「親を悪く言えない」…アナタに『罪悪感』を植え付ける7つの手口~毒親
こんにちは。心理カウンセラーPocheです。
今日は親への罪悪感についてお伝えしていきます。
- 子どもは、親を敬うべき
- 子どもは、親を支えるべき
- 子どもは、親に感謝すべき
…この言葉を見て、
心がザワザワしませんか?
「それなのに私は…」と、胸が苦しくなりませんか?
「だから何なの!?」とイラッとする人もいるかもしれません。
それでいいです。
今日の記事を読んで欲しいのは、「アナタ」のような人なのです。
先ほどの言葉は、どれも「正しくて良い事」のように思えますね。
学校の教育や世の中の風潮も、これらを「正しくて良い事」のようにアナタに押し付けます。
ですが「子どもは親を○○すべき」には、大切な前提が抜けています。
それは親が「ふつうの親」である、という前提条件です。
先ほどの言葉に、親が「毒親」の場合は想定されていません。
毒親の場合には「子どもは親を敬えない」し、「これ以上親を支えるのは無理」だし、「親に感謝しているけれど、これ以上一緒にいたら自分の心が壊れてしまう」のです。
※内容を分かりやすくお伝えするために「毒親」という表現を用いることがあります。
毒親というのは、子どもにとっていわゆる「毒」となる性質を持つ親のことです。親によって植え付けられた価値観や行動、子どもの頃の暴言や暴力が、大人になっても影響を与えてしまう場合に「あなたにとっては毒親だった」という定義の元、話を進めていきます。
Sponsored Links
毒親は『高利貸し』と一緒!?
毒親が子供をコントロールする手口は、『高利貸しがお金を貸す』のとよく似ています。
高利貸しは、借り手が完済することを望みません。
全額返済されない限り、利息を永久に取り続けることが出来るからです。
毒親の場合は、「お金」ではなく「罪悪感」を使います。
「あなたに○円使った」「あなたは私のおかげで生きている」「あなたのせいで私はこんなに大変」「親に感謝しろ」と伝えることで、子どもに永久的に『罪悪感』を持たせておこうとします。
子どもが罪悪感を持っている限りは、親が子どもをコントロールできるからです。
毒親の使う7つの手口
コントロールの手口ひとつひとつは、たいしたことないように思われるかもしれません。
問題は、これらが毎日執拗に繰り返されるという事実です。
毎日繰り返されるうちに心は壊れ、何が正しいのか分からなくなり、親の思い通りにコントロールされてしまいます。
ですが、暴力と違って「どの家でもありそうなこと」に思えるため、子ども自身がコントロールに気がつけません。
そこで今回の記事では、『子どもが気がつきにくい』有害な7つの手口について取り上げます。
1.言うことが矛盾している親
- 暴言を吐いておいて、そのあと笑顔で接する親
- 酷い態度を示す日もあれば、何事もなかったかのように優しく接する日もある親
- もっと自由にしなさいと言いながら、あれこれ指図する親
このような親を持つと、子どもは「自分が見たり感じたりしたこと」を信じられなくなります。
大人になった時に自分の考えに自信が持てず、「自分がおかしいのか?」と思うこともあります。
2.家と外の顔が違う親
外では愛想よく他人に丁寧に接するのに、家の中ではまるで正反対の親がいます。
このような親を見て育つ子どもは、そんな親を信用できなくなるか、無意識のうちに「自分も同じようになる」かのどちらかです。
あなたの親は、周りから「良いお母さん」「良いお父さん」「良い人」と言われていますか?
ではあなたの目から見て、あなたの親はどのように見えますか?「あなたにとって、良い人」でしょうか?
