「あの一言が頭から離れない」止めたくても止まらない“ぐるぐる思考”から抜け出すには?
こんにちは。
心理カウンセラーPocheです。
「あの人、私のことどう思ったんだろう?」
「変な言い方をしちゃったかも」
「嫌な空気になったかな」
「私、嫌われたかもしれない…」
そんなふうに、一度気になりだすと止まらなくなったり、ふとした相手の言葉や表情が、いつまでも頭の中から離れなくなったり…。
あなたもそんな経験がありませんか?
そんなふうに悩む自分のことを責めてしまったり、変えたいと感じる人もいますが、
こうした“ネガティブな妄想”にとらわれてしまうのは、とても自然な反応でもあるのです。
とくに、感受性が豊かで、人との関係を大切にしたいと願う方ほど、「相手がどう思っているか」に敏感になります。性格以外には、過去の家庭環境の影響から「相手のことを考えすぎてしまう(顔色を窺うスキルが高い)」ということもあります。
ぐるぐる思考が止まらないのは、
あなたが弱いからでも、気にしすぎな性格だからでもありません。安心してくださいね。
あなたの心をむしばむ「思い込み」
ネガティブな妄想には、たいてい“根っこ”があります。
たとえば、過去に「気を遣わなきゃ」「嫌われないようにしなきゃ」と感じた経験があると、いつの間にか「相手の顔色をうかがう」のが当たり前になってしまうことがあります。
これは、「その場所」で生きていくために身につけた知恵、スキルとも言えます。
でも、それが積み重なると、人間関係で悩みを抱えやすいのです。
たとえば…
・相手の何気ない言葉で深く傷ついてしまう
・自分の本音を押し殺すのがクセになって、何を感じているのか分からなくなる
・距離を縮めたいのに、「どうせまた嫌われる」と心を閉ざしてしまう
・関係がギクシャクし、「やっぱり私はダメなんだ」と自己否定につながる
まっすぐ頑張ってきた人や、素直は心を持つ人ほど、子どもの頃の環境に適応しようと頑張ります。
その影響が強いほど『誰かと関わること』自体がストレスになり、
人付き合いに疲れ、自分を出せず、「無理をして笑っている」ような状態が続くうちに、心はどんどんすり減ってしまいます。
頭でわかっていても、抜け出せない時こそ
「考えすぎないようにしよう」
「気にしすぎるのはやめよう」
そう思ってみても、なかなかうまくいかない。むしろ、気にしないようにしようとするほど、気になってしまう…
そんな自分にがっかりしてしまうこともあるかもしれません。
でも、それも自然なことなんです。
なぜなら、ネガティブな妄想は、頭ではなく「心」が不安になっているサインだから。
だからこそ、この“ぐるぐる思考”は、一人で抜け出すのがとても難しいのです。
ぐるぐる思考から抜け出すには、外からの視点――
安心できる誰かに話を聞いてもらうことが、とても大切な手助けになります。
たとえば、誰かに「それって本当にそうだったのかな?」と優しく問いかけられるだけで、
「…もしかして、思い込みだったかも」と、ふっと気づけることがあります。
妄想の渦から抜け出すために必要なのは、「考え方を変えなきゃ」と気合いを入れることではなく、“安心して自分を話せる場所”なんです。
自分にそっと寄り添うこと
ネガティブな妄想に苦しむのは、あなたがそれだけ、人との関係を大切にしてきたから。まっすぐ頑張ってきたから。
だからどうか、そんな自分に冷たい目を向けるのではなく、そっと寄り添ってあげてください。
「そんなに不安だったんだね」
「わかってもらいたかったんだね」
と、自分の気持ちに声をかけてみるところからで大丈夫です。
そしてもし、
「もうひとりで考えるのがしんどいな」「堂々巡りから抜け出したいな」と感じた時には、誰かの力を借りることをためらわないでください。
誰かに聞いてもらうだけで、少しずつ、頭の中にスペースができて、「私はどうしたいんだろう」「本当はこう言いたかったんだ」と、心の声が聞こえてくるようになります。
ぐるぐるの中にいるあなたへ
今、あなたがどんな思考の渦の中にいても、大丈夫です。
すぐにスッキリしなくても、ゆっくりでかまいません。
「自分は大丈夫」と思える日が、必ずやってきます。
そしてその第一歩は――
「今のままのあなたでも、ここにいていいんだよ」と
言ってもらえる場所を見つけることかもしれません。
一人では抱えきれないとき、
よかったら、あなたの気持ちを話してください。
それだけでも、心はきっと軽くなりますから。