泣きたくないのに涙が出てしまうあなたへ ─「また泣いてしまった」と自分を責める前に
こんにちは。
心理カウンセラーPocheです。
「泣きたくないのに、泣いてしまった」
「人前なのに…またコントロールできなかった」
そんなふうに、自分を責めてしまったことはありませんか?
でもそれは、目には見えない“心のコップ”が、知らないうちにいっぱいになって溢れてしまったようなもの。
その涙の奥には、ただの「悲しみ」だけではなく、悔しさ、無力感、恥ずかしさ。
そして「わかってほしかった」という想いが隠れていることがあります。
涙は心が発するSOS
人前で涙を流すことに、恥ずかしさを感じる方は少なくありません。
「迷惑をかけてしまった」
「弱い人だと思われたかもしれない」
そうやって、自分をどんどん責めてしまうこともあります。
でも、涙は弱さの証ではありません。
むしろ、それだけずっと、心の奥にたくさんの感情を抱えてがんばってきた証なんです。
泣くことでしか表せない気持ちもある
言葉では言い尽くせない感情が、「涙」となって、ぽろぽろ流れ出ることがあります。
それは決して「みっともない」ことではなくて、「今までよくがんばってきたね」という、あなたの心からのメッセージなのかもしれません。
涙を見せることが苦手な人の多くは、「人にどう思われるか」がとても気になる、繊細で優しい心を持っています。
過去の経験から「気を張っていないと受け入れてもらえない」と感じてきた方も、きっといらっしゃるでしょう。
涙が止まらなくなるとき。
そこには「言いたくても言えなかった気持ち」がたくさん詰まっていることがあります。
「大丈夫なふり」を続けてきたあなた。
「平気な顔」でその場をやり過ごしてきたあなた。
そんなあなたの心はずっとがんばって、がんばって……
ある日ふと「もうがまんできないよ」と、小さな声で叫び出しただけなんです。
その声が、涙になっただけ。
だから、泣いてしまった自分をどうか責めないであげてくださいね。
むしろ、「よくここまで耐えてきたね」と、これまでの自分を褒めて認めてあげてください。
涙のあとに少しだけ深呼吸を
もし、涙があふれてしまったときには、無理に止めようとせずに、ゆっくり深呼吸をしてみてください。
そして、自分にこう声をかけてみましょう。
「こんなにがんばってたんだね」
「大丈夫だよ、私はここにいるよ」
それだけでも、あなたの心は少しずつ、安心を取り戻していきます。
泣くのは、決して悪いことではありません。
でも、どうしてもその場で泣けない、泣きたくない時は、「家に帰ったら泣いていい」「離れた場所で泣こう」と思ってみてください。
脳の習性上、
「泣いてはいけない」と思うよりも、「後で泣いていい」「別の場所で泣いていい」と思う方が効果的です。
涙の奥にあるもの
涙には、はっきりとした理由があるときもあれば、 言葉にできない感情が絡み合って出てくることもあります。
「悲しい」「つらい」「悔しい」だけでは片づけられない、もっと複雑で、繊細な思い―。
それが、涙というかたちになって現れるのです。
- ずっと頑張ってきたのに報われなかったとき。
- 誰かの一言で、心の奥にしまっていた傷がうずいたとき。
- 大丈夫なふりをしてきたのに、ふと力が抜けてしまったとき。
…そういう瞬間に、涙がこぼれることがあります。
たとえば、職場で否定的な言葉をかけられたとき。
本当に悲しかったのではなく、「悔しかった」「言い返せなかった自分がくやしい」「わかってもらえなかったさびしさ」… そんな気持ちが、言葉の奥からにじみ出て、涙になることもあります。
だから、涙が出たときは、「どうして泣いてるの?」と自分に問いかけてみてください。
そうして感情をひとつずつ見つけていくことで、自分が今どんな状態にあるのかを知ることができます。
怒りや虚しさ、不安や寂しさ。
そのすべてが、あなたにとって大切な感情です。
「悲しい」だけでは片付けられないあなたの涙には、きっと、ちゃんと意味があるのです。
一人で整理するのが難しい時は、いつでも頼ってください。
頼れる人がいないと思った時には、どうかPocheメールカウンセリングがあることも思い出していただければと思います。