優しかった母親が冷たくなったのは「あなたのせい」ではない~自己愛性の強い母親

こんにちは。

心理カウンセラーPocheです。

 

母親の良い面を全く見ないまま、大人になっても苦しむ人がいます。

かたや「いい母親」と「意地悪な母親」の両方を経験し、大人になってその違いに苦しむ人もいます。

 

今回の記事を届けたいのは、「子どもの頃は母親が優しかった」あなたです。

 

  • 子どもの頃は、いい母親だった
  • 子どもの頃は、いい思い出がたくさんある
  • 子どもの頃は、やさしい母親だった
  • 大きくなるにつれ、母親がイジワルになった
  • 大きくなるにつれ、愛されていないのではと感じるようになった
  • 大きくなるにつれ、酷いことを言われるようになった

 

これらに当てはまることがあれば、この先の記事を読んでみて下さい。

これまで「私のせいだ」と思って自分を責めていた出来事が、「私のせいではなかった」と気がつけるかもしれませんから。

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大好きだった「いい母親」が変わる理由

 

大切な事なので、最初にお伝えしておきます。

あなたの親が「いい母親」から「意地悪な母親」に変わったのは、あなたのせいではありません。

母親の問題です。

 

自己愛の強い母親

どんな親でも、子どもに「言うことを聞きなさい」と求めるものです。

危険な時、約束を破った時、家のルール…子どもに対するある程度のコントロールは、確かに必要ですから。

 

ですが自己愛の強い親は、「どんな時にも言うことを聞け」と求めます。

親がおかしなことを言っても、おかしなことをしても、何があっても従えと要求します。

自分に従う子=いいこ、自分に従わない=悪い子なのです。

 

自己愛の強い母親が子どもに求める基準はこのようなものです。

  • 自分の言うことを聞く
  • 自分に一切反抗しない
  • 自分に一切口答えしない
  • 自分のことを100%支持する
  • 親が悪くても責めない
  • 親が悪くても支持する
  • 親の言うことは絶対(常識関係なし)

 

あなたの母親に当てはまるものはありますか?

クライエントが「かつていい母親だった」という親の多くは、『自己愛の強い母親』です。

「私のお母さん、もしかして…」と思う事があれば、過去の『自己愛の強い母親』に関する記事が役に立つでしょう。

 

【関連記事】
>>自己愛の強い母親の特長

>>子どもを愛せない5人の母親

>>自己愛の強い母親が使う『3つのD』

子どもが「ライバル」になる

 

自己愛の強い母親が「子どもの頃やさしい」のは、よくある話です。

小さな子どもは、何の疑問も持たず母親を慕ってくれるからです。

 

「お母さん凄い!」「お母さん大好き!」「お母さんありがとう!」と、幼い娘からたくさんの賞賛を得ることができます。

認められて、褒められて、必要とされて、母親は満足です。

だから、子どもに優しく接することができます。

 

でも子どもが成長するにしたがって、母親は子どもを「ライバル」とみなすようになります。

ライバルとしてみなした時、「いい母親」は「意地悪な母親」へと姿を変えていくのです。

あなたが悪かったわけでも、あなたを嫌いになったわけでも、あなたの努力が足りなかったのでもありません。親が勝手にあなたをライバル視しただけなのですよ。

 

 

ライバル視される娘

批判、嫉妬、競争…こういったものが特に顕著なのが、『娘』を持つ母親です。

胸が大きくなったり、女性らしい仕草を覚えたり、体型が変化してきた頃に、母親の態度が一変することがあります。

 

娘は自分にない『若さ』と『輝き』を持っている。

「自分の方が優れているはずなのに…」と、底知れぬ焦りや怒りを感じます。

娘への嫉妬です。

 

さらには娘に追い抜かれるのではないか、夫が娘にとられるのではないかという不安を感じるようになります。

一度ライバル視された娘は、ずっと母親から攻撃を受けることとなります。

大人になっても、自立しても、家を出ても、子どもを産んでも…です。

 

