「長続きしない」「飽きっぽい」あなたはダメなんかじゃない
こんにちは。
心理カウンセラーPocheです。
カウンセラーとして何千という親子を見てきて、気づいたことが1つあります。
それは子どもが(すでに大人になった人も含む)「自分のここがダメだと思う」と話す大部分は、過去に親から指摘された部分と重なるということです。
多くの場合、子どもの頃に「ダメだ」と思いこまされた部分は大人になっても影響を及ぼし続けます。
つまりあなたが今感じている「自分のここがダメ」「自分のここが嫌い」という部分は、子どもの頃に親があなたに指摘し続けた部分かもしれません。
あなたが長年ダメだと思い続けてきたところは『その人』がダメと思っただけで、他の人はダメだとは思わないかもしれません。
何が言いたいかというと、あなたがダメだと思っているところが実はダメではないかもしれないということなのです。
長続きしないのはダメなこと?
これから3つ、質問します。
頭の中で答えを出してみてくださいね。
1つめ。
あなたは次のような悩みをかかえていますか?
- 仕事や趣味が長続きしない
- 熱しやすく冷めやすい
- 昨日まで夢中だったのに急に興味をなくすことがある
- 最後までやり遂げるのが苦手
- 1つのことが長く続かない
2つめ。
このようなことを過去に、親や他人から指摘されたことはありますか?
3つめ。
次のような言葉を子どもの頃に言われたことはありませんか?
- 「あなたは飽きっぽい」
- 「あなたはすぐに諦める」
- 「最後までやった試しがない」
- 「最低でも3年は続けなさい」
- 「1つのことをやり遂げなさい」
- 「あれもこれも中途半端」
……いかがでしたでしょうか?
3つの質問の答えがすべて「NO」なら、長続きしない理由は過去ではなく別にあるのかもしれません。生まれながらの特性や性格が影響を及ぼしている可能性もあります。
ここから先を読んで頂きたいのは、先ほどの3つの質問に1つでも「YES」があったアナタです。
子どもの頃は周囲の大人の価値観や言葉に、無意識に影響を受けます。子どもが一番密接にかかわるのは親ですから、「親の言葉」が一番強く影響を及ぼします。
このブログを読んでくれているあなたは「長続きしないことがダメだ」と思っているかもしれません。周囲の誰かからそう言われて、「ちゃんと続けられるようになりたい」と思っている人もいるでしょう。
でも本当に、
長続きしないことはダメなことでしょうか?
正直なところ、私は「そんなことはない」と思うのです。
仕事や趣味が長続きしないということは、色々なことに興味を持てているということ。1つの職場で長続きしないということは、色々な職種に挑戦し続けているということです。
熱しやすく冷めやすいということは、集中する力を持っているということ。自分が好きなことには熱中できるということです。
急に興味をなくすことがあるということは、それだけ一度に夢中になれる何かがあるということ。何にも興味を持てないよりもずっといいです。
最後までやり遂げるのが苦手ということは、途中までは「できる」ということ。挑戦する勇気があるということです。最後までやり遂げた方がいいこともあれば、やり遂げなくていいようなこともたくさんありますから、それはそれで賢い選択なのかもしれません。
1つのことが長く続かないということは、それだけ色々な経験をしているということ。一歩踏み出せず悩んでいる人が多い中、何かをはじめて実行する力があるというのはあなたの強みです。
いかがでしょうか。
このように考えると「長続きしないメリットもたくさんある」ような気がしてきませんか?
あなたは長続きしないのではなくて、周囲の人よりも「始める勇気」があって、これだと思った時に動ける「行動力」があって、色々なことに「興味」を持てているだけなのです。
自分なんて……と自己否定してしまうなら
今まで「長続きしないのはダメだ」と思って長年生きてきたほど、急に「長続きしなくてOKです!」と言われてもすぐに納得はできないかもしれません。
そんなんじゃ成長できない、そんなんじゃやっていけない、そんなんじゃ認めてもらえない……このように腹が立つ人もいるかもしれません。
それはそれで、OKです。
「私はそう思うのだ」という自分の気持ちを大切にしてください。
そう思うほど、これまで一生懸命に頑張ってきたということですから。
一番大切なのは『自分がどう感じるのか』。
生きていく上で一番ストレスになるのは、自分で自分を否定することです。だからこそ自分の感情や感じ方は、否定しないでおきましょう。
良さそうな言葉も、良さそうな方法も、みんなが良いという物も、あなたが良いと思えなければ無理に取り入れる必要はありません。
もちろん、このブログでお話ししていることもそうです。
著書やブログでは「ラクに生きられる考え方のヒント」を引き続きお伝えしていきますが、「そう思えない」と思うことがあればその気持ちを大切にしてください。
「そう思えない……けれど、そう思えるようになりたい」のだとしたら、『なぜそう思えないのか』という自分の気持ちを考えてみてくださいね。
変わりたいと思っているのに、なぜか変われない理由が見つかるかもしれませんから。