「何も続かない」「すぐに飽きてしまう」自分が嫌になったあなたへ

こんにちは。心理カウンセラーPocheです。

今日は「何も続かない」と悩んでいる、そんなあなたに向けてお話ししたいことがあります。

※このブログの内容は音声配信サイトVoicyでもお聞きいただけます。

 

「これをやれば誰でも続けられるようになる!」という魔法のような方法をお伝えするのではありません。

何も続かないと自分を責めてしまうあなたが、今より少し「自分を責めずに済みますように」という思いを込めてお話ししていきます。

 

「自分を責めることをやめたって現実は何も変わらない」と思われるかもしれませんが、現実は少しずつ変わります。

「何も続かない」と責めることを止めるだけで、なんとなく続くようになることもあります。

 

「続かない」という思い込みの力

 

このことを裏付ける実験を1つ、ご紹介しますね。

ライサン・ダミッシュという心理学者が行った参加者にパターゴルフをしてもらうという実験です。

 

この実験では被験者を2つのグループに分け、それぞれのグループに違った情報を伝えました。

1つ目のグループには「これはパターがよく入るラッキーボールです」と伝えます。

2つ目のグループには「このボールは、みんなの使い回しのただのボールです」と伝えます。

 

この2つのグループについて、パットが決まる回数の比較をしたところ、なんと「ラッキーボールだ」と伝えられた1つ目のグループは、「ただのボールだ」と伝えられたグループよりも3割以上のパットの成功する回数が多かったのです。

実際には同じボールにもかかわらず、「ラッキーボールだ」と思うだけでパットの成功回数が増えたということです。

 

この実験からもわかるように、私たち人間は「どのように考えるか」によって行動の結果が変わることがあります。

だから「私は何も続かない」と思うと、本当に何も続かなくなることがあります。

あなたの性格の問題ではなくて、脳の仕組みのせいで「続かない方に働きかけてしまう」のです。

 

「すぐに飽きてしまう」と思うと、本当にすぐに飽きてしまうようになることもあります。

これもあなたのやる気の問題ではなく、脳の仕組みのせいで「すぐに飽きる」という方向に物事が動きやすくなっているだけです。本当は続くかもしれないのに、飽きやすくなってしまうこともあります。

 

 

そもそも続かないのは「ダメではない」

Poche

でも、1つ考えてみてほしいことがあります。

そもそも何かが続かなかったり、すぐに飽きてしまうのは、ダメなことでしょうか?

何かが続かないとダメな理由、すぐに飽きてしまうとダメな理由は、なんでしょうか?

 

……なぜこのような質問をしたかというと、私はこれらがダメではないと思うからなのです。

時間も体力も有限ですから、あれもこれも続けていたらヘトヘトになりますし、時間も足りなくなってしまいます。

すぐに飽きてしまうということは、いろいろなことに興味を持ち、挑戦しているともいえます。これはこれで良いことです。

 

続かないのがダメだと思う理由について考えてみた時に、はっきりした理由が出てきたのなら「続けられるように頑張る」のも良いのではと思います。

あなたが続けられるようになりたいと心から思っているのなら、続けられるようになることで自分に自信が持てるようになります。

 

ですが、続けるべき理由がはっきり思い浮かばないのなら「続けないメリットの方が大きい」のかもしれません。

「なんとなくダメだと思う」「人として成長できない気がする」というような、曖昧な答えしか出てこない場合も同様です。

 

この場合、過去の何かの影響から「物事を続けなくてはいけない」「すぐに止めるのは良くないことだ」と強く思い込んでいる可能性があります。

親や先生、身近な大人があなたにかけた言葉、テレビや雑誌で見聞きした言葉が、「続けるのは良いことだ」と植え付けたのかもしれません。

 

…とお話しすると、次のような質問をいただくことがあります。

「続けなくてはいけない」「すぐに止めるのは良くない」と思っているのに、何も続かないのはやっぱり私がダメだからでしょうかという質問です。

 

でもね、違うんです。

あなたがダメだから続かないとか、やる気の問題で続かないのではありません。

 

可能性としては2つ考えられます。

1つ目は、先ほどお伝えした思い込みの力。

「私は何も続かない」と強く思い込んでいればいるほど、本当に何も続かない方向に物事が進みやすくなります。

 

2つ目は、頑張り過ぎの可能性。

「続けなきゃいけない」という思いが強すぎて、頑張りすぎたり張り切りすぎたり……自分にかかるプレッシャーが大きすぎると、逆に続かなくなることがあります。

人の脳は本能的に変化を嫌いますから、急激な変化にはブレーキがかかりやすいのです。あなたが飽きっぽいのではなくて、急に習慣が変わったから続かなかっただけの可能性があります。

 

この場合は、「続けること」を最優先にした小さな目標を立てるのがおすすめです。

どんな小さな目標だとしても「続けられる」ということが、自分の自信につながります。

「こんな小さなことを続けても」と思う必要はありません。小さな目標を続ける目的は、「続けられるということを自分で実感するため」だからです。

続けられるということがわかれば、少しずつ目標を大きくしたとしても、続けられるようになっていきます。

 

たとえば、玄関の靴を並べるという習慣。

小さなお子さんがいたり、仕事や家事で忙しかったりすると、「家に帰ってすぐ靴を揃える」というのが難しいこともあるかもしれません。

そんな時には「1日のうち、どこかで靴を並べる」という目標を立てるなど、自分の生活に合わせた小さな目標を設定してみてください。

 

そのほか勉強習慣をつけたいなら、まずはテキストを開く。

これだけでもOKです。毎日決まった時間、決まったルーティーンの中で「とりあえずテキストを開く」という目標を立ててみてください。

気分が乗って「今日は読もうかな」と思えばテキストを読んでもいいですが、テキストを開くことが目標なので、読めなくてもOKです。

「決まった時間、決まったルーティーンの中でテキストをただ開く」という習慣を3週間続けるころには、テキストを開くのが当たり前に習慣化されていきます。

そうなると1日15分勉強する、英単語を10個覚える、といった具体的な目標も達成しやすくなります。

 

そもそも続けなくてもいい

Poche

 

ただし、なんでもかんでも続けなきゃいけないということはありません。

先ほどもお話ししたように、続けるのが良くて、続けないのが悪いなんてことはありません。

続けるメリットもあれば、続けないメリットもあります。

 

だからこそ「続かない」と自分を責める前に、そもそも「本当に続けたいの?」と自分に聞いてみてくださいね。

一番大切なのは、あなたの気持ちですから。

 

実は続けたくないことなのだとしたら、「続かない」のではなくて、「続けないことを選んだ」ということ。

つまりこれも一つの「できた」、です。

 

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Posted by poche