【実はダメじゃない!】人間関係を急にリセットしてしまう…その理由とは
こんにちは。心理カウンセラーPocheです。
今日のブログは、「人間関係を急にリセットしてしまう」という悩みについて。
- なぜ人間関係を急にリセットしてしまうのか
- みんなはどうやって人間関係を保っているのだろうか
- 急にリセットしないようにするには、どうしたらいいのか
…ということについて、お伝えしていければと思います。
実のところ、
人間関係を急にリセットすることそのものは、
ダメではありません。
リセットしないのが良くて、リセットするのが悪いということはありません。
あなたにとって、リセットした方がいい人間関係もあるからです。どんな人間関係も続けた方がいい、なんてことはありません。
さらには、じっくり考えた上でリセットするのが良くて、急にリセットするのが悪いということもありません。
思い切ってリセットすることで、悩む時間を別のことに使うことができるからです。「急にリセットする」というと響きがあまり良くありませんが、「決断が早い」「思い立ったらすぐ行動できる」と捉えれば、それはあなたの強みでもあります。
だから、急に人間関係をリセットしてしまうとしても、あなた自身がそのことに悩んだり困ったりしていなければ、何の問題もないのです。
悩んでいないのであれば、
あなたはそのままで大丈夫です。
ここから先は、「急に人間関係をリセットしてしまう」と悩むあなたに向けて、お伝えしたいことです。
人間関係リセット症候群とは
最近話題になった「人間関係リセット症候群」という言葉をご存知でしょうか?
SNSやニュースなどで、この単語を見聞きしたことがある人もいるかもしれませが、人間関係リセット症候群には下記のような傾向が見られるのが特徴です。
- 相手の連絡先を急に消してしまう
- SNSのアカウントなどを衝動的に削除してしまう
- 自分の連絡先を消したり、変更したりして、知り合いとの関係をリセットしてしまう
- 自分の連絡先を消したり変えたりして、音信不通になってしまう
- 習い事や趣味、仕事などを突然やめてしまう
いかがでしょうか。あなたに当てはまるものは、ありましたか?
もし当てはまったとしても、心配しないでくださいね。
人間関係リセット症候群というのは、医学的な病名ではないからです。
「急に人間関係をたってしまう」という状態、人間が陥りやすい心理状態を意味する言葉で、必ずなおさなければいけないものではありません。
さらには、Webメディア「kufura」が20~60代の男女に行ったアンケート結果によれば、「これまでに人間関係をリセットしたことがある」と答えた人は、なんと2人に1人。そのうち「複数回人間関係をリセットしたことがある」と答えた人は、なんと4割以上にのぼります。
何が言いたいかというと、人間関係をリセットすることそのものは、珍しいことでも何でもないということなのです。
「自分はおかしいのでは」と不安になった時には、「言わないだけで、人間関係をリセットする人は案外多い」ということを思い出してみてください。
「自分と同じ思いの人は、たくさんいる」と、自分を安心させてあげてくださいね。
あなたはどちらのタイプ?
人間関係をリセットするタイプは、次の2つに分けられます。
あなたの今の状況は、どちらに近いでしょうか?
