『許せないアノ人』に悩むあなたへ~許せないは『許したくない』
こんにちは。心理カウンセラーPocheです。
今日の記事は『許せないアノ人』に悩むあなたに向けて書いています。
※今回の記事は音声サイトVoicyでも配信しています。
「普通の家で育っていれば」
「ちゃんと愛してくれたら」
「アノ人さえいなければ」
「あんなことさえなければ」
このように思って、苦しくなる事があるかもしれません。
何年、何十年も前のできごとが、つい最近のことのように思い出されて憤ることもあるでしょう。
でも、許さなければ
いけないのでしょうか?
許せない相手の記憶に苦しみ、許せない自分を責め続けているあなたが、『許さなくてもいいんだ』と思えるようになりますように。
ふとした時にあなたを苦しめる嫌な記憶が、だんだん出てこなくなりますように。
そう願いながら、私なりの想いを書いていきます。
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『アノ人』を許せなくていい2つの理由
- 許せない自分は、心が狭いのだろうか。
- 許せない自分は、人として未熟なのだろうか。
- 許せない自分は、このまま前に進めないのだろうか。
カウンセリングには、「アノ人を許せない」と悩む方がたくさん訪れます。
心療内科の医師や別のカウンセラーから「過去にしがみつくのは止めなさい」「自分が許されたいのなら、人も許しなさい」と諭され、『それでも許せない自分』に悩んで相談に訪れる方も少なくありません。
でも私は、『無理に許さなくていい』と思います。
そう思う理由は、2つあります。
1つめ。
自分の気持ちに嘘をついて欲しくないからです。
自分の心に嘘をついて許しても、いつかまた気持ちが溢れてきます。
これまであなたは、たくさん我慢してきたのではないでしょうか?
自分の気持ちに蓋をして、空気を読んで、相手に合わせて…そうしているうちに、あなたの心と体が壊れてしまったのではないでしょうか?
やさしいあなたが「許せない」と思ってしまうほどに、限界まで耐えてきたのではないでしょうか。
だから私は、医師であろうとカウンセラーであろうと『誰かに言われて』許す必要はないと思います。
「大人げない」とか「前に進みなよ」といった、アドバイスをくれる人がいるかもしれません。
でもその人は、あなたの笑顔の裏にどれだけの我慢と葛藤があったかを知らないでしょう。
心がボロボロになるまで耐えて、何度も信じて、それでも裏切られて…それを知るのは、あなただけなのです。
今あなたが「許せない」と思うのなら、それでいいじゃないですか。
これまで耐えて我慢してきたあなたが、やっと「許せない」と思えるようになったのでしょう?
「許せないと思う事がつらい」
…そう思うのなら「無理に許す」のではなく、「許すかどうかさえ考えなくなる」方法を探しましょう。
「許す」「許さない」に縛られているうちは、その人の記憶から抜け出せていません。
アノ人から解放されるために必要なのは、「許す」ではなく「どうでもよくなる(=思い出さなくなる)」です。
アノ人に縛られることなく、『あなたがあなたらしく楽しく生きる』ことがゴールなのです。
2つめ。
本当は「許せない」のではなく、「許したくない」のかもしれません。
アノ人に言われたこと、されたこと、嫌だったこと、悲しかったこと、悔しかったこと…許してしまったら、アノ人のやったことを認めるようで怖くなってしまうかもしれません。
今まであなたが大切にしてきたものを、守れないような気がするからかもしれません。
今まで保ってきた自分が、ガラガラと音を立て、崩れていくように感じるかもしれません。
- いつまでも恨んでいたら、前に進めないと言われた
- 相手を許せた時が、あなたが成長したときと言われた
- いつまでも過去にしがみついていないで、忘れてしまった方がいいと言われた
医師やカウンセラーだけでなく、SNSの場で知らない誰かから、このような事を言われて悩んでいる方は多いです。
これらのアドバイスを受けて悩み苦しんでいる方に、私がお伝えしたいのはただ1つ。
まだ許せなくていいし、
まだ恨んでいてもいい。
私はそう思います。
いつまでも「アノ人」を恨んでいたら前に進めないなんてことは、本人が一番よくわかっているでしょう。
「アノ人」の顔や嫌な言葉を思い出し、心の中が嫌なものでいっぱいになる…好きで恨み続けているわけがありません。
「全部忘れてしまえたらどんなに楽だろう」と思っているのは、医師でもカウンセラーでもなく「本人」なのです。
さらにあなたはこれまで、十分に『アノ人を許して』生きてきました。
自分の心を犠牲にしてまで許してきたあなたに、これ以上何をどう許せと言うのでしょうか。
許すも許さないも、あなたの自由です。
まだ許せないなら、許せないでいいじゃないですか。
あなたが感じ、これまで受けたことは、あなたにしか分からないのですから。
もしあなたが許したいと思うなら、許せるようになった時に許せばいいのです。
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>>私が『毒親』を許さなくていいという理由
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ゴールは『どうでもいい人』になること
冒頭で私は、『許さなくてもいい』とお伝えしました。
私が考えるゴールは、『許すも許さないも、どうでもよくなる』です。
アノ人の言葉、顔、思い出…全てを意識しなくなるのが、ゴールだと思っています。
許せない自分を責めないでください。
あなたが今許すべきは、『アノ人』ではありません。
アノ人を許せないと
悩む『自分』です。
「許せない」と思っている自分を認めて、「それでいいよ」と許してあげてください。
「許せ」「許すべき」という世間のプレッシャーに、飲み込まれないでください。
許せない自分を責めていると、「アノ人」に縛られたままになってしまいますから。
まずは、自分が感じた気持ちをそのまま受け止めてあげてください。
今までたくさん耐えて我慢してきたあなたが、やっと「許せない」と思うところまで来たのです。よく頑張りましたね。
Poche
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