ふとした瞬間に蘇るイヤな記憶…繰り返し湧く怒りや悲しみとの付き合い方
こんにちは。
心理カウンセラーPocheです。
「もう忘れよう」「許そう」と思っても、気づけばまた思い出してしまう…。
このように、ふとした瞬間に、過去の嫌な出来事がよみがえってしまうことはありませんか?
そんな自分に、嫌気がさしてしまうこともあるかもしれませんね。
でも、忘れられないのも、今もまだ許せないのも、ダメではありません。
むしろ、それだけ心が傷ついていた証拠。
それほどの傷を抱えながら今日まで生きてきた…それだけで、あなたは「とても頑張ってきた」はずなのです。だから、自分を責める必要は、まったくありません。
「忘れよう」とするほど、消えないのはなぜ?
「もう関わらない」と決めたのに、何かの拍子に怒りがぶり返してくる…。
こんなふうに、「あの人の言葉が今でも許せない!」「今思い出しても腹がたつ!悲しい!」と思ってしまうことはありませんか?
実はこれは、心が納得できていないサイン。
だから、「もう忘れなきゃ」「未だに怒るのは良くない」と無理にフタをすると、かえって心は「まだ解決してない!」と訴えてきます。ますます記憶が残り続けて、あなたを何度も苦しめてしまうのです。
ここから抜け出すためには、「思い出してしまうのは仕方のないこと」と思うのが第一歩。
むしろ、「まだ気になっているんだな」「それほど傷ついたのだから、仕方ない」と受け止めることが大切です。
許せない相手にどう向き合えばいい?
「許す」目的は、あなたを傷つけた相手を肯定することではなく、自分の心を楽にすること です。
だから、相手のために「許さなきゃ」と思う必要はありません。
許すのは、自分のため。だからこそ、「この怒りを持ち続けることで、自分が幸せになれるか?」「相手への怒りを忘れられなくても、自分は困らないか」と考えてみる方が良いかもしれません。
実際の相談事例:Mさん(30代・女性)の場合
Mさんは、昔の職場の上司にひどく傷つけられた経験がありました。
上司の顔を見るたびに怒りが湧き、退職した後も「なんであんなことをされたんだろう」と悔しさが消えませんでした。でも、何度も思い出すのは疲れるし、そんな自分も嫌になる…。
そこでMさんが取り組んだのは、「その出来事をどう受け止めるか?」を変えることでした。
カウンセリングを行う中で、「上司の態度は許せないけど、あの経験があったからこそ、私は今の職場で人の気持ちを大切にできるようになった」と気づきました。
ですがこれは、上司に感謝しよう!ということではありません。
上司への怒りを、「だからこそ今の自分がある」という『過去の自分への感謝』で上書きしたのです。
完全に許せなくても大丈夫。
でも、少しずつ『過去の自分はよく頑張ったな』と思えたとき、怒りの感情は和らいでいくのかもしれません。
過去に振り回されず、穏やかに生きるために
「過去の出来事がなかったら、もっと楽に生きられたのに…」「あの人があんなことしなければ、私はこんなに苦しまなかったのに」と思うこともありますよね。
でも、Mさんのように、つらい経験があったからこそ、人の気持ちを思いやれるようになった人もいます。
辛い出来事に感謝しよう、というのではありません。
あなたを傷つけた人に感謝する必要も、ありません。
でも、過去のあなたは頑張ったはずです。こんなに傷ついても今日まで生きてきたのですから、今のあなたも頑張っています。
過去は変えられませんが、『過去の意味』や捉え方はあなたが決めていけます。
たとえば、「過去の出来事=自分を苦しめるもの」と決めつけず、今の自分にどんな影響を与えたのか? に目を向けてみること。
そうすることで、少しずつ「過去の出来事に振り回されない自分」になっていけるかもしれません。
とはいえ、「もうあの出来事を思い出したくない」と思っても、心の中にずっと残ってしまうこともあります。
でも、だからこそ、「どう向き合うか?」で、心の感じ方は変わっていきます。
…とはいえ、「頭では分かっているけど、どうしても気持ちがついてこない…」と感じることもあるでしょう。
そんなときは、誰かに気持ちを聞いてもらうこと が大きな助けになります。
何度も同じ話をしてもいいんです。
同じ話をするのは、まだ納得できていない『何か』があるから。
何度も聞いてもらううちに、少しずつ心の傷は癒えていきます。「あれ? こう思っていたのかも」「自分の気持ちを初めて言葉にできた」と気づくこともあります。
身近に話せる人がいないと思えば、メールカウンセリングもご利用ください。
気持ちを整理するのは、一人ではなかなか難しいものです。でも、誰かに話すことで、頭の中が整理されたり、予想外の視点から『そんなふうに思っていいんだ』と気づけることもあります。
今すぐに気持ちがすっきりしなくても大丈夫。
少しずつ、自分の心と向き合いながら、無理のないペースで進んでいけますように。