親の価値観に縛られて生きる苦しさ―「親の声」を自分の声から切り離す方法
こんにちは。
心理カウンセラーPocheです。
今日は、もしかしたらあなたの心にも響くかもしれないお話をさせてください。
「自分の気持ちがわからない」
「何をしても、なんだか親の顔が浮かぶ」
「親の言葉が、いつまでも頭の中に残っている」
そんな風に感じること、ありませんか?
本当はもっと自由に、自分らしく生きたい。
そう願いながらも、
ふとした瞬間に「こんなことをしたら親に否定されるかも」「こうあるべきなんじゃないか」という考えがよぎってしまう…。
そんなふうに悩む人が、今増えています。
もし、あなたが今そんな状態なら、まずお伝えしたいことがあります。
それは―
あなたが悪いのではないということ。
そう感じてしまう背景には、きちんとした理由があるのです。
親の価値観が心に深く刻まれる理由
子どもの頃、あなたにとって親の存在は絶対的でした。
親の機嫌を損ねないように、怒られないように、愛されるために―
小さなあなたは一生懸命に、親の言葉に合わせて生きてきたはずです。
「○○しなさい」
「どうして△△もできないの?」
「あなたはこうだからダメ」
こうした言葉を繰り返し聞くことで、「自分の考えよりも親の価値観を優先すること」が当たり前になってきます。
親を思う優しい子、「認めてほしい」「愛してほしい」というまっすぐな思いを持つ子ほど、その影響は大人になって顕著に出ます。
親のせいではないとお伝えすると、
「では子どもの頃の私が悪いのでしょうか?」と質問されることがありますが、決してそのようなことはありません。
親が良いとか悪いとか、誰のせいだとか、そういう簡単な話ではないのです。
ただ1つ言えるのは、過去の親との関係が「今抱えている生きづらさ」に関係しているかもしれない…ということ。
そして、過去の何が生きづらさに影響しているのかを知ることは、今抱えている生きづらさを手放すことにつながります。
「親」と「自分」を切り離す3つのステップ
子どもの頃のあなたにとって、親の価値観は絶対的でした。
でも、大人になった今のあなたはもう、「親の価値観の中だけ」で生きる必要はありません。…まずはそのことを知ることから。
今すぐ「自分の価値観で生きていいんだ!」と思えなくても、いいのです。
少しずつ、自分の声を取り戻していきましょう。
ステップ1:「親に言われた言葉」を書き出す
まずは、頭の中に残っている親の言葉を紙に書き出してみてください。
・○○しないとダメ
・△△できないなんて情けない
・もっと□□でいなさい
こうして見える形にすることで、
「これ、本当に今の自分に必要?」
と、冷静に見つめ直すことができます。
ステップ2:「自分の本音」を探す
その言葉を受け取った当時の気持ちや、今のあなたの気持ちを書き出してみましょう。
・本当は○○したかった
・△△と言われて悲しかった
・□□は私の望むことではない
自分の気持ちに気づくことが、「親の声」と「自分の声」を切り離す大きな一歩になります。
ステップ3:「小さな選択」を自分で決める
・今日は何を食べたい?
・どんな服を着たい?
・どこに行きたい?
小さなことで構いません。
自分の気持ちに耳を傾けて「私はこうしたい」と選ぶ練習をしてみましょう。
「親はきっとこう言うだろうな」と親のことがよぎったら、「でも、私はどうしたい?」「親のことを気にしなくてよかったら、どうしたい?」と尋ねてみましょう。
その積み重ねが、自分軸を少しずつ育てていきます。
ひとりでの取り組みが難しいと感じたら
長年、親の価値観の中で生きてきた私たちにとって、「親の声」との距離を取ることは決して簡単ではありません。
ときには迷ったり、不安になったりすることもあるでしょう。
そんな時は、誰かと一緒に心の中を整理する時間を持つことも、とても助けになります。
カウンセリングの場では、「親の声」と「あなたの本音」を一緒に丁寧に見つめ、少しずつ心を軽くしていくお手伝いができます。
あなたはもう「親のため」ではなく、
「あなた自身のため」に生きていいのです。
このようにお伝えすると「親に申し訳ない」「親のことは嫌いではない」とおっしゃる方もいますが、心配しないでくださいね。
これは、親を見捨てることとは違います。
親を大切に思っていても、「自分の気持ち」を大切にすることはできます。むしろ親を大切に思っていたり、親との関係をより良くしたいと思うときこそ、自分の気持ちを大切にすることが欠かせません。
そうしないと、我慢ばかりが重なって、「親と一緒にいること」がしんどくなってしまうからです。
親の声が強く残っているのは、あなたがそれだけ頑張ってきた証です。
でも、これからの人生は、誰のものでもない、あなたのものです。
少しずつ、自分の声を取り戻していきましょう。
焦らなくても大丈夫。
あなたが「私はこうしたい」と思えたその時から、新しい一歩が始まります。
心が疲れたときは、どうかこの場所を思い出してください。
あなたの歩みは、今日この瞬間から、きっと少しずつ変わっていきます。
あなたのペースで、あなたらしく。
いつでも、ここでお待ちしています。