【なぜか生きづらい…】アダルトチルドレンが抱える「過去」の影響~こんな些細なことで?に苦しめられる
こんにちは。
心理カウンセラーPocheです。
今日記事をお伝えしたいのは「そんなに酷い親じゃなかったのに何故か生きづらい」「親のことは好きだけど、一緒にいるとしんどい」と思う、そんなあなたです。
この記事でお伝えしたいのは、あなたの親を批判することではありません。
今あなたが抱えている生きづらさが、「過去のどんな出来事とつながっているのか」という可能性についてです。
今まで「私の性格がこんなんだから…」「親不孝なのかな…」と自分を責めてきたあなたが、事実を知って自分を認める1つのきっかけです。
頑張って努力しても変えられなかった自分の苦手な所が、実は「変えなくても良いところだった」「努力不足のせいではなかった」と知る第一歩です。
この記事を読み進めていくうちに、「こんなこと思って良いのか」「育ててもらった親への裏切りではないのか」という気持ちが出てくるかもしれません。
でも実は、このような気持ちが出てくるというという事実が「今の生きづらさに過去が関係している」という1つのサインでもあるのです。
大人になった時の「過去の影響」
過去の影響についてお伝えすると、「まさかこれも過去の影響だったなんて」「性格のせいじゃないなら、直せなくて当然ですね」「どうりで沁みついているわけですね…」と、驚かれる方が多いです。
それほど過去の家庭環境は、大人になった時のあなたの生き方に影響を与えます。
では、どのような影響が出るのか。ここではその例をいくつかお伝えします。
- 他人の誉め言葉が、受け取れない
- 認められたいのに、認められると怖くなる
- 好きなのに、好かれると怖くなる
- 幸せになりたいのに、幸せが続くと不安になる
- 誰も自分のことを分かってくれないような気がする
- 失敗した時に、過去の言葉が頭をよぎる
- 「どうせ」「私なんて」と気持ちが落ち込むことがある
- 自分の決断に自信が持てない
- 自分でも何とかしたいのに、先延ばし癖がなおらない
- やりたいことが分からない
- 自分の本音、自分らしさがわからない
- ある時から急にキレるようになった
- 頭の中で延々と、誰かを言い負かすシミュレーションをしてしまう
(実際に言うことは滅多にない) - 自分には何も価値がないように思う
- 積極的に死にたいとは思わないが、消えてしまいたいと思う
いかがでしょうか。
あなたが今抱えている悩みに当てはまるものが、いくつかあったのではないでしょうか?
もしかすると、「え、皆そうなんじゃないの?」と感じた方もいるかもしれませんね。
たしかに誰でも人生の中で一度や二度は、このような思いを抱えることがあるでしょう。
でもこういった影響が頻繁に出ているようであれば、やはり「過去の何か」があなたの心に傷を負わせている可能性が高いのです。
そのきっかけは親かもしれないし、親以外の周囲の大人の影響かもしれません。(0~6歳頃までの経験が強く影響します)
相手に悪気がなかったのかもしれないし、わざとではなかったかもしれません。悪意があって傷つけられたこともあるかもしれません。
いずれにせよ、重要なのはあの人のせいでこうなった!と犯人探しをする事ではなくて、「どんな事実」が「今の生きづらさ」に関係しているかを見つけることです。
だからあなたが親を好きでも嫌いでも、親がいい人でも悪い人でも、今の親との関係が良好でも悪くでもかまわないのですよ。
こうやって過去を掘り起こすことに、罪悪感を持つ必要もありません。
目的は親を責めることではなくて、「今をもっと楽に生きる為」に過去を知ることなのですから。安心してくださいね。
(これまで自分を責め続けてきたあなたが「親のせいでこうなった!」と思うようになったのなら、それはそれでOKです。親のせいにしてはいけない、というわけではありません。そう思うプロセスが必要な方もいらっしゃいます)
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過去が「今」に影響を及ぼす2つの事例
1.誉め言葉が受け取れない
過去の影響が強いと、誰かに褒められた時に素直に受け取れないことがあります。
褒められて喜べないのがダメ、というのではありません。
相手の誉めるポイントが「そこじゃない!」と感じることもあるでしょうし、褒められて喜ばなきゃダメなんてルールもありませんから。
喜べないのも、それはそれでOKです。
でも「人に受け入れてほしい」「人に認められたい」「一人は嫌」という思いを抱えているのに、褒められて戸惑うのなら過去の何かがあなたの心にブレーキをかけています。
例えば、親から「どんくさい」「遅い」「のろま」というようなことを言われていた場合。
親が言う「あなたは○○」は、成長とともに「私は○○」という思い込みに変わります。
つまり「私はどんくさい」「私は、何をしても遅くてのろま」という、ネガティブなレッテルを自分で自分に貼ってしまう事になるのです。
するとどうなるか。
相手がその事柄についてあなたを褒めた時に、受け取れません。
「丁寧だね」と褒められても、「それって動作が遅いってこと…?」と言葉の裏を読んでしまいます。
「早く~!」と相手が何気なく言った一言で心がかき乱されたり、とても焦ってしまい、いつもならしないようなミスをしてしまう事もあるでしょう。
「あなたは仕事が早いから、助かるわー」と誰かが話しているのを聞いて、「ああ、やっぱり私の仕事は遅いんだ」と勝手に落ち込んでしまう事もあります。
そんなあなたを見て「考えすぎ」「ネガティブ」「悲劇のヒロイン」「自意識過剰」といったような、酷い言葉を言う人もいるかもしれません。
…全て違います。
「落ち込まないでね」といっても難しいだろうけれど、そう思ってしまうのはあなたの性格のせいでもなければ、考えすぎのせいでもないのですよ。
親から酷いことを言われていなくても、それが「心の傷」や「不要な思い込み」になってしまうことがあるんです。自分でも気がついていないような「強い思い込み」が、あなたを苦しめている可能性があります。
2.誰も自分のことを分かってくれないような気がする
- 人を信じられない
- 誰も自分を分かってくれない気がする
- 本当の自分を出すのが怖い
このように感じることは、生きていれば誰でもあるでしょう。
でも過去が影響を与えている場合には、「親でさえ私を理解してくれないのに」という思いを心の奥底に抱えています。
あなたは親に本当の気持ちを言えますか?
