それNGです!子どもの日記や手紙を読む行為 〜過干渉の傷

こんにちは。心理カウンセラーPocheです。

今日お伝えするのは子どものもつプライバシーの権利について。

 

  • 「家族なんだから」
  • 「隠し事や秘密はダメ」
  • 「私達は仲良しなんだから」
  • 「あなたを守るため」

 

親は、さまざまな理由をつけてあなたのプライバシーの権利を侵害しようとするかもしれません。

でも親子であっても、守られるべきものがあります。

あなたには嫌な事に対して、「NO」という権利があります。

 

…と書いたところで、あなたはきっと「うちの親にはそんなこと言っても無駄」「そんなこと言ったら倍返しで怒られる」「そんなこと出来たら苦労しない」と思うでしょう。

 

私は「なぜできないの?」と、あなたを責めたいのではありません。

「そんなこと出来ない」と思うような親に育てられてきたのですから、それでいいし、「できない」と思う事が当然です。

 

この記事を読んでいただきたいのは、『そんなあなた』なのです。

「自分にはそんな権利ない」と親に思い込まされているあなたに、「あなたには権利がある」ということを知ってほしいと思っています。

 

あなたが権利について知ったからといって、『親に逆らえない』という現実は変わらないでしょう。今までずっとそうだったように、あなたの親は、あなたのために変わろうとはしないからです。

【関連記事】
>>非を認めない自己愛性の母親たち

 

でも気づくことが、「自分が悪い」と思い込まされていた現実から離れるきっかけになるかもしれません。

「私はおかしくなかった」と知ることで、自分を責めることがなくなるかもしれません。少しずつ自信が持てるようになるかもしれません。

 

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日記や手紙を読む親~3つの具体例

 

自己愛の強い親、過干渉の親、完璧主義の親、育児放棄の親、親子逆転の親、支配する親、愛情のもてない親…。

子どもが深い傷を抱える親のタイプは、いろいろあります。

 

『日記や手紙を読む親』に多いのは、『自己愛』『過干渉』『支配』の3タイプです。

それぞれが単独で当てはまることもありますし、いくつかのパターンが組み合わさったような親もいます。

今回はこの3タイプについて、具体例を挙げてご紹介します。

 

「あ、これ私みたいだ」と気付いたり、「自分だけじゃなかったのか」と心強く感じたり、「私はおかしくなかった」と思う1つのきっかけになるかもしれませんから。

※実際の相談例ではありません※

 

1.自己愛強いの親

 

A子さんのお母さんは昔から、「自分が一番正しい」というタイプの人間でした。

A子さんが友達から貰って手紙を勝手に読んだ時も、そうでした。
「何で勝手に読んだの!?」と怒るA子さんに対して、母親は何食わぬ顔で「そんなところに置いておくあなたが悪いのよ」と言い放ったのです。
「もう読まないでほしい」と伝えても、「読まれて困ることなんて書かなきゃいい」と言います。それどころか「あんた、○○君が好きなの~?カッコイイー!なんて書いちゃってさ?」と、悪びれるそぶりもありません。

それでもA子さんは諦めずに母親に「私宛の手紙を勝手に読むのはおかしい!」と言いました。すると母親は「あーはいはい、ごめんなさいねぇ」と、明らかにふざけた謝り方をするのです。まるで、A子さんがしつこく怒るから『謝ってやった』かのような態度でした。

 

この場合、悪いのは「そんなところに置いておいた娘」ではありません。

プライベートな手紙を勝手に読んだ親です。

 

多くの場合、勝手に日記や手紙を読まれた子どもは、勝手に読んだ親に怒りを持ちます。信頼を裏切られたことに対する、悲しみを感じることもあるでしょう。

そのことを親に伝えると、「自分が正しくて、あなたが間違っている」と言わんばかりにあなたは攻撃されます。

あまりに堂々とおかしなことを主張するので、子どもは混乱します。でも親は一歩も引きません。

 

だから子どもは、「自分が悪かった」と思い込み、納得しようとします。

そうしないとこの話が終わらないし、その家で生きていくには「そうする」しかなかったからです。

 

今回のA子さんのケースとは異なりますが、「そんなもの読んでいない」と言い張る親もいます。

手紙や日記の内容を知っていたり、明らかに読んだ形跡があるというのに、「私は知らない」と言うのです。

そして二言目には、「あなた、どうかしたんじゃない?」「私が悪者みたいね?」と、まるで子どもがおかしいかのように言いくるめようとします。

このように自己愛性の強い親というのは「自分が正しい事」を主張するためなら、嘘も平気でつくのです。

【関連記事】
>>自己愛の強い親は謝らない!?

