職場の人間関係で疲れないための『心の持ち方』『考え方』
こんにちは。心理カウンセラーPocheです。
今日お伝えするのは、『職場の人間関係』について。
これまで私はXやInstagramでの発信を通して、「嫌な場所には行かなくていい」「嫌いな人から離れていい」とお伝えしてきました。
もちろんそれができればベストですが、現実にはそれが難しい状況があることも承知しています。
「それができれば苦労しない!」「それができないから悩んでいるんだ!」と、感じる人もいらっしゃるでしょう。
そこで今回の記事では、
「嫌だけど行かなくてはいけない」「嫌だけど会わなくてはいけない」という状況において、どのような心の保ち方をすればラクになるのかということをお伝えしていきます。
心の保ち方3つ
今回お伝えする内容は、職場での人間関係について。
「今すぐ現状を変えられない。でも、少しでも心をラクにしたい」というあなたに向けたものです。
現状が変わるわけではないので「ストレスゼロ!スッキリ!」というわけにはいきませんが、これからお伝えする3つのポイントを心がけていただくことで、少しずつ、でも確実に心や体の負担が減るのを実感していけるはずです。
①自分を責めないこと
「自分が何かしたのかも…」
「私がこんな性格だから…」
人間関係のトラブルが起こると、自分の性格や能力を責めてしまいがちです。
「あの人酷い!」「あの人がおかしい!」と思えていたとしても、理不尽な攻撃を受け続けるうちに「やっぱり私が悪いのかな」「どうして私ばかり…」と自責に陥ることも少なくありません。
このように書いてしまうと「自責するのが良くない」」ことのように感じられるかもしれませんが、そうではありません。
自責するあなたが悪いのではなくて、自責させるような状況に追い込んだ相手が悪いです。
ではなぜ「自分を責めないこと」とお伝えしたかというと、理不尽な攻撃を仕掛ける人というのは、「自分を攻撃しない人」を選ぶからです。
では、「自分(他者)を攻撃しない人」とはどのような人なのか。
…一番狙われやすいのは、「自責する人」です。
自責する人の怒りは、他者に向きません。他者に向けられない怒りや憤りは、「自分」に向きます。これが自責です。
「自分ばかり怒られる」
「自分ばかり損をしている」
「いつも嫌な人に目をつけられる」
…職場においてそのように感じることがあるのなら、まず変えるべきは、あなたの性格ではなく『自責すること』です。
「そんな自分」について、落ち込んだり責めたりすることを辞めることが最優先です。
これだけで、攻撃的な人に狙われにくくなります。
このように書くと「攻撃される方が悪いのか」と思われるかもしれませんが、そうではありません。
攻撃されるあなたに問題があるのではなく、攻撃する側に問題があります。
でも、「攻撃する人」は、確実にどの職場にもいます。その人たちを変えることはできません。
だからこそ自身の身を守るためには、「攻撃的な人たちに目をつけられないこと」が必要です。
そのために必要なのが、「自責しないこと」です。
自責をやめるだけで、相手にとって「自分を攻撃してこない安全な人」ではなくなります。
「攻撃する人」は自分を攻撃する人を無意識に避けますから、これだけでも理不尽な攻撃を受けにくくなります。
②人間関係の距離を調整する
人間関係のコミュニケーションは、一方通行ではありません。
相互の努力が必要です。
だから、「コミュニケーションがうまく行かない=あなたが悪い」というわけではないのです。
たとえば、その相手が他の人とは仲良くしているのに、「あなたとだけ仲良くない」としても、あなただけが悪いのではありません。
あなたがどれだけ努力して相手に歩み寄っても、相手が歩み寄ってくれなければ、人間関係はうまくいかないからです。
人間関係において摩擦が起こるのは、距離が「近すぎた時」です。
職場の人と仲良くしよう、コミュニケーションをうまくとろうを頑張りすぎた結果、「うまくいかない」「人間関係に疲れてしまった」と悩む人が後をたちません。
人間関係に疲れた時には、「仕事」と「人間関係」を割り切ってみることも効果的です。
次のように考えることで、「仲良くしなければ」という呪縛から逃れることもできます。
「職場は、仕事をする場所」
「仕事をしてお金をもらうだけの場所」
