オンライン打ち合わせが疲れる!? 〜3つの理由と対処法
こんにちは。心理カウンセラーPocheです。
※このブログの内容は音声サイトVoicyでも配信予定です。
テレワークや在宅勤務などでZOOMやGooglemeetといった「オンラインWeb会議ツール」を使う機会が増えたという方は、多いのではと思います。
とても便利なツールではありますが、その一方で対面とは違う疲れを感じてご相談に訪れる方が増えている印象です。
カメラオンだと気が張ってしんどいという人もいれば、カメラオフで音声だけだと話すタイミングが難しいという人、対面よりも相手の心が分かりづらくて疲れてしまうという人まで、抱える悩みはひとりひとり違います。
その中でも今回は、カメラをオンにした状態でのオンライン打ち合わせという状況に限定して、お話しさせていただければと思います。
直接会うわけではないのに、なぜこれほど疲れてしまうのか…と疑問に感じている方もいらっしゃるかもしれませんね。
そこでまずは、オンライン打ち合わせが疲れてしまう3つの理由とその対策についてお伝えします。自分にはどの状況が当てはまりそうか、探してみてくださいね。
理由1:非言語情報が得られにくい
オンラインよりも対面で話すのが得意という人、いつも相手優先になってしまうという人、人の目が気になってしまうという人が抱えやすい疲れです。
非言語情報というのは、表情や声のトーン、手や足の動き、視線の動きといった言葉以外で伝わる情報です。
相手の反応が気になってしまう人は、無意識に画面越しの相手に集中します。
相手が何を考えているのか、機嫌はいいのか悪いのか、反応が良いのか悪いのか、限られた情報の中で相手の心情を探ろうとします。
でもオンラインで得られる情報は、相手の表情と声のトーンくらいしかありません。
対面とは違い、回線の問題で映像や音声に乱れが生じることもあります。
この顔や声という限られた貴重な情報でさえスムーズに伝わらず、遮断されてしまうという状況そのものが、とても強いストレスとなってしまうのです。
このような疲れやストレスは、相手の反応が気になる人ほど強く感じる傾向があります。
対策としては、
相手を見続けないことが有効です。
相手の表情や反応が気になりすぎて、うまく情報が受け取れないことに強いストレスがかかっているので、相手を見る時間を意識的に減らすようにします。
この際、ポイントが2つあります。
ポイント1つめ
オンラインでの打ち合わせにおいては、対面ほど完璧に相手を気遣えなくても仕方ないと割り切ってしまうこと。
対面とは得られる情報量があまりに違うので、対面ほど気を遣えなくていいし、対面ほど気を遣えなくても仕方ないのだと自分を許してあげましょう。
なかなか難しいと感じられるかもしれませんが、「対面のようにいかないのがオンライン」とある程度割り切ってしまうことで、自分を責めることが減り、今よりかなり疲れにくくなりますよ。
ポイント2つめ
あえて相手から視線をずらす。
カメラに映らない位置、できれば手が届くような位置に、お気に入りのアイテムやメモ帳などを置いておきます。
ずっとカメラを見続けていては疲れてしまいますから、定期的に「お気に入りのアイテム」を見たり、メモ帳に手を伸ばしてメモを取る動作をとるようにしてみてください。
目を合わせないことに罪悪感がある場合は、次のように考えてみてくださいね。
「目をずーっとみ続けられていたら、相手も緊張するし落ち着かない。だから、相手のために視線をずらしてあげよう」という具合です。
視線をずらすことで、相手もあなたも緊張感をやわらげることができますよ。
理由2:相手からの視線疲れ
大勢が苦手だったり、集団の場が苦手という人が抱えやすい疲れの傾向です。
対面の場合、会議の参加者は下を向いてメモを取ったり、発言者を見たり、なかにはよそ見したり眠っている人もいますが、オンライン会議の場合はほとんどの人が前を見ています。
オンラインでは自分が発言しているときだけではなく、他の誰かが発言している時でさえ、みんなの視線が自分に集中しているように感じます。
何を言いたいかというと、オンライン会議ではみんなが常に自分を見ているように見えてしまうということなのです。
四六時中行動を監視されて気持ちの良い人はいません。大勢の人に一度に見られるというのは、人間の本能的にも恐怖となりやすいのです。
だからこそ常に見られているような感覚が、無意識に強いストレスを与えてしまいます。
対策としては、
全画面表示をやめること。
ウィンドウサイズを小さくして、会議に参加している人の顔の表示をできる限り小さくすることで、あなたに視線が集中しているような錯覚を防ぐことができます。
そんなことしたら相手の反応が見えなくて怖いと思われるかもしれませんが、理由1つ目でお伝えしたようにオンラインでは得られる情報が限られています。
相手の顔を集中してみ続けたところで、得られる情報よりも、得られない情報の方が多く疲れてしまいやすいのです。
どうしても気になってしまうというなら、自分が発言するときにだけ全画面表示にして、みんなの反応がわかるようにするといいですよ。
誰かの意見を聞いているときには画面を再び小さくして、ストレスとなる視線はどんどん減らしていきましょう。
常にみんなに見られているという視覚的なストレスが小さくなるだけで、かなり疲れにくくなりますよ。
理由3:自分の顔を見ることのストレス
自分が好きになれなかったり、見た目にコンプレックスがあったり、自己肯定感が低いと悩む人が抱えやすい疲れの傾向です。
自分の顔が常に画面に表示され、自分の顔を長時間見続ける状況に疲れてしまいます。
ある研究では、自分を見続けていると自分に対してより批判的な意見が出やすいという結果も出ているほどです。
シワが気になる、シミが目立つ、顎がたるんでいる、目が小さいなど、自分の気になっている部分ばかりクローズアップされてしまい、見た目の良い人たちと自分を比べて落ち込んでしまうこともあります。
対面の会話においては、自分の顔を見続ける必要はありませんが、オンライン会議では相手の顔だけでなく自分の顔が表示されてしまいます。
それゆえ、このような精神的な疲れが生じてしまうのです。
対策としては、
自分の映像を非表示にすること。
ZOOMならセルフビューを非表示にするなどすれば、みんなには自分の顔は表示されたまま、自分だけ非表示にすることができます。
疲れていたり落ち込んでいたりする時は、特に自分の嫌なところにばかり目が行きがちです。
調子の悪いときには自分の画面を非表示にするなどして、疲れにくい工夫を試してみてくださいね。
オンラインで疲れてしまうのは自然なこと
今回はオンライン会議で疲れてしまう3つの理由と対策についてお伝えしましたが、このような疲れを感じるのがダメだというのではないのですよ。
今回私がお伝えしたかったのは、オンラインで疲れてしまうのはとても自然なことだということなのです。
あなたの何かがダメだから疲れてしまうのではなく、ちゃんと理由があって疲れてしまうだけなのだということを知って欲しくてこのようなお話をさせていただきました。
疲れてしまう、と自分を責めなくて大丈夫ですよ。