またイラッとしてしまった…小さなことで怒る自分が嫌になるときに
こんにちは。
心理カウンセラーPocheです。
「また、あんなことでイラッとしてしまった…」
「怒ってしまった自分が、あとから嫌になる…」
そんなふうに、自分の怒りに戸惑い、落ち込んでしまうことはありませんか?
誰かのちょっとした言動や態度に反応して、心の中がザワッとして、気づけば怒りがこみ上げてきて、
「怒りが爆発してしまった」「また怒ってしまった」と、自己嫌悪のループに入ってしまう方も少なくありません。
でも、まずお伝えしたいのは——
あなたが怒ってしまうのには、「必ず理由がある」ということです。
怒る=ダメなこと、とは限りません。
「小さなこと」で怒ってしまう?
「些細なことでイライラする」
「小さなことで怒ってしまう」
このように感じた時に思い出して欲しいのは、「小さなこと・些細なことではないかも」という1つの可能性についてです。
たとえば、相手の何気ない一言や、忘れられたLINEの返信、横柄な態度、軽い冗談…。
周りから見れば「そんなことで?」と思われるかもしれません。けれど、あなたにとっては、決して「そんなこと」ではないのです。
表面上は「小さなこと」でも、心の中ではずっと積み重なっていたかもしれません。
もしかすると、それは——
・ずっと我慢してきた気持ちの、ほんの一滴だった
・前にも同じようなことで傷ついた経験があった
・「また軽く扱われた」と感じてしまった
そんなふうに、怒りの裏には見えない積み重ねや、過去の痛みが隠れていることがあります。
だからこそ、「ちょっとしたこと」に反応してしまうのは、“今の怒り”だけで判断できるものではないのです。
怒りは「ダメな感情」ではありません
心理学では、怒りは“第二感情”とも言われています。
つまり、怒りは最初に感じた本当の気持ち(第一感情)を守るために生まれるものなのです。
たとえば、「悲しい」「さびしい」「悔しい」「不安」。
——そんな繊細で傷つきやすい感情が、直接あらわれる代わりに、「怒り」という形をとって表面に出てくることがあります。
怒りは悪い感情ではありません。
むしろ、あなた自身の心を守るために働いてくれている防衛反応とも言えるのです。
ただ、怒りの感情はエネルギーが強いために、「出方」が激しくなったり、「向ける相手」を間違えてしまうと、トラブルになってしまうこともあるんですよね。
だからこそ大切なのは、怒った自分を責めることではなく、「何がつらかったのか?」に目を向けてあげることなんです。
実際のご相談:怒りの奥にある気持ち
Yさん(30代・女性)は、「人のちょっとした言動にすぐイラッとしてしまう」「自分でも感情がコントロールできない」と悩んでいました。
特に家族や職場の人に対して、ちょっとした言い方や態度に敏感に反応してしまい、「また怒っちゃった…」とあとで落ち込むことが多かったそうです。
カウンセリングでは、Yさんの怒りの背景にあった「わかってもらえなかった悲しさ」「いつも頑張っているのに報われない虚しさ」などを、少しずつ言葉にしていきました。
すると、Yさんはある日こう話してくれました。
「私、怒ってたんじゃなくて、ただ“わかってほしかった”だけなんですね。悲しかった、認めてもらえてなくて悔しかった。雑に扱われたくなかった…。
それに気づいたら、少し気持ちがやわらかくなった気がします」
怒りは、あなたの本音を守る“ふた”
「またイラッとしてしまった…」
「また怒りを爆発させてしまった…」
そうやって自分を責めてしまう気持ちも、きっとあなたが「まわりとよい関係を築きたい」と思っているからこそ。
怒りの奥にある「わかってほしい」「大事にされたい」「もう我慢したくない」——
そんな本当の気持ちを、どうか一人にしないでくださいね。
怒りそのものが出ることを責めるのではなく、その中にある大切な気持ちを見てあげることが、少しずつ心を軽くしていく第一歩です。
怒りを認めても、感情がどうにも整理できないときは、Yさんのように「誰かに受け止めてもらう」ことで変わることもあります。
ひとりで抱え込まずに、安心して話せる場所を見つけてみてください。
もちろん、Pocheメールカウンセリングもその1つでありたいと思っています。
怒りを悪者にするのではなく、あなたのこころの声として、大切に扱ってあげること——それが、感情とやさしく付き合っていく第一歩です。
あなたが、怒りにただ飲み込まれるのではなく、
その奥にある「本当の声」をやさしくすくい上げられますように。