母親と会うと疲れ果ててしまう…精神的に距離を取れないことに悩むあなたへ
こんにちは、心理カウンセラーのPocheです。
◆ 母親と話すと、1日何もできないほど疲れてしまう
◆ 母親に意見を言えず、連絡を拒めない
◆ 大人になった今でも、母親の言葉に逆らえない
こんなふうに母親との関係に悩み、「このままではいけない」と思いながらもどうすればいいのか分からず苦しんでいませんか?
「親なんだから、大切にしなければ」
「連絡を無視するなんて、冷たい人間なのでは?」
「大人気ないのかな?」「親不孝なのかな…」
…このような罪悪感や葛藤から、母親と適度な距離を取ることができず苦しんでいる人をたくさん見てきました。
ですが、親であっても、「一緒にいると苦しくなる相手」との関係は、見直してもいいのです。
それは、冷たいことでもなんでもありません。
むしろ「親だから」という理由であなたが苦しみ続けるのなら、それこそ「自分自身に対して冷たいことをしている」ということになってしまいます…!
今回の記事を通して、あなたが自分の心に沿った行動が取れますように。そう願いながらこの記事を書き進めていきます。
なぜ親に「疲れる」のか
なぜ親と会うと疲れてしまうのか。なぜ親に逆らえないのか。
その原因や理由の中でも、特に相談されることの多いものからお伝えしていきます。
① 幼少期から、母親の顔色をうかがい続けてきた
小さい頃から「母親の機嫌を損ねないようにしなければ」と過ごしてきた人は、大人になってもその習慣が抜けず、無意識のうちに母親の表情や言動に神経をすり減らしてしまいます。
また、母親の言うことに逆らうと怒鳴られたり、暴力を振るわれたりした経験がある場合、母親の前では常に「緊張モード」になってしまい、気を張り続けることで心身ともに疲れてしまうのです。
② 母親の言葉が、今でも自分を縛っている
「お前に出来るわけがない」
「可愛くない」
「あなたは何をやってもダメ」
このような言葉を繰り返し言われて育つと、大人になっても「母親が言ったこと=真実」のように感じてしまうことがあります。
たとえ頭では「そんなことない」と思っていても、母親の言葉が強く心に刻み込まれているため、自分を否定されるたびに「やっぱり私はダメなんだ」と思い込んでしまうのです。
③ 「従わなければならない」というプレッシャー
◆「○○してはいけない」「〇〇しなさい」と母親に言われると、逆らえない。
◆母親にNOが言えない。
◆母親の意見に、反論するのが怖い。(できない、しても意味がないと思う)
こうした状態は、過去の経験が影響しています。
たとえば、幼い頃に母親が癇癪を起こし、怒鳴ったり物を投げたりする姿を見てきた人は、「逆らうと怖い目に遭う」と体が覚えてしまっているため、大人になっても無意識に母親の言葉を優先します。
また、「母親に従わないと、大変なことになる」と感じてきた場合も、「私は母親の言う通りにしなければ」という思いが根深く残り、距離を取ることが難しくなってしまいます。
「もう大人なのに…」と自分を責めてしまう人もいますが、危険から自分を守るための防衛反応の1つなので、従わないを選ぶのは非常に難しいのです。決してあなたのせいではありません。
実際の相談事例
「以前は、母から電話がかかってくるだけで動悸がしていました。母と話した後は、何もできなくなるくらい疲れてしまって…。でも、連絡を無視することもできず、いつも苦しくなっていました。」
そう話してくれたのは、Cさん(30代・女性)。
Cさんの母親は、幼少期から支配が強く、進路や服装、生活のあらゆる面を管理されてきました。母親の機嫌を損ねると怒鳴られるため、逆らうことはできず、「母の望む自分」でいようと頑張っていました。
しかし、大人になってもその関係性は変わらず、母親と話すたびに緊張し、何も手につかなくなってしまうことに悩んでいたのです。
そんなCさんが、少しずつ「母親と距離を取ること」を意識し始めたのは、「母親の気持ちより、自分の気持ちを大事にしたい」という視点を持つようになったからでした。
「母親との関係を断つことは考えていない。母親とは、程よい距離でやっていきたい。でも、今の距離感はしんどい」というCさんの願いを叶えるため、はじめは電話の回数を少し減らすことから始めました。すぐに折り返さず、自分が落ち着いているタイミングで返信するようにしたのです。
下記は、Cさんのカウンセリング後の感想です。
「一人だと怖かったと思いますが、何かあったらPocheさんにアドバイスをもらおう!聞いてもらおう!と思えたのが心強かったです。毎日かかってきた電話も、今は週に2〜3回くらいに減らしています。それだけでも母親との会話の負担が減り、"自分が決めていいんだ" と思えるようになりました。
そのせいなのか、今はもう、母親と話してもそれほど疲れることもなくなりました。むしろ、仕事のことを相談することもあるくらいです。」
どうしたらいいのか迷った特は
「母親との関係を変えたい」と思っても、どうすればいいのか分からず、戸惑うこともあるかもしれません。
大切なのは、「無理に一気に変えようとしなくてもいい」ということです。
人それぞれ、性格やこれまでの経験が違うように、母親との向き合い方も、人によって異なります。
「こうすれば絶対に平気になる」という正解はありませんが、少しずつ「自分にとって無理のない距離」を探していくことで、母親の存在に過度に振り回されることが減っていきます。その結果、「今がいちばんラクに付き合えるようになった」とおっしゃる相談者も多いです。
あなたが、あなたらしく生きられるように。
まずは「疲れてしまう」という状況を受け止めつつ、そんな自分を責めないこと。その上で、焦らず自分のペースで、少しずつ付き合い方について考えていきましょう。