でも、ライバル視される娘は、多くの場合そのことに気がつきません。

「お母さんに嫌われているのかな?」「私が何かしたのかな?」と悩むことはあっても、まさか親が子どもに嫉妬しているなど思わないのです。

(当時は気がつかなくても、大人になって気がつくことはあります)

 

娘たちは、「いい母親」の記憶に苦しみます。

そんな母親はもはや存在しないのに、「自分が頑張れば」「自分が変われば」もう一度あの母親に会えるかもしれないと思ってしまうからです。

 

「かつていい母親」をもっていたクライエントたちは、子どもの頃いかに幸せな時間を過ごしたのかを語ってくれます。

 

抱きしめてくれたこと、一緒に散歩したこと、料理を作ったこと、笑顔で溢れた毎日…。

でもそういった日は、娘の成長とともに突然に終わりを告げます。

 

だから、娘は戸惑います。

ついこの間まで自分を愛してくれる母親がいたのに、ふと気がつくと「いなくなってしまう」からです。

 

娘は、こう考えます。

 

「自分が何かしたのだろうか」「自分に何か足りないのだろうか」と。

だから必死になって頑張ろうとします。

 

でも、違います。

 

何一つ、あなたのせいではありませんでした。あなたはたくさん考えて、たくさん努力したはずです。

 

「いい母親」がいなくなった理由は、実にシンプルです。

あなたが大人の女性として、母親の脅威になった。

それだけのことなのです。

 

つまりあなたの母親が「意地悪」するようになったのは、あなたのせいではありません。

母やが勝手にあなたに嫉妬し、脅威を感じ、意地悪するようになっただけなのです。

 

ふつうの親を持つ子どもには到底理解できない感覚かもしれませんが、『これは現実によくある話』です。

母親神話が、こういった母親の隠れ蓑となっているだけなのです。

【関連記事】
>>母親神話に苦しむ子どもたち

 

 

「何をやっても私の方がうまくやれるのよ」

Poche

 

かつてのいい母親は、もはや幻想です。

今目の前にいるあなたの母親が、あなたに放つメッセージはこうです。

 

「何をやっても私の方がうまくやれるのよ」

 

だからあなたが成功しても、喜びません。

あなたが楽しそうだと、不満です。

あなたが幸せそうだと、壊そうとします。

 

あなたを褒めたり共感する代わりに、「私の方が上だ」とマウントをとるような発言をします。

自己愛の強い母親は、たとえ子どもであっても「自分」を超えることなど『あってはならない』『あり得ない』と思っているからです。

 

このような母親と長年一緒に暮らす中で、子どもはある教訓を叩きこまれます。

「母親より目立ってはいけない」と。

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母親のようになる娘

Poche

特に母娘においてしばしばみられるのが、『自分の母親のようになる』という現象。

母親の激しい嫉妬にさらされて大きくなると、娘まで嫉妬深くなることがあります。

自己愛の強い母親からコッソリ渡された「嫉妬」という名のバトンを娘が受け継いでしまいます。娘は無意識に、母親の嫉妬を吸収してしまうのです。

 

厄介なのは「母親と同じになりたくない!」と思っている娘ほど、「無意識に受け継いでしまう」ことです。

…もしかするとあなたも、その一人かもしれません。

 

彼氏、友達、親しくしていた人…。

大切な人との関係がうまくいかなかった時を思い出してみて下さい。

当時のあなたのふるまい、言葉や態度が『まるで母親のようだった…』と思えてくることがあるかもしれません。

 

このように母親の影響というのは、人生において重要な場面において影響を及ぼすものなのです。

自己愛の強い母親に育てられた場合は、特にそれが顕著に現れます。

 

でも大丈夫です。

母親から受け継いだ嫉妬のバトンは、気付いたその時から捨てられます。

 

「それ」はもともと、「あなたの持ち物」ではないからです。

あなたの性格でもありません。

母親のものです。だから嫉妬は手放せます。大丈夫ですよ。

 

Poche

 

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Posted by poche