『陰キャっぽい』『無口で暗い』と言われて傷ついたあなたへ──悪いのはあなたではなく“言葉を選べなかった誰か”です
こんにちは。
心理カウンセラーPocheです。
今日は、「陰キャっぽい」「無口で暗い」などの言葉で傷ついた経験のあるあなたに向けて、お話ししたいと思います。
言葉は人を癒し、時に人を深く傷つけます。
辛い記憶を何度も思い出したり、「この人もそう思っているかもしれない」「また言われるかもしれない」と繰り返し恐怖を思い出すうちに、
心はだんだんと“緊張”や“警戒”を手放せなくなっていきます。
たった一言だったとしても、あなたにとって深く刺さった言葉なら、それは立派な「傷」です。
そして、その傷が時間を経てもなお痛むのは、あなたが弱いからではありません。
それだけ、その時のあなたが必死に耐えていたから、必死に傷つきながらも立っていたから、なんです。
「いつまで引きずってるの?」
「もう忘れなよ」
そんなふうに、誰かから言われることがあるかもしれません。直接言われなくても、自分でそう思うこともあるかもしれません。
でも、「忘れたいのに忘れられない」気持ちには、ちゃんと理由があります。
それは、あなたの心がまだ傷の処理を終えていないだけ。
だから、無理にフタをしないでください。
痛みを感じているあなたの心は、ちゃんと回復しようと頑張っている最中なんです。
「無口」「暗い」と言われたあなたへ
人はそれぞれ、話すペースも感じ方も違います。
情報の処理の仕方も違えば、感情の表現方法も様々です。
たくさん話す人もいれば、静かに感じ取る力に長けた人もいます。
だけど、世の中にはなんとなく、「わかりやすく明るい人」や「ノリがいい人」が好まれる空気が存在します。
正確には「明るい人=みんなに好まれる」というわけではないのですが…
そういった人たちは目立つので、「好まれていることが分かりやすい」のです。
そして、その基準に当てはまらないと、「変わってるね」「付き合いにくい」「暗い」「変」と言われてしまう…。
そんな心無い言葉に傷つく人が、私のもとにはたくさんやってきます。
でもそれは、「あなたに問題がある」というより、“言葉を選べなかった誰かの問題”なのです。
…なぜ「言葉を選べなかった側」に問題があるのか。
それは、言葉には人を傷つける力があるからです。
どんなに正直な気持ちであっても、それをそのままぶつけることが正しいとは限りません。
相手がどう感じるかを想像せずに言葉を投げることは、相手の心を踏みにじる行為になり得るのです。
本当に思いやりのある人なら、たとえ感じたことがあっても「どう伝えるか」「そもそも伝える必要があるか」を考えるもの。
だからこそ、「言葉を選ばなかった」その行為自体に、問題があるんです。
そして、それを受け取って傷ついたあなたは、何も悪くありません。
言葉が鋭くなる人
私たちは、心の余裕がなくなると、他人への想像力も薄れてしまいます。
「陰キャ」「暗い」などとレッテルを貼るような言い方は、相手の気持ちを想像する余裕がないサインでもあります。
また、そんな言葉を使う人自身が、「自分は“明るくふるまわなきゃ”」とどこかで頑張ってきた可能性もあります。
だからこそ、静かにしているあなたを見て、不安になったり、居心地の悪さを感じたりしてしまうのかもしれません。
つまり、あなたの存在が悪いのではなく、相手の中にある“未解決の感情”が反応しているだけなんです。
レッテルを「あなた自身」と結びつけないで
「陰キャっぽい」
「無口」「暗い」「地味」
「存在感がない」
そんな言葉を投げられると、傷つきますよね…。
でも、それは単なる一面的な評価です。
あなたのすべてを表しているわけではありません。
静けさの中にあるやさしさや、言葉を選ぶ慎重さ、感情を丁寧に味わえる繊細さ。
それらは、「目立たないからこそ持っている、あなただけの強さ」でもあります。
とはいえ私は、「気にしなくていい」と言うつもりはありません。
こんな言葉を言われれば「気になって当然」ですし、
「気にしなくていい」と言われて納得できれば、あなたはこんなにも傷ついていないはずだからです。
傷ついて当然の言葉を言われたんだから、傷ついていい。
その上で、「傷」を治していくために、傷ついた自分にこう声をかけてあげてください。
「私には、私の良さがある」
「今の私が、ちょうどよい」
「その言葉は、私ではなく“相手の価値観”だった」
「誰かがどう思うかより、自分を大事にできる方が強い」
「自分の良さをわかってくれない人とは、分かり合えなくていい」
「言われた方じゃなく、言う側に問題がある」
そんなふうに、しっくりくる言葉を自分にかけてあげてください。
たとえ誰かに傷つくことを言われても、それはあなたという存在の価値を、1ミリも下げるものではありません。
その言葉があなたを定義するのではなく、あなたがどう感じ、どう受け止めていくかが大切なんです。
あなたは静かで、やさしくて、そして十分に人として豊かです。
その静けさを「悪いこと」だと思わないでください。
平気で傷つけるような言葉を投げる人よりも、
こうしてちゃんと傷ついた自分をケアしようとしている人の方がずっと素敵です。
傷ついてしまう自分をあなたがこれ以上責めてしまいませんように。
そう願いながら、この記事を書きました。
それでもまだ心が痛むときは、Pocheに話しにきてみてください。
アドバイスではなく「傷を受け止めてもらうこと」が必要なタイミングもあるからです。