A:自分のライフスタイルに合わせて、自らの意思で人間関係をリセットする。
→後悔しにくい
B:不安や焦り、怒りや悲しみなどから、人間関係をリセットする。
→後悔しやすい
人間関係をリセットすることに悩まないのは、「A」のタイプ。
自分自身のライフスタイルの変化や、体調の変化、心の状態の変化に合わせて、「自らの意思で」人間関係を選んでいるからです。
悩んだり、迷ったりした上での選択、それも「自分のための選択(自分にメリットがある)」なので、後悔しにくいのです。
一方、人間関係をリセットすることに悩みやすいのが「B」のタイプ。
自分のメリットのためや、自分のためにリセットするのではなく、「なぜかやってしまう」からです。
積極的な理由から人間関係をリセットするのが「A」だとすれば、消極的な理由からリセットするのが「B」です。
ただし…
ここで言いたいのは、
「Aが良くて、Bが悪い」ということではありません。
何かを解決するには、自分の状態を知ることが不可欠。「なぜかやってしまう」のか、それとも「理由を持ってやっているのか」では、対処法も変わるからです。
だからこそ、あなた自身が自分の心の状態を知るために、「あなたはAとB、どちらのタイプに近いのか」ということを質問させていただきました。
今のあなたが「A」だとしても「B」だとしても、どちらでも大丈夫です。
大切なのは、今の自分が「A」「B」どちらの状態に近いのかを理解して、「これが今の私。それでいいし、大丈夫」と受け止めてあげることです。
人間関係をリセットする3つの理由
冒頭でもお伝えした通り、人間関係をリセットするのは悪いことではありません。
時には必要なことですし、自分の意思を持って人間関係をリセットすれば「物事が良い方向に進む」こともあります。
そこでここでは、「人間関係をリセットする」理由について、3つピックアップしてご紹介します。
「自分はどの理由が当てはまるだろうか?」と想像しながら読み進めてみてくださいね。
※人間関係をリセットすることに悩むケースにおいては「理由2」「理由3」のどちらかに当てはまることが多いです
理由1:相手側に問題があるケース
- あなたを否定する相手
- あなたを傷つける相手
- あなたばかりが我慢する相手
- 一緒にいるのもしんどい相手
- あなたが自分らしくいられない相手
- 「今の自分とは合わない」と感じる相手
※過去に仲が良い人だとしても、時間の経過とともに合わなくなることがあります
このような相手との人間関係をリセットしてしまうのなら、あなたの何かが原因でリセットしてしまうのではありません。
その原因は相手側にあります。
このような相手との関係をリセットすることで、あなたに毎日はラクになっているはずです。
だから、「リセットしてしまう」と悩む必要はありません。むしろ、リセットした方がいい相手です。
「リセットできた」と安心していいし、「実はリセットした方が良かったのだ」と自分を褒めていいです。
理由2:「不安」「恐怖」「自信のなさ」が原因のケース
- 過去、誰かに裏切られたことがある
- 「自分なんて」「どうせ」という思いが強い
- 誰も自分のことをわかってくれないような気がする
- 自分を曝け出すのが怖い
- 本当の自分を知られるのが怖い
- 嫌われたくない、という思いが強い
- 「自分は嫌われているのでは」と不安になる
上記のような恐怖や不安、自信のなさが原因となって、人間関係を急にリセットしてしまうことがあります。
このように書いてしまうと、「やっぱり自分が悪いんだ…」と自責してしまう人もいますが、そんなことはありません。
上記に挙げた事柄というのは、「過去の何か」がきっかけとなって植え付けられる感覚なのです。
たとえば、「自分なんて」「どうせ」という思いが強いなら、「自分に価値がある」と思えない理由があります。
その理由が親子関係にある場合には、「親は自分なんていなくてもいいのでは」「親は自分のことを愛していないのでは」という不安を抱えていたりします。
親子関係に問題がなくても、子どもの頃に裏切られた経験だったり、いじめられた経験などが「自分なんて」「どうせ」につながることもあります。
人に裏切られたり、嫌われたりする恐怖を知っている場合には、人を警戒します。
仲良くなった後に裏切られたり、仲良くなった後に嫌われたりするくらいなら、「自分から離れてしまおう」と思うこともあります。そうすれば、傷つかずに済むからです。
「自分なんて」「どうせ」という思いが強いと、自分から人を遠ざけることもあります。
仲良くなって自分を知られるのが怖いと感じたり、全てが面倒に感じたり、人と接することそのものに嫌気がさすこともあります。
「人間関係をリセットする人は、かまってちゃんなだけ」
…このように言われることもあります。
でも、そうではありません。そうとは限らないのです。
自分の心を守るために、人間関係をリセットすることがあります。
心の傷の深さが原因となって、リセットするしかない状況に追い込まれてしまうこともあるのです。
理由3:「我慢の限界」が理由のケース
人間関係で気を遣いすぎてしまったり、遠慮しすぎてしまったり、我慢ばかりしているのだとしたら、その原因は「子どもの頃の親との関係」にあるのかもしれません。
子どもの頃を思い出してみてください。
親は、どんなあなたも受け入れてくれましたか? あなたが怒ったり泣いたり、親の意見と違うことをしたとしても、あなたのことを尊重してくれましたか?
