は、感情と向き合うことは「ひとりきりで行うもの」ではありません。
心の傷が深ければ、なおさらです。
誰かに受け止めてもらいながら、少しずつ「感じても大丈夫なんだ」と思える経験を積み重ねていくことで、心はゆっくりとほぐれていきます。
感情は、閉じ込めるためのものではなく、ゆっくりと大切に扱っていくためのものだからです。
感情は、あなたを守る大切なもの
──そのやさしさを、自分にも向けて
空気を読めるあなたのやさしさは、とても素敵な力です。
その力が、これまで多くの人との関係を支えてきたことでしょう。
でも、そのやさしさを、どうか少しずつ、自分にも向けてあげてください。
「感じてもいい」
「表現してもいい」
「本音を持っていてもいい」
その小さな許可が、あなたを少しずつ自由にしていきます。
感情は、しまい込むためではなく、大切にするためにあるものです。
みんなは感情を出していいのに、
「あなたは感情を出しては行けない」「あなたは感情を出さない方がいい」なんてことは決してありません。
今日より少しだけ、自分にやさしくできる明日へ。
その歩みが、どうかあなたにとって、安心の道となりますように。