「仲良くすること<仕事をすること」
「職場は、友達をつくる場所ではない」
「仲の良い人がいなくても、給料は貰える」
「時間内、仕事をすればいい」
「仲良くできないことと、仕事の能力は関係ない」
③「変わらなくていい」という意識をもつ
職場の人間関係のために、あなたが性格を変える必要はありません。
理想の社員像に合わせて無理をしたり、自分を変える必要もありません。
職場は人生の全てではありません。
職場も、職場の人も、あなたが倒れたり調子が悪くなった時に、面倒を見てくれるわけではないからです。
だから、あなたが壊れるほど、職場のために頑張る必要はありません。
職場にいる時間以外に、家に帰ってまで「自分を変えよう」「変えるべきなのだろうか」頑張らないで大丈夫です。
まずは、「自分を変えなくてもいい」という選択肢を持つことから始めてみてください。
…そう思うのが難しければ、あなたが合わせようとしているその相手が「自分の理想の相手なのか」を考えてみてください。
理想の相手なのだとしたら、その人のために自分を変えるのも良いでしょう。
自分の理想に近づくために頑張る、ということだからです。
でももし相手が「理想の相手ではない」のだとしたら…
その人と仲良くするために、その人に認めてもらうために、そうまでして頑張らない方がいいです。
理想ではない人の言うことを聞いたり、合わせると言うことは、「その人のようになる」リスクを伴うからです。知らず知らずのうちに、その人のようになってしまいます。
そのような人のために自分を変えてしまうのは、もったいないです。
あなたに伝えたいこと
今回は、「職場を辞められない」「嫌いだけど離れられない」という状況で踏ん張っているあなたに向けて、『現状を変えずに心を保つ方法』を3つお伝えしました。
…このようなことをお伝えすると「限界が来ても無理して頑張らなければいけないのか」と感じる方もいらっしゃいます。
でも実は、私がお伝えしたいのは、「今の場所で何がなんでも頑張れ!」「心の持ちようで何とでもなる!」という根性論ではないのです。
辞められるなら辞めていいし、離れられるなら離れていい。
その思いは変わりません。
ですが、カウンセラーとして悩みをお伺いしていると、「まだ辞められる状況ではない」「今すぐ現状を変えられない。でも、少しでも心をラクにしたい」という方がいらっしゃるのも事実。
今回はそのような方に向けて、「今無理なくできる心の保ち方」をお伝えできればと思い、3つの心得についてお伝えしました。
実は、今回お伝えした3つの中で一番効果的なのは、
『③変わらなくていいという意識をもつ』です。
自分を責めたり自分が悪いのではと不安になる気持ちがなくなるだけで、職場での人間関係はとてもラクになっていきます。
職場で悩みを抱えている場合には、上司以外の先輩や信頼できる同僚、社外の友人などに相談できる場を作ることも重要です。
一人で抱え込むと視野が狭くなりがちですが、誰かに相談すること、他者の視点を借りることで「自分のせいではないこと」に気づけます。
人に話を聞いてもらったり肯定してもらうことで、「変わらなくていい」「私は大丈夫」ということに自信をもてるようになります。
ただし…。
「相談する相手」を間違えると、肯定されるどころか否定されて、ますます自信を失ってしまいます。
話しすぎたことを後悔したり、干渉されすぎてやりづらくなったり、裏切られて人を信じられなくなってしまうこともあります。
だから、もしも「身近に信頼できる人がいない」という場合には、カウンセリングなどの第三者を頼っていきましょう。
Pocheメールカウンセリングでも、お話をお伺いしています。
遠慮せず話せる場所が1つあるだけで、一緒に考えてくれる人が1人いるだけで、心細さや不安はなくなっていきます。
「何かあっても聞いてくれる場所がある」「不安になったら相談できる人がいる」という心強さは、想像以上に大きなものです。
「聞いてほしいけど、聞いてくれる人がいない」
「身近に、分かってくれる人がいない」
「相談したいけど、否定されるのが怖い」
…そんな時には、遠慮なくカウンセリングを使ってみてくださいね。
「自分が変わらなくてはいけない」と思い込まず、自分らしさを大切にしながら、すこしずつ人間関係のコツを掴んでいきましょう。
焦らなくても大丈夫ですよ。