「自分に向いていることがわからない」「得意なことがない」と不安になった時に
こんにちは。
心理カウンセラーPocheです。
「自分には何が向いているのかわからない」
「好きなことも得意なことも、自信を持って言えるものがない」
「でも、苦手なことばかりはよくわかっている気がする」
そんなふうに感じて、立ち止まってしまうことはありませんか?
「自分に向いていることを見つけたい」と思うのは、とても自然な願いです。
でも、いざそれを探そうとすると、「わからない」「見つからない」と不安になってしまう方は、とても多くいらっしゃいます。
“苦手”ばかりが浮かんでしまうとき
就職活動の自己分析や、転職を考えるとき、人間関係や趣味の選択にまで——
私たちは、いろんな場面で「自分に向いていることって何だろう」と考える機会があります。
でも…
いざ考えてみると、まず思い浮かぶのは『これが苦手…』ということばかりだったりします。
・人前に出るのが苦手
・計画を立てるのが苦手
・対人関係がうまくいかない
・飽きっぽくて続かない
こんなふうに“苦手リスト”だけがどんどん増えていってしまうと、「自分には向いていることなんて、何もないのでは…」と落ち込んでしまいやすいのです。
過去に認められたり褒められた経験が少なかったり、親や先生など身近な大人から否定された経験が多い場合は、特にこの傾向が顕著です。
でも、「向いていることが本当にない」のではなくて、まだ見えていないだけなのかもしれません。
「わからない」と思えること、それ自体が前進
向いていることがわからない——
そう悩んでいるということは、あなたが自分と向き合おうとしている証です。
もしも本当に何も考えていなかったら、「わからない」と悩むことさえないのではないでしょうか。
「向いていることがわからない」と感じる背景には、「何かをうまくやらなきゃ」「ちゃんと成果を出さなきゃ」というプレッシャーが隠れていることもあります。
でも、“向いていること”は、必ずしも「うまくできること」や「人から褒められること」とは限りません。
あなたが「自然とできてしまうこと」や、「やっていてしんどくないこと」、そんなところにもヒントは隠れています。
実際の相談:向いていることが見えなかったKさん
Kさん(20代・女性)は、学生時代から「何が自分に合っているのかわからない」と感じていました。
周りは進路や夢を語っているのに、自分には特に「やりたいこと」が見つからない。就職しても、「これが向いているのかな?」という感覚が持てず、モヤモヤしていたそうです。
そんなKさんがカウンセリングで取り組んだのは、「これまでの人生で、楽だった場面・自然だった行動」を一緒に振り返ること。
すると…
「人の話を黙って聴くのは昔から好きだったかも」
「頼まれごとを断れないと思ってたけど、実は“喜んでもらえること”にやりがいを感じてた」といった気づきが、少しずつ浮かび上がってきました。
Kさんはその後、「やりたいこと」ではなく、「苦じゃないこと」から自分の選択を広げていくようになりました。
結果的に、「今の仕事が一番向いている、というわけじゃないけど、向いていないとも言い切れない」と思えるようになったそうです。
“わからない”まま進んでも、大丈夫
人生は、いつでも「正解」を持っていなければいけないわけではありません。
向いていることも、得意なことも、今すぐ答えを出さなければいけないわけではないのです。
むしろ、「わからない」ということを、ちゃんと“わかっている”ことが、一歩です。
迷いながら進んでいるときこそ、あなたはちゃんと「自分らしく生きたい」と思っているのだと思います。
今はまだ、霧の中にいるような感覚かもしれません。
でも、その霧の中で「向いていることを見つけたい」と感じている自分がいること、それこそが、希望なのです。そのように思えているあなたなら、きっと見つかります。
2枚の絵から「まちがい」を探す、間違い探しをイメージしてみてください。
間違い探しで「まちがい」を見つけるのは、「間違いを探す」からなのです。探さなければ、ただの2枚の絵です。
でも、あなたは今「見つけたい」と思えています。
「わからない」を見つけるための、スタートラインに立っています。
もしも、ひとりで考えても答えが見つからないときは、一緒にカウンセリングを通して考えていくことも可能です。
「わからないままでも、大丈夫だったんだ」と思える日が、いつかきっと訪れますように。
“私らしさって、こういうことかもしれない”と、ふと思える日が、そっと訪れますように。