「生きる目的がわからない」と感じるあなたへ ~自分のペースで考える生き方
こんにちは。
心理カウンセラーPocheです。
「自己肯定感がなくて、何のために生きているのかがわからない」
「人間関係が続かず、リセットしてしまう」
「職場でも、自分の存在が負担になっているのではと感じる」
…こうした気持ちを抱えている時には、未来が見えなくて、漠然とした不安や焦りを感じることがあるかもしれません。
この記事では、「生きる目的がわからない」と感じる背景や、今のままの自分でもいいと思える視点をお届けします。
生きる目的がわからなくなる理由
「何のために生きているのかわからない」という感覚は、多くの人が一度は抱える悩みです。
ですがその状態が長く続いていたり、ふとした拍子によくそう思うのだとしたら、次のような原因が考えられます。
1. 自己肯定感が低い
自己肯定感が低いと、自分に価値があると思えず、何をしても「こんな自分には無理だ」と感じやすくなります。
その結果、日々の行動や人間関係にも「これをやる意味があるのだろうか」「続けても仕方がないのでは」と疑問を感じ、目的を見失ってしまうことがあります。
>>関連記事【幼少期の家庭環境がもたらす影響】
2. 孤独を感じやすい
「人に興味が持てない」「積極的に関わりたいと思えない」という感覚は、他人から拒絶される不安や過去の経験に基づく場合があります。
特に、過去に人間関係で傷ついた経験がある場合、人との関わりに対して無意識のうちに「防御反応」が働くことが少なくありません。
では、なぜそのような心理が生まれ、「人と距離を置く」ことにつながるのか…。ここでは、3つの心理状態についてお伝えしますね。
1つめ。過去の傷ついた経験が「警戒心」となって残る
「学生時代、友人だと思っていた子に悪口を言われたり、突然距離を置かれたりしたことがありました。それ以来、『また同じことが起こるかもしれない』という不安が強く、人と関わること自体が怖くなりました。職場やママ友の集まりでも、自分から話しかけるのをためらってしまい、『どうせ私なんか…』と消極的になってしまいます。」
上記の相談者のように、過去に人間関係で拒絶されたり、傷つくような言葉をかけられたりした経験があると、心の中に「もう傷つきたくない」という警戒心が生まれます。
すると、人と関わること自体が「リスクのある行動」として認識されるようになります。
その結果、できるだけ関わりを避けようとし、人間関係を築くことに消極的になってしまうのです。
2つめ。「期待した分、傷つく」経験を繰り返してきた
「親しいと思っていた友人に冷たくされたり、頼りにした人に適当に扱われたり…。そのたびにショックを受け、『もう誰にも期待しないほうが楽だ』と思うようになりました。最近では、新しい出会いがあっても『どうせまた裏切られるんじゃないか』と疑ってしまいます。」
上記相談者のように、人と関わることで生まれる期待や希望が、裏切られたり、思うようにいかなかった経験が多いと、自然と「期待しない」方が楽だと感じるようになります。
こうした経験が積み重なると、次第に「人と関わっても、どうせまたガッカリする」と考えてしまうようになります。
3つめ。「人といる=疲れるもの」という感覚が染みついている
「昔から、周りの空気を読んで行動することが当たり前でした。家では親の機嫌を伺い、学校や職場では相手が不快にならないようにする。『相手を優先しなきゃ』『迷惑をかけてはいけない』と考え続けていたけど、最近では人と会うことが億劫になり、誘いがあっても『疲れそう』と感じて断ってしまうことが増えました。」
上記の相談者のように、過去に「我慢することが多かった」「相手の機嫌を伺い続けていた」という経験があると、「人といることは疲れること」 という感覚が強くなります。これは大袈裟でもなんでもなく、「実際にそうなってしまう」からなのです。
相談者の場合は「断ること」への罪悪感をなくすことから始め、自分の気持ちに正直になっていいと伝え続けました。
会いたいと思うときに会い、一人の時間も大切にする。
それは何も悪いことではなく、「あなたが相手を大切にするように、自分も大切にして良い」ということを、相談者も受け入れることができました。
そうすることで、今は職場での人間関係もかなり楽になったと言います。
「生きる目的」を大きく考えなくても大丈夫
生きる目的について、考えれば考えるほど苦しくなってしまったり、絶望感が強くなったり、考えることそのものに疲れてしまいます。
ですがこれは、何もおかしなことではありません。
ある意味、とても自然なことなのです。それは、「何のために生きるのか」という問いが、あまりに大きすぎて答えを出すのが難しいものだからです。
…ですが実際には、このように頭で理解しても心がついてこないことがあります。
そんな時には、次のような視点を取り入れてみてくださいね。
「目的は、今はなくてもいい」と思う
目的がない時期があっても、それは何もおかしいことではありません。
生きる目的や意味は、無理に見つけようとするものではなく、日々の中で自然と見つかることも多いのです。
「今は見えなくてもいい」
「目的が見えない自分も、悪くない」
「目的がなくても、生きていける」
「タイミングがくれば、見つかる」
そう思うことで、プレッシャーから少しすつ解放されていきます。
「生きる目的=特別なもの」という考えを手放し、「何となく心地よいことを続ける」ことを目的にしてみること。
目的が見つからなくても、今の自分を大切にすることが何よりも大切です。
最後に
「生きる目的がわからない」という感覚は、決して珍しいことではありません。
その感覚があるということは、「今のままでは満足できない」と思えるほど、あなたが真剣に自分と向き合っている証拠です。
焦らなくても大丈夫。
目的が見えない今の自分を否定せず、「そのままでいい」と思える時間を少しずつ増やしてみてくださいね。