3.都合が悪い時にごまかす親
「誰が正しくて、誰が間違っているか」「誰が勝って、誰が負けたか」など、白黒思考でしか物事を考えられない親がいます。
このタイプの親は、子どもが何かを言い張ったりすると、それとは無関係のことで子どもを非難したり、話題をそらして言いくるめようとします。
「この前も○○だった!」「あんたはいつもそう!」などと違う話題を持ち出して、子どもを非難します。
このようなことを日常的に受けていると、子どもは「自分が言いたかったこと」が何だったのか分からなくなります。
自分の意見を言うよりも、黙って親に従う方が自分が傷つかないと学びます。
その結果、大人になっても「自分の気持ちを表現するのが苦手」になります。
親に何を言っても聞き入れてもらえないので、人に本音を話すことが出来なくなってしまいます。
「どうせ話しても無駄だ」と思ってしまうのです。
4.全面的に否定する親
自分が間違っているのに、絶対にそれを認めない親がいます。
子どもは心の中に、2つの選択肢を持ちます。
- A.親が間違っている。もしくは親が、嘘をついている
- B.私が間違っている。もしくは私が、勘違いした。ちゃんと理解できなかった。
多くの子どもは「B」を選びます。
いえ正確には、幼いころから親によって「Bを選ぶようにコントロールされている」と言った方が良いでしょう。
だから子どもは、自分に自信が持てなくなります。
5.ネガティブな感情をぶちまける親
不満や愚痴などネガティブな感情を子どもにぶちまけることで、ストレスを解消しようとする親がいます。
多くの場合、親は自覚していません。
親が言う不満や愚痴が、どれだけ子どもの負担になっているのか分かっていません。
子どもが勇気をもって「愚痴を言うのをやめて」と言おうものなら、「あなたの話は聞いてあげたのに」「お母さんは愚痴を言う相手もいない」「私のことなんてどうでもいいのね」などと、子どもの罪悪感に訴えます。
だから子どもは、自分より親を優先するようになります。
すると大人になった時に、「何故か分からないけれど」自分より他人を優先してしまうようになります。
幼少期の親とのかかわりが、あなたをそうさせているのです。
6.1人の子どもを『生贄』に使う
自分の責任を回避するために、1人の子どもを「生贄」にする親がいます。
家族が抱える問題の原因を「その子」に背負わせるのです。
背負わされた子どもは、そうとは知らず、「私がいなければ家族は仲良しでいられるのに…」と思い込みます。「私がいるせいで…」と、自分を責めるようになります。
そうすることで親は、その子に一生罪悪感を背負わせます。
7.自分が「犠牲者ぶる」親
まるで、子どものせいで自分が不幸になったかのように、自分が苦労したかのように「犠牲者ぶる親」がいます。
「あなたさえいなければ」「私がこうなったのはお前のせいだ」「あなたのせいでこんなに苦労した」と、子どもを責めます。
子どもは生まれつき親に愛情を持っているので、このようなことを言われるたびに罪悪感が生じます。
そしてなんとか親を助けたいと思います。
…いえ。正しくは「助けなきゃ」「力にならなきゃ」「何かしなきゃ」と、親によって『思わされている』と言った方が良いかもしれません。
このような環境で育つと、大人になった時に「他社との心の境界線」が曖昧になり、自分の問題と他人の問題を区別できなくなります。
不機嫌な人がいたり、場の空気が悪い時に、「何とかしなきゃ」と背負いすぎてしまいます。あの人はこう思っていると決めつけ、ちょっとしたことで落ち込みやすくなります。
「自分でもなぜだか分からないけれど、そう思ってしまう…」と悩んでいるのであれば、親がこのタイプの可能性があります。
Sponsored Links
なぜ親は「7つの手口」を使うのか
いわゆる毒親とよばれる人には、いくつものタイプがあります。
ですが、このような手口を使う多くの親は『無自覚』です。
自分が子供を苦しめていると、思っていません。気付いていません。
だから厄介なのです。
あなたの親も、明らかな悪人ではないでしょう。
いつも意地悪なわけではなく、たまに傷つくことを言うだけかもしれません。
「どの家にもよくあること」という一言で、あなたはこれまで何とか納得し、我慢してきたのかもしれません。
大人なった今、あなたが苦しんでいないのなら、「それはそれでいい」です。
大切なのは「親が毒親かどうか」ではありません。
過去に親がしたことによって、今のあなたが苦しんでいるかどうかです。
「親を批判することに罪悪感がある」とおっしゃる方は多いですが、カウンセリングを通して行うことは、あなたの親の批判ではありません。
あなたがその親によってどのような影響を受け、今、何に悩んでいるのかを探します。
過去を整理したからと言って、親を攻撃する必要もなければ、親を嫌いになる必要もありません。
(嫌いなら嫌いで、それはかまいません)
「もしかして…」「毒親というほどではないのですが…」という人ほど、過去の影響を強く受けて苦しんでいます。
親への罪悪感が強く悩んでいるのであれば、一度メールカウンセリングにてご相談ください。
誰にも言えなかった気持ちを話すだけで、楽になることがあります。
「今抱えている悩み」の原因が過去にあったことに、気がつけるはずです。
カウンセリング希望の方へ
カウンセリング申し込み時に、『この記事のURL』もしくは『7つの手口』に当てはまったことをお伝えください。
実際に思い当たる項目があれば、「4.全面否定する親が当てはまった」などお伝えください。より具体的な提案が可能となります。
これらの手口1つ1つは、「よくあること」で「たいしたことない」ように思えるかもしれまえん。
ですが、それらが毎日繰り返されること、さらには「どのような手口の組み合わせなのか」によって、子どもが受ける被害はとても大きなものになります。
私はあなたが何を書いても、否定しません。
「こんなことくらいで…」とあなたが思っていることが、大人になったあなたを苦しめている可能性があります。
カウンセリングの間は、信じてみて下さい。
私も、あなたを信じます。
Poche