「まだ終わってない」「あれもやらなきゃ…」:焦るほど動けなくなるあなたへ
こんにちは。
心理カウンセラーPocheです。
「今日は時間があるから、やることを終わらせよう」
「休日だから、片付けよう」
「さすがにそろそろ、やらなきゃ」
そう思っていたはずなのに、なぜか動けない…。
やることを考えるだけでも、「あれもこれも」と心が焦って、胸が苦しくなってしまう…。
そんな経験はありませんか?
「しなきゃ」「やろう」と思っているのに、なぜか行動できない。
なんだか落ち着かないから、心や体も休まらない。
そうこうしているうちに時間だけがすぎていって、「早くやらなきゃ」「時間がない!」と、自分で自分をせかしてしまう。
そんな自分が嫌になってしまったあなたに、この記事を通して伝えたいことがあります。
「やること=プレッシャー」に変わってしまうとき
行動するための方法の1つに「やることリストをつくる」という方法があります。
SNSなどで、「この方法で行動できた!」というポジティブな感想を見かけることもあるでしょう。
でも実はこの方法には、「向き」「不向き」があるんです。
リストを見ることでやる気が出る人もいれば、逆にプレッシャーを感じて焦ったり、心が重くなって動けなくなる人もいます。
「向き」「不向き」を見つける一番簡単な方法は、実際にやってみたときの「心の反応」に目を向けてみること。
たとえば、やることリストを作ってみて…
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すっきりする?
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やる気が出る?
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それとも、息がつまる?焦る?動けなくなる?
こうした自分の内側の小さな変化が、実は大きなヒントになります。
たとえば「やることリスト」を見るだけでなぜか苦しくなるなら、
それはもしかしたら、「やらなければいけない」と強く思いすぎてしまうからかもしれません。
まるでリストが「命令書」になってしまったように感じてしまうことがあるんです。
時間に余裕があるはずなのに、気持ちはまるでタイムリミットの中…。
「全部終わらせなきゃ」「早くしなきゃ」「あれもこれも終わってない」…そんな無言のプレッシャーが、あなたの心をぎゅっと締めつけてしまうことがあります。
できない時こそ自分を責めない
「私って、だらしないのかな」
「なんでこんなに焦ってしまうんだろう」
そんなふうに、自分を責めそうになったら、ちょっと立ち止まって、心の奥の声に耳をすませてみてください。
きっとそこには、
「ちゃんとしたい」
「うまくやりたい」
「誰かに迷惑をかけたくない」
…そんな、あなたのまっすぐな想いがあるはずです。
つまりそう感じるのは、それだけ一生懸命に生きているという証なんです。
あなたが感じる焦りは、「真面目に、丁寧に生きたい」という願いの裏返しなのかもしれません。
『やることリスト以外』の3つの方法
「やることリスト」でますます焦りが出る…。
そんな真面目でまっすぐな心を持つあなたに、おすすめしたい3つの方法をご紹介します。
1. 「できたことリスト」
やることを書くと、自分に“命令”しているような気持ちになりやすくなります。
そこで、あえて最初に「できたこと」や「すでに終わっていること」からリストに書き加えてみてください。
たとえば…
・起きて顔を洗った
・お茶を飲んだ
・メモを書こうと思えた
…など、どんなに小さなことでもOKです。
人は「達成感」を感じると、脳が安心を感じて呼吸も少しずつ落ち着いてきます。
今のあなたに必要なのは「焦る前に、ひと息つけるきっかけ」かもしれません。
2. 「本当に?」と問い直してみる
「しなきゃ」「やらなきゃ」は、過去の“親の声”や“周囲の期待”が残っていることがあります。
「…しなきゃ」という言葉は、子どもの頃の思い込みから来ていることが多いのです。
※詳しくは電子書籍『マンガで分かる!毒親に振り回される毎日から抜け出す方法: 親を大切にしたい、でも苦しい。相反する思いに悩むあなたへ』
例えば、子どもの頃「ちゃんとしなさい」と言われ続けた人は、大人になってからも「ちゃんとしないと落ち着かない」ようになってしまうことがあります。
「やらなきゃ」が頭に浮かんだときに、自分にこう問いかけてみてください。
・「これは“したい”こと?それとも“しなきゃ”だと思い込んでること?」それとも、「したくないけど、やらなきゃいけないこと?」
・「今、本当に全部やらなきゃいけない?」
・「一つでも、やめていいことってある?」
問いかけることで、少しずつ「自分の声」を聞けるようになります。
3. 「予定を詰めない」余白の時間
予定に「何もしない時間」や「ぼーっとする」をあえて加えてみるのも大切です。
たとえば:
14:00~14:15:空を見る
16:30~17:00:ソファでゴロゴロする
こうすることで、「何もしないこと」にも“意味”があると脳が認識して、安心できるようになります。
最後に
「やらなきゃ」と焦ってしまうあなたは、とてもまじめで、一生懸命な人だと思います。
焦ってしまうのは、サボりたいからではなく、「きちんと生きようとしている証拠」です。
だからこそ、どうかその焦りを「ダメな自分」と責めないであげてください。
「焦るほど、今日もちゃんと生きているんだなぁ」と、自分に優しく語りかけてあげてくださいね。
焦ってしまう日があっても、それはあなたが一生懸命な証です。
すぐに解決しなくてもいいんです。
少しずつ、「こんなふうに感じる私がいてもいい」と思えるようになること。
それが、心にやさしさを取り戻す第一歩なのだと思います。
どうか今日のあなたが、
ほんの少しでも、自分に優しくいられますように。
そして、もし「ひとりではしんどいな」と感じたときには、誰かと一緒に気持ちを整理する時間をつくってみてくださいね。
あなたの心にそっと寄り添う場所は、ここにもあります。