焦ってしまう時こそ「焦らない方がいい」理由
こんにちは。心理カウンセラーPocheです。
今日は「焦った時にこそ、焦らない方がいい」というお話について。
※このブログは音声配信サイトVoicyでもお聞きいただけます。
「そんなの無理!」と思う方もいるでしょうし、そもそも「焦りたくて焦っているのではない」と感じる方もいるかもしれませんね。
「焦るのがよくない」「焦るのがダメ!」ということではないので、「焦らなかったら、何がどういいんだろう?」くらいの軽い気持ちでこの先を読んでいただければと思います。
焦るとミスしやすい
寝坊したり、遅刻しそうだったり、締め切りに間に合わなかったり、時間が全然足りなかったり、頭が真っ白になったり……
やらなきゃいけないことが終わらなかったり緊張したりして、焦ってしまうこと、ありませんか?
焦ると脳の働きが低下して、思考力や判断力は落ちてしまいます。
焦った時の判断が、焦りの行動につながり、ますます焦りを生んでしまう…
そんな負の連鎖が続いてしまうことがあります。
焦っている時に限ってぶつかったり、なんでもないところにつまづいたり、うっかりものを落としたり、忘れ物をしたり、いつもならしないようなミスをしたり、余計なことを言ったりしてしまうのも、あなたがダメだからではなくて「焦って脳の働きが低下してしまったから」というわけです。
だから、焦った時にミスが続いてしまうとしても、そんな自分を責めないでくださいね。
焦った時にミスが続くのはとても自然なことで、それは「あなたのせい」ではないのですから。
……とお伝えすると、「自分のせいではないのはわかりますが、ミスをする事実は変わらない」とおっしゃる方もいらっしゃいます。
たしかに「自分のせいではない」とわかったとしても、ミスをしたという事実は変わりません。
でも「自分のせいだ!」と自分を責めることがなくなれば、それだけで落ち込みにくくなったり、ミスをしにくくなったりするんですよ。
自分自身に投げかける言葉というのは、あなたが思っている以上に強い影響力を持ちます。自分とは24時間365日離れることができませんから。
思い込みの力
ライサン・ダミッシュという心理学者が行った「参加者にパターゴルフをしてもらう」という実験があります。
この実験では被験者を2つのグループに分け、それぞれのグループに違った情報を伝えました。
1つ目のグループには「これはパターがよく入るラッキーボールです」と伝えます。
2つ目のグループには「このボールは、みんなの使い回しのただのボールです」と伝えます。
この2つのグループについて、パットが決まる回数の比較をしたところ、なんと「ラッキーボールだ」と伝えられた1つ目のグループは、「ただのボールだ」と伝えられたグループよりも3割以上のパットの成功する回数が多かったのです。
さて。
先ほど私は、焦った時にミスをしやすいのはあなたがダメだからではなくて、それは脳の仕組みのせいで、とても自然なことだとお伝えしました。
この実験結果からも分かるように、「自分がダメだからミスをする」という思い込みは、「ミス」と「ダメな自分」を無理矢理に結びつけてあなたの自信を奪ってしまいます。
このような思い込みがあまりに強いと、焦っている時だけではなく、落ち込んでいる時や自信がない時にも「ミスをしやすく」なってしまいます。
ダメな自分はミスをする、と自分で自分に刷り込んでしまっているからです。
さらには調子がいい時にミスをした時でさえ、「自分はダメだ」と落ち込んでしまいます。
「ミス」と「自分はダメだ」が、強く紐づいてしまっているからです。
大切なことなので、
もう一度お伝えします。
焦ると、どんな人でもミスをしやすくなります。よくない判断をしてしまうことが、誰にでもあります。
そんな時には「今、焦っているからミスをしやすいんだ」と思い出してみてください。
自分がダメだとか、そういうことではないのだということを思い出してみてくださいね。
焦らない方が、うまくいく
「焦るとミスをしやすい」ということを頭で理解できても、できれば「焦ってもミスをしたくないなぁ」と思われる方もいるのではと思います。
そこで次は、「焦ってもミスをしにくい方法」についてのお話。
それが冒頭でお伝えした、焦った時ほど「焦らない」なのです。
そんなの無理だと思われるかもしれませんが、一つの事実として「焦らない方が、うまくいく」ということを頭の片隅に入れておいてもらえれば嬉しいです。
腑に落ちない方は、「焦らない方が上手くいく、らしい」くらいに捉えてみてくださいね。
注意点は、自分に禁止や命令をしないこと。
私たちの脳は禁止や命令が嫌いです。
絶対開けてはいけないと言われた玉手箱を開けた『浦島太郎』、決して覗かないでくださいと言われたのに襖を開けてしまった『鶴の恩返し』のおじいさんのように…。
押すなと言われれば押したくなるし、みてはいけないと言われれば覗いてみたくなるし、ダイエット中だから食べちゃダメと思うほどに食べたくなるのと同じような理屈です。
だから「焦っちゃダメ!」と禁止したり、「焦るな、焦るな」と自分に命令しないこと。
「焦らない方がいい」と自分に教えるように捉えたり、「落ち着こう」と言葉を言い換えてみるのがおすすめです。
脳の癖をうまく使うことで、現実は変わらなくても「今よりちょっぴり心がラク」に保てるようになります。
焦らないための対処法
なお「焦らないためにどうしたらいいの?」という具体的な対処法については、KADOKAWAから発売中の『あなたのしんどいをほぐす本』にまとめています。
苦手な人から電話がかかってきた時や、失敗した時、威圧的なあの人の前で緊張してしまう場合の対処法が気になるという方は、一度お手に取っていただければ幸いです。
「1冊目の著書と何が違うの?」というご質問も多くいただくのですが、1冊目は「問題の原因」、2冊目は「問題の捉え方」についてまとめています。
たとえば今回は「焦らない方が上手くいく」という対処法についてお話ししましたが、1冊目の著書では「なぜあなたがそこまで焦ってしまうのか」という原因について触れています。
自分の身に起こっていることの原因が知りたい方は1冊目の『あなたはもう、自分のために生きていい』、今をちょっぴりラクにする考え方が知りたい方は2冊目の『あなたのしんどいをほぐす本』が良いのではと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。