「自分がどうしたいのか分からない」「自分の気持ちが分からない」——そんなあなたへ
こんにちは。
心理カウンセラーPocheです。
「自分が何をしたいのか分からない」
「本当の気持ちが見えなくて、迷子になってしまう」
「周りの人は目標を持っているのに、自分は何も分からないままでいいのだろうか」
「このままの自分で幸せになれるのだろうか」
このように感じることは、ありますか?
この記事では、「なぜ自分の気持ちが分からなくなるのか」、そして「どうすれば少しずつ自分の本音を知ることができるのか」についてお伝えします。
なぜ「自分の気持ちが分からない」と感じるのか?
「自分の気持ちが分からない」という状態には、いくつかの背景が考えられます。
ここでは実際の相談例を挙げながら、3つご紹介します。
① 幼い頃から「他人の気持ちを優先すること」が当たり前になっている
・家族や周囲の期待に応えることを優先して生きてきた。
・「いい子」「優しい子」として振る舞うことで褒められてきた。
・自分の本音を押し殺し、周囲に合わせることが当たり前になっていた。
こうした環境で育つと、「自分の気持ちを感じる」よりも「相手がどう思うか」を優先するクセがついてしまいます。
その結果、次に挙げる相談者のように、「自分は何を望んでいるのか」が分からなくなってしまうのです。
学生時代、Aさんは「周りに気を遣える優しい子」として先生や親から評価されていました。
ですが、社会人になり、進路や恋愛について選択を迫られる場面が増えると、ふと気づきます。
「私は何が好きで、何を望んでいるのだろう?」決めようとすると頭が真っ白になり、結局、他人の希望を優先してしまう。その繰り返しに、Aさんは次第に生きづらさを感じるようになっていきました。
② 自分の気持ちを表現することに罪悪感を抱えている
「自分の気持ちを伝えても、どうせ受け入れてもらえないって思うんです。だって、昔から『わがまま言わないの』『みんな我慢してるんだから』って言われて育ちましたから。
友達と話していても、相手が不機嫌にならないようにばかり考えてしまって、自分が何を感じているのか、分からなくなるんです。」
・「わがままを言うのはよくない」と思っている。
・自分の意見を言ったときに否定された経験がある。
・他人の気分を損ねることが怖い。
このような経験が積み重なると、次第に自分の感情を押し込めるようになります。「わがまま」と「自分の気持ち」の境界線がわからなくなり、人に頼れなくなることもあります。
その結果、上記の相談者のように、自分でも「何を感じているのか」分からなくなってしまうのです。
③ 失敗や否定を恐れて、考えることをやめてしまった
・何かを望んでも、叶わなかった経験がある。
・理想を描いても、「どうせ無理」と諦めることが多かった。
・望むこと自体に意味がないと感じてしまっている。
「望んでも叶わないなら、最初から考えないほうがいい」—— そんな思いが心の奥にあると、自分の気持ちを閉じ込めてしまいます。
次に挙げるのは、「望んでも叶わない」という経験に苦しむ相談者の事例です。
学生の頃、Bさんにはやりたいことがありました。でも、家庭の事情や周囲の反対で諦めざるを得ないことが続きました。「努力しても無駄」「望んでも叶わない」と思うようになり、次第に自分の気持ちを考えることすらやめてしまうように…。
社会人になってからも、「本当は何がしたい?」と聞かれると、頭が真っ白になります。何かを望んでも、どうせ叶わない——そんな思いが心の奥にこびりついていて、「だったら最初から考えないほうが楽」と、自分の気持ちを押し込めてしまっていたのです。
「あなたの気持ちは、ちゃんとそこにある」
「自分の気持ちが分からない」と感じると、不安になるかもしれません。でも、あなたの気持ちは、どこかに消えてしまったわけではありません。
ただ、まだ「気づけていないだけ」なのです。
少しずつ、小さなことからでいいので、自分の心に目を向けてみませんか?
「これが気になる」
「これを食べたい」
「ここに行ってみたい」
そんなふうに、あなたの中にある「本当の気持ち」に気づくことから始めましょう。
焦らず、ゆっくりと。
今はまず、「自分の気持ちがわからない」「自分の気持ちを知ろう」と思えただけでも大きな一歩、と思ってみてくださいね。