自分を褒める・自分を認めるってどういうこと?「まだまだ」と思ってしまうあなたに伝えたいこと
こんにちは。
心理カウンセラーPocheです。
「自分を褒めていいんですよ」
「自分を認めてあげてくださいね」
私はこれまで、そんなふうにこれまで伝えてきました。
それは、自分を褒めたり認めたりできるようになると、少しずつ心や体が軽くなっていくからです。
でも…
中にはきっと、「褒められない」「認められない」という方も、たくさんいらっしゃるのではと思います。
大丈夫。それがダメだとか、そういうことではないのです。
今日は、
「自分を褒めるって、どういうことなんだろう?」
「“よくやってる”って思いたいのに、“まだまだ”って気持ちが勝ってしまう…」
そんな思いを抱えているあなたに向けて、お話ししていきますね。
「まだ足りない」と思ってしまう理由
「ここまでできたのに、まだダメ」
「結果が出せなかったのに褒めるなんて…」
「途中で満足してたら、成長しない気がする」
こんなふうに、“まだまだ”という気持ちが心を支配してしまうことがあるかもしれませんね。
実はこの「まだまだ思考」は生まれ持った性格のせいではなく、
脳の防衛反応や、過去の経験によって強化された思考パターンであることが多いんです。
たとえば、「まだまだ」と思ってしまう背景にはこんな要因があります
① 脳の仕組み:成長より“生存”が最優先
人の脳は、進化の過程で「安全を確保すること」を最優先するようにできています。
「うまくいってる」と思うより、「足りない」「危ない」と感じたほうが、リスクを避けるには都合がよいからです。
この働きは現代にも残っていて、
「うまくいっている」より「まだ足りない」に脳が注目しやすい傾向を生んでいます。
つまり、あなたが自分に厳しくなってしまうのは、ある意味「自然なこと」でもあるのです。
② 幼少期の環境:「ちゃんとしなさい」「もっとできるでしょ」
子どもの頃、こんなふうに言われることが多かった方は、できて当たり前。
“至らなさ”“足りないところ”ばかりを指摘される環境で育ってきた可能性があります。
すると、大人になっても次のような思い込みが心に染み込んでしまうんです。
・自分を認めると、成長が止まる
・喜んでいると、調子に乗ると思われる
・もっと上を目指さなきゃ、意味がない
「これくらいで喜んでいいんだろうか」
「こんなことで自分を褒めるなんて…」
「できていないのに、自分を認められない」
そんなふうにあなたが感じることがあるのなら、「子どもの頃に作られた思い込み」があなたにブレーキをかけているのかもしれません。
自分を褒める・認めるってどういうこと?
「じゃあ、自分を褒めるってどうすればいいの?」
「認めるって、具体的に何をすればいいの?」
と思った方へ。
「褒める」「認める」といっても、実はそれほど大きな変化ではなくて大丈夫なんです。
「私はすごい!」「素晴らしい人間だ!」と無理に思い込んだり、言い聞かせる必要もありません。
自分を褒める・認めるというのは、むしろもっと静かで、ささやかで、あたたかいものです。
たとえば…
・朝起きて、ちゃんと顔を洗えた
・面倒な用事をこなした自分を「よくやったね」と思う
・ちょっと落ち込んだけど、今日も無事に1日を終えたことを「おつかれさま」と感じる
「結果」や「達成」じゃなく、今日の“在り方”を、ひとつだけ見つめてみること。
それが、“自分を認める”ということなんです。
この記事を気になって読もうと思ったこと。
ここまで読んでくれたこと。
それ自体も「できた」なんですよ。
自分で自分を認めるのが苦手なあなたに、私から「ここまで読んでくれてありがとうございます」と伝えたいです。
そしてそれは、「ここまで読めた!」「できた!」…ということでもあるのです。
「でもまだまだ…」という気持ちを否定しなくて大丈夫
自分を褒めて認めよう。
そんなことを伝えていますが、だからといって「まだまだ」と思うことがダメだ!と言いたいのではありません。
「こんなのじゃダメ」「もっとやらなきゃ」…そう思う自分を責める必要は、まったくないのです。
その気持ちはきっと、“今の自分”で安心してはいけない、とがんばってきた証だから。
それほど一生懸命がんばってきたということです。
でも、頑張ってきたあなただからこそ、いつかはこう思ってもいいんじゃないかな…と思っています。
「いまの私も、ちゃんとがんばってる」と。
私はそう感じます。
あなたが自分の味方になりますように
「まだまだ」と思いながらも、ここまで頑張ってきたあなたへ。
あなたが「自分を認められない」のは、努力が足りないからではありません。
もっと自信を持てばいい、という話でもありません。
それはただ、「認めてもらえた経験」が少なかっただけ。
でも、これからは――
あなた自身が、あなたのいちばんの味方になれます。
まずは、ほんの一言でもいい。
「今日も疲れたね」
「それでもちゃんとやってるよ」
そんなふうに、自分に語りかけてみてください。
それが、“自分を認める”の第一歩です。
自分に語りかけるなんて…と思うなら、「優しい言葉」を自分のために読んだり見たりするだけでも大丈夫。
あなたのやさしさが、あなた自身にも向けられますように。