あなたは本当に“悪かった”の?——苦しみの根にある思い込みを見つめてみませんか
こんにちは。
心理カウンセラーPocheです。
今日の記事を届けたいのは、
日々の「ふとした瞬間に心が苦しくなる」あなたです。
誰かに責められたわけでもない。
何か特別なトラブルがあったわけでもない。
それなのに、胸の奥がぎゅっと締めつけられるような、「なんでこんなに苦しいんだろう」という感覚…。
それなりに生活はできているけれど、何か満たされないような感覚…。
もし、あなたがそのような思いを抱えているなら、その苦しさの根っこには、“過去に受けた否定”が残っているのかもしれません。
「否定され続けた過去」が心に残すもの
私たちは、思っている以上に「言葉」の影響を受けて生きています。
親や先生、友人、恋人など、大切な人からの否定的な言葉や態度。
それらは知らず知らずのうちに、
「私はダメな人間なんだ」
「ちゃんとできない私が悪いんだ」
——そんな思い込みを心の奥に残してしまいます。
厄介なのは「相手の言うことが事実ではない時」も、心に残ってしまうこと。
とくに、子どもの頃の経験はとても強く影響します。
自分を守るために「期待に応えなきゃ」「迷惑をかけちゃいけない」と頑張り続けた結果、“否定されないように”と無意識のうちに自分を押さえ込むクセがついてしまうのです。
今もなお残る「否定」の影響——どんなかたちで現れるのか?
否定の言葉や態度は、過去のものだったはずなのに、
その影響は現在の日常の中にもさまざまなかたちで現れます。
誰かが言った「事実ではない酷い言葉」が、
まるで「事実」かのように影響を与えてしまうこともあるのです。
メンタル面にあらわれる影響
- 理由のわからない不安や落ち込みに悩まされる
- 何かあるたびに「きっと私が悪い」と、自分を責めてしまう
- 感情を表に出すことに強い抵抗を感じ、「我慢する」ことが習慣になっている
こうしたメンタル面の影響は、幼い頃から「自分よりも相手を優先すること」が当たり前になっていた方に、特にあらわれやすい傾向があります。
たとえば、親や先生など身近な大人から否定的な言葉を繰り返し受けてきた人、感情を出すことを「わがまま」や「迷惑なこと」として抑え込んできた人。
また、家庭の中で常に“いい子”でいようと頑張ってきた人もそうです。
そのような環境で育つと、「感情を出す=悪いこと」「私はもっと頑張らなきゃ」と無意識のうちに思い込んでしまい、心の中にある不安や悲しみさえも、自分で自分を責めることで処理しようとしてしまうのです。
対人関係での影響
- 相手の表情や言葉が気になって仕方がない
- 「距離を縮めたいのに、どう接したらいいかわからない」
- 愛情や優しさを向けられても、「本気かな?裏があるのでは?」と疑ってしまう
このような状態が続くと、人との関係に安心感を持てず、心からつながることが難しくなります。
その結果、孤独を感じやすくなったり、「どうせ理解されない」とあきらめてしまい、本音を隠したままの関係ばかりが増えてしまうことがあります。
仕事やキャリアにおいて
- 認められても「たまたま」「まだ足りない」と思ってしまう
- 人一倍頑張っても、達成感より「もっとやらなきゃ」と追い立てられるような感覚
- 失敗や挑戦を避けてしまい、自分に自信が持てない
この問題が解決すると、努力や成果を素直に受け取れるようになり、自分を信じて挑戦する力が育ちます。
プレッシャーではなく、やりがいや喜びを感じながら働けるようになり、「自分らしい道」を選べる自由と自信が手に入ります。
お金の使い方に表れる心の影
- 気づくと浪費や衝動買いで心の穴を埋めようとしている
- 自分のためにお金を使うことに罪悪感がある
- 店員や知人の“押し”に弱くて、断るのが苦手
この問題が解決すると、お金を「自分を大切にするための手段」として使えるようになります。
心の満たされ方が変わり、衝動ではなく、本当に必要なものを選べるようになります。
また、自分の意思で「NO」と言える力も育ち、無理のない人間関係や買い物ができるようになります。
そんな日々は、あなたにもっと安心と自由をもたらしてくれます。
子育てや家庭での揺らぎ
- 「子どもには同じ思いをさせたくない」と強く願うあまり、自分を責めすぎてしまう
- 子どもの愛情表現を、素直に受け取れずに「本当の気持ち?」と疑ってしまうことがある
- 家族の中でも、「本音を出すのが怖い」と感じてしまう
こうなってしまう背景には、「自分は愛される存在ではない」とどこかで信じ込んでしまった過去の経験があります
否定された記憶や、気持ちを受け止めてもらえなかった体験があると、愛情を素直に受け取ることに怖さや疑いがついてしまうのです。
そして、「自分が我慢すればうまくいく」と信じてきた人ほど、子どもや家族の前でも、本当の気持ちを出せなくなってしまうことがあります。
この問題が解決すると、必要以上に自分を責めることがなくなります。
カウンセリング後に一番多く聞かれるのは、「イライラすることが減った」「笑顔が増えた」という声です。
家族の中でも少しずつ本音を伝えられるようになり、自分も大切にしながら、温かいつながりを育んでいける未来が待っています。
自分自身の人生に対して
- 「私は何がしたいのか分からない」と感じる
- やりたいことがあっても、「そんなの私には無理」と最初から諦めてしまう
- 楽しみや夢を持つことに、どこかで“罪悪感”を覚える
こうなってしまう原因は、過去に「自分の気持ちより周囲の期待を優先してきた経験」や、「望むことを否定された経験」が積み重なったことにあります。
自分の願いを抱くことさえ「わがまま」だと感じ、夢や楽しみを持つことに無意識のブレーキがかかってしまうのです。
でも、これを乗り越えることができたとき、「自分の気持ちを大切にしていい」と心から思えるようになります。
小さな「やってみたい」を叶えるたびに、自分らしさを取り戻し、未来を自由に描ける喜びと希望が広がっていきます。
回復の第一歩は「本当に悪かったのかな?」と問い直すこと
否定された経験は、あなたの価値を証明するものではありません。
もしかすると、それは相手の未熟さや、余裕のなさから来たものだったかもしれません。
「私はダメだから否定された」のではなく、
「そう思い込むしかなかった」——その視点で見直してみることが、回復の第一歩になります。
否定の記憶を、たったひとりで抱えるのはとても苦しいことです。
Pocheのメールカウンセリングでは、顔を合わせないからこそ話せる本音を大切にしています。
あなたの言葉で、あなたのタイミングで——
「こんなことを書いてもいいのかな」と思うようなことも、遠慮なく綴ってみてくださいね。
その優しさをまずは自分自身に
否定されながら育った人ほど、人に優しくしようと頑張ってきた方が多いように思います。
でも、その優しさをどうか、ご自身にも向けてあげてください。
「私はちゃんと生きてきた」
「あのとき、本当はつらかった」
「悪かったのではなく、頑張っていたんだ」
——そんな言葉を、まずはあなた自身に届けてあげてほしいのです。
小さな一歩でも、それは確かに“自分を大切にする道”のはじまり。
あなたのペースで、ゆっくりと進んでいけますように。