なんでこれが終わってないの?と言われてしまったあなたへ
こんにちは。
心理カウンセラーPocheです。
「なんでこれが終わってないの?」
「優先順位、どうなってるの?」
親や上司にそう言われた瞬間、頭が真っ白になって、心がズンと沈んでしまった。
―そんな経験、ありませんか?
ちゃんと働いていた。
手を抜いたつもりなんて、一度もない。
むしろ、ずっと焦って、あれもこれもと手をつけていたのに、
“やっておかなきゃいけないこと”が全部終わっていない…。
「また怒られた」
「また期待を裏切ってしまった」
―そんなふうに自分を責めたり、そんな自分が嫌になってしまうことがあるかもしれません。
もしあなたにもそのような経験があるなら、ここで少しだけ立ち止まってみてほしいのです。
それは本当に、“あなたがダメだから”なのでしょうか?
一生懸命やっているのにうまくいかない理由
やるべきことが終わっていない時。
やるべきことをつい後回しにして、別のことを頑張っていた時。
そのことを責められてしまうことがあります。
でもきっと、あなたは間違ってなんかいません。
「やるべきこと」が終わっていないとしても、「そのほかの何か」をやろうとしていたのかもしれません。やるべきことに取りかかれない理由が、何かあったのかもしれません。
もしそうなら、それはむしろ、あなたの真面目さです。責任感が強くて、手を抜けない人なのではと思います。
- 見えているものから順に、処理しようとする
- 「あれもこれも」と色々気になる
- すぐに返したほうがいいメールや、相手の期待に応えたいという気持ちで動いてしまう
- やりたくないことでも断れず、「やらなければいけないこと」が増えてしまう
- 「やるべきこと」より「気になること」を優先しがち
どれか1つでも当てはまることはありますか?
実はこのどれもが、あなたの優しさと努力の証です。
でも、そこに「不安」や「完璧主義」が重なると、優先順位を“感情の強さ”で判断してしまうようになるんです。
たとえば、「今すぐやらないと怒られる気がする」タスクに先に手をつけてしまったり。
「この作業だけは終わらせておきたい」と気になる仕事ばかりを拾ってしまったり。
「やらなきゃ」と思えば思うほど、手をつけられない…。
そうしているうちに、肝心なことが後回しになっていく…。
でもこれは、あなたの心が“なんとかやりくりしよう”と必死に戦っている証拠なんです。
自分を責めないことの大切さ
「もうミスしたくない」
「次こそはちゃんとしなきゃ」
そうやって、強く自分に言い聞かせてきたかもしれません。
でも、その方法ではうまくいかない、失敗を繰り返してしまう、もう頑張れない…という人、実はとても多いです。
それがダメなのではありません。
むしろそれは、心の自然な反応です。
心が疲れているときに、「もっとしっかりやれ」と自分を追い詰めても、余計に判断は鈍くなります。
そして、また同じことを繰り返して、また自分を責めてしまうのです。
このループから抜け出すには、まず、「今の自分のパターン」に気づいてあげることが必要なんです。
「どうして優先順位を間違えてしまうのか」―
そこには、“やる気のなさ”なんて存在しません。
あるのは、「ちゃんとやりたいのに空回りしてしまう」不器用なほどのまっすぐな気持ちです。
だからこそ、まずはこう問いかけてみてください。
- 今、本当に一番大切なことはどれ?
- 「気になっていること」じゃなくて、「今やらないと困ること」は?
- 自分の安心のために手をつけている仕事じゃない?
- やりたくない理由は、何かあるかな?
もしその区別がまだつかなくても、大丈夫。
自分への問いかけを続けていくうちに、少しずつあなたの行動は変わっていきます。
「これは“すぐやりたくなる仕事”だけど、後回しでいいんだ」
そう思えるようになっていくと、他人から責められることも減り、あなたの心が疲弊しにくくなります。
一人で抱えきれないときは声をあげていい
「わかってる。でも、やっぱり優先順位を見誤ってしまう」
「また同じ失敗をするのが怖くて、動けなくなる」
そんなときは、一人で抱えようとしなくていいんです。
誰かと一緒に、「なぜこうなるのか」「どうしたら変えていけるのか」を話すことで、少しずつ、自分の中にあった偏りやクセに気づけるようになります。
あなたは、何も“甘えている”わけではありません。
むしろ、ずっと自分にムチを打ち続けてきたからこそ、今こうして立ち止まっているんです。
だったら、ここからは“やさしい方法”を選んでいきましょう。
誰かの言葉で心が折れそうになったのは、あなたがずっと頑張っていた証拠です。
誰にも見えないところで、気を張って、焦って、間違えないように動いてきた結果です。
その頑張りを、「できなかった」という一点だけで否定しないでください。
あなたは悪くありません。
ただ、少しだけ、「やり方」を見直す時期が来ただけなんです。
焦らなくていい。
ゆっくりでいい。
ちゃんとあなたには、「変わっていける力」がありますから。