「試し行動」をとってしまうのはなぜ?
こんにちは。心理カウンセラーPocheです。
今日は、反響の多かった過去のツイート「試し行動」について、お話しさせていただきます。
※今回のブログは音声サイトVoicyでも配信しています。
試し行動とは?
「試し行動」というのは、素直に自分の気持ちを伝えられなかったり、相手がどう思っているか不安を感じている時に出やすい行動の1つ。
大好きな人にわざと困らせることを言ったり突き放したりして、相手の気持ちを確認します。
不安や寂しさから「私のことなんで好きじゃないんでしょう?」と相手を責めてしまったり、本当は好きでもっと会いたいのに「もう会わない!連絡も取らない!」と真逆のことを言ってしまうこともあります。
行動面では「どうせ見捨てられるなら自分から離れよう」と自ら関係を断ってしまったり、「こんな私もすべて受け入れてほしい」と相手にしがみついてしまうこともあります。
試し行動はいけないことだと思っているのに「やめられない」「やってから後悔する」と、悩む人もたくさんいます。
試し行動は、される側はもちろん「する側」にも精神的に負担が大きいものなのです。
さて。
「試し行動をやめたい」と思いながらもやってしまうのは、意志が弱いからでしょうか?
性格が悪いからでしょうか? ダメな人間だからでしょうか?
……どれも違います。
試し行動をするのには、理由があります。
自分でもきちんと理由が分からないから「なぜか繰り返しやってしまう」だけで、あなたの意志が弱いせいではありません。
「やめたい」「やめなきゃ」と思えている時点で、あなたはダメな人間なんかではないし、性格も悪くありません。
試し行動をやめるためのステップ
一番大切なのは、自分を責めないこと。
「なぜやめられないのか」を知り、自分を責めるのではなく「じゃあどうしていこうか?」と対処方法を考えていきましょう。
試し行動が良い・悪いということはいったん置いておいて、「試し行動をするのをやめたい」と思っている自分を認めてあげてください。
話しを聞く前から「それは良くない!」「おかしい!」と真っ向から否定する人に、自分の素直なきもちを話す気にはなりませんよね。
それと同じで、自分自身も否定しないでおきましょう。
自分で自分を否定し続けると、自分の本音さえ抑え込んでしまうことがあるからです。
試し行動は、「相手がどれだけ自分を受け止めてくれるのか」を知るための1つの方法。
相手を苦しめるためにやっているわけでもなければ、相手を困らせたくてやっているわけでもありません。
「自分をどれだけ受け止めてくれるのか」を探す方法が、結果として相手を困らせてしまっただけです。
その方法しか分からないから、知らなかったから、やってしまったというだけなのです。
試し行動は「どうでもいい人」にはしない
過去に、試し行動をしてしまった相手を思い出してください。
初対面の人ですか? どうでもいい人ですか? 1~2回会っただけの顔見知り程度の人ですか?
…きっと違いますよね。
おそらくあなたが信頼している人だったり、好きな人だったり、「自分を受け入れてほしい」と感じるような身近な人だったはずです。
「この人に受け入れてほしい!」という素直な気持ちと、「でもこんな私を受け入れてくれるのだろうか…」という不安が入り混じった時、試し行動をとりやすくなります。
つまり、あなたが試し行動をしてしまう相手は当時のあなたにとって大切だったり、認めてほしかったり、必要な人だったはずなのです。
不安からくる試し行動をピタッ! とやめるのは、なかなか大変です。
特に「自分が何に不安を感じていて、どうなれば安心できるのか」を探す過程は時間がかかります。早くて数カ月、長ければ数年かかります。
だから、試し行動をすぐにやめられなくても自分を責めないでくださいね。
これからは自分を責める代わりに、「どうしてそんなことしたの?」と自分に質問してみてください。何が不安でそんな行動をしたのか、まずはあなたが知ってあげてください。自分の声に耳を傾けてあげてください。
自分のことを「自分で理解する」だけでも、試し行動はだんだん減らしていけますから。
今回は時間の都合上、試し行動を減らしていく具体的なステップについてはお伝え出来ませんでしたが、また改めてお話しする機会をいただければと思います。
最後まで読んで頂きありがとうございます。