「親はどんな自分も愛してくれる」と自信を持って言えますか? それとも「親は自分のことを好きではないのでは」と、不安に感じることの方が多かったでしょうか?
親は、子どもにとっては「とても大きな存在」です。
だから、その親に「どんな自分も受け入れてもらえる」と思えるのかどうか、「自分は必要とされている」「自分には価値がある」と思えるのかどうかというのは、大人になった時に抱える悩みに影響を及ぼします。
絶対的に自分を受け入れてくれる人が「いるのか」「いないのか」というのは、想像以上に大きな影響力を持つのです。
自分を受け入れてくれる人(親)、場所(家庭)があると思えば、万が一誰かに嫌われたとしても「ひとりぼっち」になることはありません。だから、嫌われないために頑張りすぎずにいられます。
でも…
親が自分を受け入れてくれないと感じている場合には、万が一誰かに嫌われたら「ひとりぼっちになる」という恐怖が伴うのです。
だから、つい我慢しすぎてしまいます。
「我慢しすぎてしまう」というと、まるで我慢したあなたが悪いかのように聞こえるかもしれませんが、そうではありません。不安や恐怖があまりに大きすぎて、「我慢するしかなくなってしまう」のです。
これは決して、あなたのせいではありません。
人間関係をリセットしたくないなら…
冒頭でお伝えしたように、あなたがあなたの意思で、「リセットしたい」と思って人間関係をリセットしているのであれば、全く問題ありません。
でもそうではなく、「なぜか人間関係をリセット」してしまったり、「リセットした後に後悔する」のだとしたら、ここに書く方法を試してみてくださいね。
「リセットしてしまう」→「こういう理由でリセットした」
人間関係をリセットする癖を止める上で一番大切なのは、自分を責めないことです。今の自分を否定せず、肯定することが不可欠です。
そのためにはまず、「人間関係をリセットしてしまう」という自己否定的な考えをストップしましょう。
「人間関係をリセットしてしまう」とあなたが思っているのなら、「こういう理由で、私は人間関係をリセットしている」と捉え直します。
「こういう理由でリセットした」と捉え直すことで、「人間関係をリセットするかどうかは、コントロールできるものだ」と認識し直すことができます。
人は自分がコントロールできないものに不安や恐怖を感じやすい生き物なので、「なぜかしてしまう→こういう理由で、自らした」と捉え直すだけで、不安になりにくいのです。
人間関係をリセットするかどうかを決めるのは、あなたです。
「リセットするのは良くない」という人もいるかもしれませんが、それはその人の価値観でしかありません。「良くない」という人がいるように、「良い」という人もいます。
だから今は、「人間関係をリセットしてきたこれまでの自分」を否定しないでおきましょう。あなたには、あなたなりの理由があったはずだからです。
人間関係をリセットする前ならであれば、「今感じている不安は過去のものだ」と自分に教えてあげてください。
人間関係をリセットした後で後悔したのなら、「リセットするほど不安だったんだね」「理由があるんだから、今はそれでいいんだよ」と自分に寄り添ってみてください。
人間関係をリセットするのが癖になってしまうと、そこから抜け出すのはなかなか大変です。時間がかかることもあります。
でも、「抜け出したい」「やめたい」と思えば、必ず抜け出せます。やめられます。
だからこそ、その間、あなたの心が折れないように、もっともっと自分を肯定する回数を増やしてください。
否定する回数が減り、自分を肯定する回数が増えるにつれ、「なぜかリセットしてしまう」回数も目に見えて減ってくるはずです。