理不尽な人間関係に傷つきやすいあなたへ——「自分が変わるしかないの?」と思ったときに考えたいこと
こんにちは。
心理カウンセラーPocheです。
「職場のあの人の言葉、気にしないようにしようと思っても傷ついてしまう…」
「家族の無神経な言葉に、いちいち心が揺れてしまう…」
「人間関係がしんどいのは、自分の受け取り方の問題なのかな?」
そんなふうに思ってしまうことはありませんか?
「強くなりたい」「気にしないようになりたい」と思うことも、あるかもしれませんね。
確かに、どんな言葉にも傷つかない強さを持つことができたら楽かもしれません。
でも、大切なのは「傷つくのは、自分が悪いからではない」と知っておくことです。
なぜ「理不尽な人」に傷つけられるの?
人間関係で深く傷ついてしまうのには、いくつかの背景があります。
例えば…
① 「相手を理解しよう」としすぎてしまう
・「もしかしたら、あの人も何か事情があるのかもしれない」
・「自分の受け取り方が悪いのかな?」
そんなふうに、相手の言動の裏側を考えすぎてしまうことはありませんか?
相手の背景を理解しようとするのは素晴らしいことです。
でも、「相手を理解すること」と「理不尽な言動を受け入れること」は別問題。
相手にも何か事情があるのかもしれないけれど、でも、それを理由にあなたを傷つけていいわけではないと思い出してくださいね。
② 「いい人」であろうとしすぎてしまう
・「ちゃんと対応しないと、大人げないと思われるかも」
・「冷たい人だと思われたくない」
「いい人」でいようとすることが、自分を守れなくなる原因になってしまうことがあります。
「いい人」でいようとすると、自分の気持ちよりも「周りからどう思われるか」を優先してしまい、本当は嫌なことでも受け入れてしまうことがあります。
その結果、理不尽な言動にもノーと言えず、無意識のうちに自分を傷つけ続けてしまうのです。
③ 「自分が変わるしかない」と思い込んでしまう
・「自分の心が弱いから、傷ついてしまうのかな?」
・「相手を変えることはできないし、私が変わるしかないのかも…」
こんなふうに、「相手ではなく自分が変わるしかない」と思ってしまうことがあります。
「相手が変わらない=自分が変わるしかない」と思い込むと、本来なら理不尽な言動に対しても「自分の受け止め方が悪いのかも」と考え、必要以上に我慢してしまうことがあります。
相手を変えられないのは事実ですが、でもそれは「あなたが我慢するしかない」「あなたが変わらなければいけない」というわけではない、ということを思い出してみてくださいね。
「自分が変わるしかないの?」と思ったときに大切なこと
でも、理不尽な人間関係で自分を守る方法は、「心を強くすること」だけではありません。
たとえば、次のような考え方を少しずつ取り入れることで、無理をせずに「自分を大切にできる」ようになっていきます。
✅ 「全員とわかり合う必要はない」と考えてみる
✅ 「相手の問題と、自分の問題を分ける」ことを意識する
✅ 「距離を取ることは逃げではない」と知る
✅ 「不快なことを不快だと感じるのは悪いことではない」と認める
✅ 「関わる人を選ぶこと」は、自分を守るために必要なこと
相談事例:「お局さんの言葉を真に受けなくなったCさんの話」
Cさん(30代・女性)は、職場のお局さんの言葉に傷つきやすいタイプでした。
・何かミスをすると「そんなのもできないの?」と言われる
・自分のやり方を否定されるたびに落ち込んでしまう
・「私がもっとしっかりしていれば、こんなこと言われないのかな?」と悩む
そんなCさんがカウンセリングで取り組んだのは、「相手の問題と自分の問題を分ける」ことでした。
たとえば…
「こんな簡単なことも知らないの?」と言われた
➡ 「知らないことがあるのは当たり前。学べばいいだけ。恥ずかしいことではない」と考える
「あなたのここがダメ」「私を見習ったほうがいい」「もっと愛想よくしなきゃダメだよ」と押しつけられる
➡ 「私は私のペースでいい。この人の基準に合わせる必要はない」と考える
100%割り切るのは難しくても、「少しずつ軽くなること」を目標にするだけで、気持ちがラクになっていきます。
Cさんの場合は、「全部真に受けなくてもいい」「この人が言ったことは本当に正しいの?」と一度考えるクセをつけることで、少しずつ気持ちが軽くなっていきました。
カウンセリング2回目には、次のようなメールがCさんから届きました。
「前は、お局さんの言葉を聞くたびに落ち込んでいたんですけど、Pocheさんと話すうちに、自分が悪くないこともたくさんあることに気づけました。相手にも悪いところあるよねって、自分に伝えてます。
まだムッとすることもあるけど、不安になったらメールを読み返すようにしてるんです。そのおかげで、前みたいに1日中引きずることは減りました!」
あなたが大切にすべきものは、あなたの心
「私が変わらないといけないの?」と悩むと、苦しくなりますよね。
でも、あなたが取り入れるべきは「自分の性格や考え方を変えること」ではなく、「自分の心を守る方法を身につけること」なのかもしれません。
たとえば、すべての言葉を真に受けるのではなく、「これは受け取るべき言葉?それとも気にしなくていい言葉?」と一度考えてみるだけでも、気持ちが軽くなることがあります。
あなたが、少しずつ「理不尽な言葉に傷つきすぎない」自分になれるよう、心から応援しています。