 

 

2.過干渉の親

Poche

 

B子さんのお母さんは、小さなころから「秘密はダメ」「隠し事はしないで」と言い聞かせてきました。
誰とどこに行き、どんな遊びをして、何を話したのか…。母親は、1から10まですべてを知りたがりました。
言わないと怒ったり、「お母さんのことが嫌いなの?」と泣いたりするので、話すしかありませんでした。

お母さんに知られたくなくて、ランドセルに入れておいたはずの『友達との交換日記』の内容を母親が知っていたこともあります。
「読んだの?」と聞くと、「だってあなたが心配だから。お母さんがおかしいの?」「なぜ?お母さんに見せられないようなことを書いているの?」と逆に責められてしまいまいます。

二言目にはいつも「あなたのため」と言われてしまうので、B子さんは何も言えなくなってしまうのです。

 

「秘密はダメ」「隠し事をしない」ということ、そのものが悪いのではありません。

子どもを守るために、親が知っておいた方が良いこともあります。管理しなければいけないものもあるでしょう。

 

でもB子さんの親は、動機が違いました。

子どもを守るためではなく、自分が子どもを把握するためにそれらを求めました。つまり『自分のため』です。

自分と子どもを一体化させようとしたことに、問題があるのです。

 

子どもを守るためと言っても、1から10まで知る必要はありません。

友達とのプライベートなものを見る必要も、ありません。

 

これはただの監視であり、束縛です。

でも「あなたのため」「心配だから」という愛情のような言葉が、そういったものを覆い隠してしまいます。

 

過干渉の親が与える愛情は、あなたを縛り付け、自由を奪います。

あなたのもつ欲求や望みは抑えつけられ、その代わりに母親の欲求や望みを叶えるように求められます。

そして自由の代わりに、罪悪感を与えられます。

 

本来、親が与える本当の愛情は違います。

支えや励ましのもとで、子どもが伸び伸び自由に楽しむことが出来るものなのです。

 

…でも、過干渉の親の元で育つ子どもは、そのことを知りません。親にそうされてこなかったからです。

だから友達や彼氏、配偶者にも同じような愛情を求めてしまうことがあるのです。

 

 

3.支配する親

Poche

 

C子さんのお母さんは、「C子さんのすべて」を把握しないと気が済まないタイプの親でした。
引き出しの中、バッグの中を見るのは当たり前。時には、部屋のゴミ箱を漁ることもあります。

勇気をもって「手紙や日記などプライベートな物を勝手に読むのは止めてほしい」と伝えても、「何言ってるの?私は親だからその権利がある」と譲りません。

この行動は子どもの頃だけでなく、C子さんが成人して社会人になっても続きました。

「そんな考えだからアンタの人生がうまくいかない」「だから私が見てやってる」と人格を否定したり、「あんたは甘い」「自分のことしか考えていない」などと責めたてるのです。
そのたびC子さんは「言わなければよかった」と後悔し、親はもちろん、他人にも自分のことを話せなくなっていきました。

 

未成年の子どもを守るのは、親の義務の1つです。

ですが「支配する親」というのは、そういった義務の範囲を明らかに超えて子どもをコントロールしようとします。

 

さらに支配する親は、「肝心な所」で関わってきません。

子どもが助けてほしい時には、見て見ぬふりをするのです。そして関わってほしくないような時に、必要以上に関わってきます。

 

それは親が「子どものため」に行動しているのではなく、「自分のため」に行動している何よりもの証拠です。

こういった親は子どもを支配しておきながら、「あなたは一人じゃ何もできない」と植え付けていきます。

 

すると大人になった時に、本当に一人じゃ何もできなくなることがあります。

もともとは親の植え付けた「嘘」だったのに、「事実」にすり替わってしまうことがあるのです。

 

 

親に何を言われても「あなたは悪くない」

Poche

 

いわゆる毒親を持つ子どもたちは、どんなことがあっても「自分が悪い」と思い込まされています。

親がおかしなことをしても、酷いことを言っても、「そうさせた自分(子ども)が悪い」と思い込まされているのです。

 

でも違います。

 

「なんで私がこんなことを言われるの?」という疑問を捨てないでください。

「これって普通のこと?」と感じた違和感を見逃さないでください。

そしてほんの少しでも「私は悪くない」と思ったら、その気持ちを信じてください。

親が何と言おうと、周りが何と言おうと、あなたの感じたものを信じてください。

 

  • 「こんなこと思って良いのか」
  • 「私は親不孝ではないか?」
  • 「とても良い親なのに、嫌いなのはなぜ?」
  • 「好きなはずなのに、一緒にいると辛い」

 

このような疑問が出てきて、しんどくなってしまったら、メールカウンセリングでご相談ください。

親子問題、特に母娘の問題というのは周囲に理解されにくいものです。

どんなにいい人だとしても「理解できない」という理由で、あなたに心無いアドバイスを贈ってしまうこともあります。

 

「誰にもわかってもらえない」と諦めてしまう前に、一度話してみませんか?

 

【関連記事】
>>周囲が与える「余計なアドバイス」とは

 

 

▼親が何故か『しんどい』と感じたら▼

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『もしかしてうちの親って、毒親?』

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「無理しなくていい」「自分を優先していい」。そう思えるようになる本。

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Posted by poche