親はあなたの気持ちを「うんうん、そうなんだね」と、否定せず聞いてくれますか?
あなたがやりたいことを伝えた時「そんなんじゃダメ」「そんな考えじゃやっていけない」「私の言う通りにすれば大丈夫だから」と、自分を信頼してくれていないように感じたことはありませんか?
このように「親が自分を分かってくれていない」「親は本当の私を受け入れてくれない」と感じる場合は、他人に対しても同じような思いを抱きます。
「もう大人なのに親が影響するなんて…」と思われるかもしれませんね。
でも、人間関係の基礎は親子関係。
あなたが思っているよりも多くのことが、過去の家庭環境の影響と結びつきます。
例えば、なぜか「断れない」「断らない方が良い」と思ってしまう場合。
過去に親を断って後悔したことがあるとか、「こんなことなら引き受けておけばよかった」と思うような出来事があったり、「断ることは良くない事」と思い込んでいることが多いです。
「泣けば済むと思って」「泣きたいのはお母さんよ」「また泣くの?」と泣くことに否定的な意見を言われた場合、人前で泣くのはいけないことだと思う事もあります。
思えば思うほどプレッシャーがかかって、大事な場面で泣いてしまうと悩む方も多いです。
これはほんの一例ですが、今まで自分のせいだと責めて落ち込んでいたことが、実は家庭環境によるものだったというケースは非常に多いのです。
これまであなたは、「自分のせい」という間違った原因を乗り越えようとしてきたのではないでしょうか?
頑張っても頑張ってもうまくいかないのも、当然です。だって、あなたのせいではなかったのだから…。
…とお伝えすると「親のせいにしているようで辛い…」と、おっしゃる方もいます。
大丈夫ですよ。安心してくださいね。
「家庭環境のせいだった」と知ることは、問題から逃げることでも、何かのせいにすることでもありません。
「事実」を知る一つの手がかりです。
事実に気がつけば自分を責める頻度は減るし、対策も立てられます。
今の生きづらさから抜け出すための「1つのステップ」だと思ってみた下さいね。
それに「本当に誰かのせいにしてしまうような人」というのは、「人のせいにしているのでは…」なんて悩みませんから。
こうして悩んでいる時点で、あなたは人のせいにしていません。
過去と向き合うのは「必須」なのか?
- 「過去を思い出すことが辛すぎる」
- 「あまりに辛いが、それでも過去を整理しないといけないのか」
- 「過去を整理しないと前に進めないと言われた」
- 「許さないとあなたは変われないと言われた」
このようなご相談を頂くことがあります。
私としては、今の生活が成り立たないほど辛いのであれば、無理して振り返る必要はないのではと思います。
過去の整理は、今を生きるために行うものだからです。
誰かに何か言われて、無理に向き合う必要はありません。あなたの人生なのだから。
過去の整理はいつだって出来るし、無理して向き合わなくていい過去もあるんですよ。
『今を楽にするため』に、過去を振り返るのですから。
だから過去について知ることが、今の生活が成り立たないほどの苦しみを伴うのなら、そうまでして過去を振り返る必要はありません。
大切なのは、今のあなたが幸せかどうかです。
なぜか頑張ってもうまくいかないのなら、「うまくいかない理由」が分かるだけで人生が少し楽になります。
自信を持てないのも、私なんてと思ってしまうのも、あなたの努力が足りないせいではないことが多いです。ずっと一緒にいた親でさえ私を理解してくれないのに、他人が私を受け止めてくれるわけがないと思っていませんか?
大好きな人に、自分の嫌なところを見せて後悔したことはありませんか?
「こんな私だけど愛してくれる?」と試し行動をとったり、「こんな私と一緒にいない方が良い」「私には勿体ない」と自ら関係を断とうとしたりすることもあります。
でも心の内側では「こんな私も含めて受け止めて」と、誰よりも願っているのではありませんか?
「親がありのままの自分を認めてくれた」という実感がない場合、信頼している大切な人に自分の最低な部分を見せてしまう事があります。
あなたの性格が酷いわけでも、ワガママなわけでもなく、家庭環境を考えれば「とても自然な行動」ともいえるのです。そんなに自分を責めなくていいんですよ。