【見捨てられ不安】人に嫌われるのが怖い… 人にどう思われるか気になる…その裏にある本当の気持ち
こんにちは。
心理カウンセラーPocheです。
「嫌われたらどうしよう」
「相手にどう思われているかが気になって仕方がない」
「少しでも距離を感じると、不安でたまらなくなる」
人間関係の中で、こうした思いに悩まされていませんか?
ときには、ほんの少しの違和感やそっけない態度に、心の中が大きく揺れてしまうこともありますよね。
その背景には、「人に嫌われたくない」という思い以上に、「つながっていたい」「見捨てられたくない」という感情が隠れていることがあります。
「見捨てられるのが怖い」という感覚
心理学では、こうした不安を「見捨てられ不安」と呼ぶことがあります。
これは、幼い頃の体験や人との関わりの中で、「わたしはちゃんと愛されていないかもしれない」「見捨てられるかもしれない」といった感覚を覚えたときに生まれやすいとされています。
たとえば——
・親や身近な人の気分や態度がコロコロ変わっていた
・急に怒られたり、突き放された経験があった
・「そんなこと言う子は嫌い」と言われて、感情を抑えてきた
こうした経験が重なると、「本当の自分を出したら、嫌われるかもしれない」という怖さを抱えるようになることがあります。
大人になってからも、人間関係のちょっとしたズレや違和感に、必要以上に不安を感じたり、自分の価値を疑ってしまう背景には、この「見捨てられ不安」が隠れていることがあるのです。
自分を守るために“良い人”を演じてしまう
「嫌われたくない」と思うのは、人として自然な感情です。
でも、この気持ちが強くなると、相手に合わせすぎたり、自分の本音を押し殺したり、つい“良い人”を演じて疲れてしまいやすいのです。
それだけではありません。
誰かのために「自分を犠牲にして合わせる」ことが続くと、関係がうまくいかなかったときに不満が爆発しやすいのです。
「あんなに気を遣ったのに…」「私ばかり」「どうしてわかってもらえないんだろう」と悲しくなったり、自分を責めてしまうこともあります。
「嫌われてないか」を気にしていたSさん
Sさん(30代・女性)は、職場や友人関係の中で、常に「相手にどう思われているか」が気になっていました。
少し返事が遅れただけで、「嫌われたかも」と不安になり、気づけば自分から距離をとってしまう。
「なんで私は、こんなに気にしすぎるんだろう」と悩んでいました。
カウンセリングの中でSさんが語ってくれたのは、幼い頃から「いい子」でいなければいけなかったという経験でした。
「わがままを言うと嫌われる」
「いつも機嫌をうかがっていないといけない」
…そう信じて、長い間、気持ちにフタをして頑張ってきたのです。
その後、Sさんは少しずつ「不安を感じてしまうのは仕方ないこと」「それだけ人とのつながりを大切にしてきたから」と自分の気持ちを認められるようになっていきました。
そして今は、「大切にしたい関係を、ちゃんと選んでいい」と考えられるようになったと話してくれました。
嫌われることへの不安は残っていても、「がんばりすぎなくてもいい」と、少しずつ思えるようになっていったのです。
「嫌われたくない」という気持ち
私たちはつい、「こんなに気にする自分はおかしい」と思ってしまいがちです。
自分ではそう思わなくても、「気にしすぎ」「考えすぎ」という他人からの言葉に、傷ついてしまうこともあります。
でも、その気持ちの奥には、「つながりたい」「理解されたい」という本音が隠れていることがあります。
過去の影響から、「きっと見捨てられる」「みんな私から離れていく」という、底知れない不安を抱いていることもあります。
まずは、「嫌われたくない」「人の目が気になりすぎる」と感じている自分を否定しないこと。
これは何もおかしなことではなく、そうなるに至った「きっかけ」が必ずあなたの中にあるはずだからです。
「どうしてこんなに気になるんだろう」
「わかってもらえないのがつらい」
そんな気持ちがあるときは、ぜひ一人で我慢せずに、あなたの本音をそっと話してみてください。
本音を隠すことに慣れてしまった方ほど、ひとりで抱え込みやすくなってしまいます。
もしも今、気持ちの整理がつかずに苦しくなっているなら、ひとりで抱え込まなくても大丈夫です。
Pocheのメールカウンセリングでは、あなたのペースで、あなたの言葉で、誰にもジャッジされずに気持ちを話せる場所をご用意しています。
身近に聞いてもらえる人がいない、一人で気持ちを整理するのは難しいと思われた時は、一緒に考えていきましょう。
「つながりたい」と思うあなたの気持ちは、決して弱さではありません。
それは、人を大切に思う心があるからこそ生まれる、まっすぐな願いです。
どうか、その気持ちを責めることなく、やさしく抱きしめてあげてくださいね。
そして、必要なときは、安心して気持ちを話せる場所に頼ってみても大丈夫です。
あなたが、無理をしなくても心をつなげる関係に、少しずつ出会っていけますように。