つい、分かっているのに…他人と比べてしまうのはなぜ?自分だけの価値観を見つけるヒント
こんにちは。
心理カウンセラーPocheです。
「友達は順調に結婚しているのに、私は…」
「同僚はどんどん仕事で認められているのに、私は…」
「SNSを見ると、みんなキラキラしているのに、私だけ…」
そんなふうに、誰かと自分を比べてしまうことはありませんか?
誰かと比べては落ち込んでしまう…。
そんな日々が続くと、心も少しずつ疲れてしまいますよね。
比べること自体が悪いわけではありません。
でも、気がつけばいつも誰かと比べては落ち込んでしまい、そんな自分に疲れてしまう――。
そんなことも、きっとあるのではないでしょうか。
今日は、そんなあなたに向けて「比べることから少しずつ自由になるヒント」をお届けしたいと思います。
人と比べてしまうのは、なぜ?
「人と比べない方がいい」
「人と比べても意味がない」
…と言われることがあります。
そんなふうに言われるとまるで、「比べてしまう自分がダメなのかな…」と感じてしまうかもしれませんね。
でも、決してそんなことはないのですよ。
もちろん「気にしすぎ」でもないし、「性格の問題」でもありません。
多くの場合、そこには過去の経験が関係しています。
たとえば、幼いころから親や先生、周りの大人たちの言葉…。
「○○ちゃんはできるのに、あなたはどうしてできないの?」
「もっと頑張らないと」
「お隣の〇〇くんは…」
そんなふうに比較された経験が積み重なると、「自分と誰かを比べて判断する」ということが当たり前になってしまいます。
子どもの頃に『大人からかけられた言葉』を、大人になった時に『無意識に自分自身にかけてしまう』ようになるのです。
これが、「なぜか人と比べてしまう癖」の正体です。
人と比べる=ダメ、と思わなくていい
子どもの頃、兄弟や同級生と常に比較されている環境にいた場合、
「比べられることに対応しなければ、自分は認められない、愛されない」という感覚が無意識に根付いていきます。
そうすると、
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人と比べないと不安になる
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比べることで「私は大丈夫なのか」と確認する
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比べることで『ここにいてもいい』と安心しようとする
このような行動が、自分を守るための自然な知恵(防衛反応)として身についてしまうのです。
比べる毎日から自由になるためのヒント
比べてしまうのは悪くないし、過去の影響であって、あなたのせいではありません。
でも中には、「でも、比べてしまうのは苦しい。やめたい」という方も、いらっしゃるのではと思います。
ここからは、少しずつ比べるクセを手放していくヒントをお伝えしますね。
① 比べてしまう自分を否定しない
まずは、「また比べてしまった」と気づいたら、そっと自分にこう声をかけてあげてください。
「比べるのは悪いことじゃないよ」
「そうして今まで頑張ってきたんだよね」
否定するのではなく、優しく受け止めることが、手放す第一歩になります。
② 他人とではなく、昨日の自分と比べる
他人ではなく、「過去の自分」と比べてみるのもひとつの方法です。
「昨日より少しだけ早く起きられた」
「前よりイライラせずに対応できた」
ほんの小さなことでかまいません。
自分の成長や変化に目を向ける習慣が、少しずつ「他人ではなく自分を見つめる力」につながっていきます。
この時のポイントは「ベストの自分」と比べるのではなく、「調子が悪かった時の自分」と比べること。
なぜなら、人は理想と現実のギャップが大きいほど、自己否定や無力感を感じやすくなるからです(これを心理学では「自己不一致」と呼びます)。
一方で、過去の自分と比べることであれば、現実的な変化や成長を実感しやすく、自己肯定感が自然と高まりやすいのです。
③ 自分の「好き」や「得意」を大切にする
・好きな音楽を聴く
・好きな飲み物をゆっくり味わう
・得意なことを少しやってみる
そんなふうに、誰かと比べるのではなく、「自分にとって心地よいもの」を選んでみましょう。
小さな「好き」や「得意」を積み重ねていくことで、あなたの「自分だけの価値」は自然と輝きはじめます。
安心して話せる場所を持つ
ここで紹介した3つの方法は、「比べること」を手放すにはとても効果的です。
そうは言っても、すぐには難しいと感じる方もいるかもしれません。
そんな時は、安心して気持ちを話せる場所を持つことから始めてみましょう。
「そんなふうに考えなくても大丈夫だよ」と言ってくれる誰かと話すことで、少しずつ思い込みがほどけていくからです。
Pocheメールカウンセリングも、そんな場所のひとつ。
あなたの気持ちをそのまま受け止め、一緒にやさしく整理していくお手伝いができます。
あなたの価値は、比べなくてもある
「比べることでしか自分の価値を見つけられない」
…そんなふうに感じるのは、あなたがもう十分頑張ってきた証です。
これからは、「あなた自身」に目を向ける時間を増やしていきませんか?
無理に比べることをやめなくても、自然と「比べること」が減っていきます。
あなたは、あなたでいるだけで、もう価値があるのです。
そのことを、どうか忘れないでくださいね。
今日から少しずつ、「比べる日々」から「自分を大切にする日々」へ。
小さな一歩を踏み出していきましょう。